またまたサンカンペーン陶磁らしき壺の出品である。当初、本歌であろう(ココ参照)と記していた。ところが短時日のうちに4-5点の出品である。ついに(ココ)ではグレーと記した。それがまたまたの出品である。
<T※ー6 サンカンペン鉄釉※襷刻※※壺>
肩の四重ないし五重の斜めの刻文や波状らしき刻文は、クメール陶にみることができるが、クメール陶は写真のようなガラス質の光沢をもたない。その意味ではいわゆる宋胡録も光沢をもたないので、サンカンペーンの可能性を指摘した。しかし、過去にタイの博物館で撮影した写真や邦書6冊、洋書6冊、タイ語書籍2冊の図録や陶磁本を引き出してみても、サンカンペーン陶磁で写真の釉調の壺は1点たりとも掲載されていない。どうも(ココ)に掲載した記事は、当該ブロガーの誤りのようである。
<黒褐釉 双※※ タイ古※クメール>
この壺の釉薬の調子も上掲の壺と同じである。
いずれの壺も開始時点の価格が1000円から1500円スタートである。このような低価格は、本場バンコクやチェンマイではあり得ない。近年タイは豊かな国になり、最低でも3万バーツ(10万円)は下らない。
最近、写真のような怪しい品が低価格で持ち込まれたのではないか・・・と想像している。手を出さなくて良かったとしたい。尚、サンカンペーン窯の大壺の本歌の特徴は、後日記事にしたいと考えている。いずれにしても一時、この手は本歌であろうと記していたことに対しお詫び申し上げたい。
<了>
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