世界の街角

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沖縄県立博物館・#2

2017-09-01 07:42:05 | 博物館・沖縄県

<続き>

タイから沖縄経由帰国後、山口・岩国、山口・須佐、東京と転々として沖縄県立博物館の見聞紹介を中断していた。本日より紹介を再開したい。入り口を入るとすぐに、港川人の復元像が出迎える。なんともインパクトがある。日本で出土した人骨で最古である。港川から出土したところから港川人と呼ばれており、2万年から2万2先年前に存在したと説明されている。当初は縄文人の祖先かと騒がれたが、オーストラリア先住民やニューギニアの集団に近いとの研究結果である。まさに国境はなかった。説明するほどの知識をもたないので、キャップションというか説明パネルを掲げておく。

以下、勝手ながら、当該ブロガーの目に留まったもののみ紹介したい。先ずは陶磁器に関する展示で、沖縄の製陶について紹介する。沖縄で陶磁と云えば、交易によってもたらされた海外からのものであったが、16世紀中頃瓦の焼成が始まり、17世紀に製陶を開始した歴史がある。製陶の歴史で最も古いのは那覇市の湧田窯で、のち壺屋に引き継がれたようである。

展示パネルを観て驚いた。驚いたのは湧田窯址の写真である、その拡大写真を下に掲載する。

ここ沖縄の製陶技術は中国からのもので、窯は登り窯(龍窯)とばかり・・・と思い込んでいたが、何と横焔式単室窯に見えるではないか。・・・とすれば、写真さえ見たことのない、福建に存在すると云われる横焔式単室窯の類似窯であろうか? 窯址へ行ったことも無い・知識もないので、これ以上言及できないが、取敢えず文献を渉猟してみたい。その湧田窯・他の焼物が展示されていた。それが上に掲げた写真である。

琉球は王国時代、東南アジア、中国、日本と交易により繁栄した。多くの陶磁が将来したのである。次回はそれらの出土陶磁の展示品を紹介する。

 

                         <続く>