自民党総裁選に三人が名乗り出た。どんな顔ぶれかと思いきや、谷垣禎一、河野太郎、西村康稔の三人。おいおい自民党にはもうこんな人材しかいないのかいと思わせる顔ぶれである。河野氏は会見で森元総理が私の推薦人に「河野を出すな」と圧力をかけたといい、西村氏は世代交代ばかりを口にする。三人の討論会でも、これからの日本をどうするのかというビジョンが全く出てこない。出てくるのは派閥の権力闘争や世代交代・内輪の話ばかりで、相変わらず国民目線になっていない。最も政策が出てこないのは長い間政策はすべて官僚任せで、政策を考える能力すら無くなっているようだ。唯一三人が言うことは「大企業を儲けさせ、国民全体の所得をアップする」という政策だ。これだって、戦後官僚主体でやってきたことである。確かにそれによって経済大国世界二位となったが、小泉政権での規制緩和・派遣法改正・市場第一主義によって、大企業は儲かったものの、日本企業の95%を占める中小企業や国民所得には全く還元されず生活がガタガタになってしまったではないか。その建て直しを願って国民は民主党政権に変えたことを自民党は全く理解できないで、相変わらず大企業優先の政策が最良としている。なんのビジョンも打ち出せず、国民の空気が読めない自民党は、二大政党どころか、もはや風前の灯火である。
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