飾釦

飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

永遠の妖女#33・・・シュトゥックの「サロメ」

2008-03-26 | サロメ
フランツ・フォン・シュトゥック「サロメ」(1906年)

ドイツ世紀末、象徴主義の画家・フランツ・フォン・シュトゥックのサロメ。とは言いながらも、この方の名前は初めて知ったのですが・・・。

サロメについて描かれたものは古今東西いろいろありますが、エピソードにおける見せ場のひとつ、七つのヴェールの踊りのその一瞬を表現したものはあまりないように見受けられます。このシュトゥックの作品は、まさにそのダンスの瞬間を切り取ってきたかのように、腰を捻り後ろにのぞける姿を魅せています。サロメの顔は踊りによってトランス状態にあるのか、、はたまたヨハネ斬首という異常事態のによってなのか恍惚の表情であります。彼女が身に着けているのはアクセサリー類と腰蓑のみで、胸は露になっている。背景は満点の星空で、それと対照的にサロメ自身は青白く輝きそれが一層の妖しさとエロティシズムを醸し出しています。食い込んだ腕輪が女性の肉感をさりげなく表現し、それが男の無意識な欲望を刺激する。後光を放つヨハネの首を運ぶ者は、美女と野獣さながら不気味な男に描かれております。

ファム・ファタール(宿命の女)としてのサロメであるならば、やはり絵の向こう側に、視線の愉楽、そこから連想される肉体的快楽の予感、それを誘引する悪魔的な意志と待っている落とし穴といった表現を期待するわけでありますから、シュトゥックのサロメはそれをうまく表現しているのではないかな、と思います。

視線の愉楽を誘発するサロメでありました。



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