■製作年:2009年/スエーデン■監督:ダニエル・アルフレッドソン ■出演:ノオミ・ラパス、ミカエル・ニクヴィスト、他前2作が面白くって、この完結編である3作目も見る前から期待も大であった「ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士」を見ました。(※以下、ネタバレ注意!)映画は強烈な魅力を放った異色のヒロイン、リスベット・サランデルが父親との死闘で傷ついて大手術をする場面から始まります。なんせ弾丸が頭に入 . . . 本文を読む
■製作年:2009年/スエーデン■監督:ダニエル・アルフレッドソン ■出演:ノオミ・ラパス、ミカエル・ニクヴィスト、他「ミレニアム2 火と戯れる女」を見てきました。前作の「ドラゴン・タトゥーの女」で強烈な印象を残したノオミ・ラパス演じるリスベット・サランデルが、今回メインになっており、彼女の大活躍、大奮闘により、ボクは前作よりもこちらの作品の方が面白かったと感じました。リスベットは身長150センチ . . . 本文を読む
「新潮45」の10月号に「発禁本の研究」と題した特集記事があり永井荷風の作とされる「四畳半襖の下張」と芥川龍之介の作とされる「赤い帽子の女」が掲載されている。この両作品ともに「わいせつな文書」として当局から摘発を受けたもの。特に女性アナウンサーの朗読を収録したCDが付録としてついている「四畳半襖の下張」は、1972年、小説家の野坂昭如が当時雑誌の編集長(「面白半分」)をしていてその作品を掲載したの . . . 本文を読む
もう終了してしまったのですが、これまでにない大規模な回顧展であったようで、すごい人気で、チケット購入に行列ができていました。毎回美術展の記事になると書いているような気がしますが、一体この現象は何なのか?人の多い団塊の世代が暇を持て余しこうした美術展に足を運んでいるからですかね?この過熱ぶりにはびっくりします。
ボクにとって上村松園の絵を見るのはこれで2回目であります。前回見たのは . . . 本文を読む
■製作年:1984年/東映■監督:中島貞夫■出演:名取裕子、岡田茉莉子、風間杜夫、水沢アキ、三田村邦彦、他上村松園展を見るのにあわせて名取裕子が主演した映画「序の舞」を見ました。公開当時、話題になった映画ですね。その時はボクは見ていないのですが。名取裕子は当時そんなにボクはいいとは正直思わなかったです。好みのタイプではなかったんですね。顔がでかいしスタイルもそんなんいいいとはいえないし、みたいな感 . . . 本文を読む
パルテノン多摩で寺山修司の「阿呆船」を見てきたのは先日の記事の通り。この「阿呆船」には当時、寺山修司が存命中に彼が率いた「天井桟敷」によって録音されたものが残っていてCD化されている。それは一度聞いたら魂の底を震わせかねない(ボクにとって)J・A・シィザーの音楽が収録されている貴重なもの?まだ公演の肌触り(あえて、肌触りと書きました)が残っている時に聞く呪術ロックの響き。ボクは、<僕は知らない寺山 . . . 本文を読む
ボクは寺山修司についてこのブログで多くを取り上げてきていますが、タイトルに「僕は知らない…」と付けているように、リアルタイムで寺山修司の活動を見てきたわけではありません。生前は興味が無かったので見向きもしなかったというのが実際です。寺山の死後に、天井桟敷の引き継いだ万有引力のお芝居も何度か見に行きましたがまだ寺山修司という存在の影響力に気づくまでは至りませんでした。キッカケは数年前に . . . 本文を読む
■日時:2010年10月16日(土)、18:50~■作:寺山修司■演出・音楽・美術:J・A・シィザー■出演:伊野尾理恵、岡庭秀之、小林圭太、竹林加寿子、岡本はる香、他
パルテノン多摩で上演された寺山演劇「阿呆船」を見た。上演空間は劇場ではない。その時の天候条件までが劇の一部となる野外劇である。特設舞台の奥には森が広がり、芝居が始まる頃は日も沈み闇夜の空には月が浮かぶ。それまでが幻想的な装置のひと . . . 本文を読む
このところ<ワンダーゾーン/京都異空間>のタイトルで記事を書くことがあります。その記事に度々登場するのが平安京遷都を実施した桓武天皇。天皇が作り上げた平安京は鬼門封じの寺や神社を配置したりと風水都市としての姿があるのはこうした不思議系をかじり始めるとわかってくることです。その桓武天皇は早良親王の怨霊に悩まされそれをまつるために建てた一つが、上御霊神社であり祟道神社でありました。しかし血は争えないと . . . 本文を読む
なんと祟る8人もの御霊を祀っている神社なんだとか。この神社を創建したのは、平安京遷都を実施した桓武天皇。そもそもは藤原種継暗殺事件の首謀者として淡路島に流される時に無実を訴えながら餓死した桓武天皇の弟の早良親王の怨霊の祟りを静めるために作った社であったのが、御霊信仰の高まりの中で、生前怨みを持ったまま死んだ人たちをここに集め祀ることにより、8人もの御霊が揃ってしまったそうです。いずれも怨みを持って . . . 本文を読む
派手なピンクの地の色に泉鏡花の絵、書店の文庫本のコーナーで直ぐに目がいき本を購入、漫画版泉鏡花の「高野聖」であります。最近は文学作品を漫画にしたものをよく見かけます。流行っているのでしょうね。その鏡花の名作を漫画にしたのは杲栄順という作家、名前を聞いたことがないのでネットで調べると漫画家になるために滋賀から上京、書店でアルバイトをしているという記事を見つけました。まだ若い作家ですが、泉鏡花にチャレ . . . 本文を読む
■日時:2010年10月9日(土)、15:00~
■劇場:三越劇場
■原作:泉鏡花
■演出:成瀬芳一
■出演:市川春猿、井上恭太、市川笑三郎、市川猿弥、他
水がまるで滝の白糸の意思を受けているかのように自在にあちらから、こちらからと華麗に飛ぶ。水を操る滝の白糸の着物もはえる。滝の白糸とは、水を白い糸でもあやつるかのように自在に操る曲芸のこと。華麗な舞台の一場面です。三越劇場で新派による演 . . . 本文を読む
昨年、金沢にある泉鏡花記念館に行ったとき泉鏡花の小説を朗読した映像を収めたDVDを購入しました。ずっとそれを見ないでそのままにしておきました。今回、三越劇場で新派の「滝の白糸」を見る予定をしているので、そのDVDを見ました。内容は舞台「滝の白糸」のもとになっている小説「義血侠血」。平成19年に石川テレビで放送されたものを再編集したもので、朗読は石川テレビのアナウンサー・安田真理という方がしています . . . 本文を読む
泉鏡花がテーマの新書であります。著者の佐伯順子は鏡花の作品を3つピックアップ(「草迷宮」「夜叉ケ池」「日本橋」)し詳細に分析しています。そのうちのひとつ「草迷宮」は以前に取り上げました。今回は映画と戯曲の「日本橋」を見、読んだのでそれについてポイントを引用、まとめたものをアップしました。
Ⅰ.絢燗たる視聴覚的要素
◇小 . . . 本文を読む
泉鏡花の小説を映画化した「日本橋」について昨日記事にしました。今日はその戯曲を読んだことを書きたいと思います。これまで泉鏡花の戯曲は何作品かは読んだことがありますが、この作品は、特に読んでいてリズムがいい感じがします。トントンとリズミカルな台詞がまるでJAZZの即興による掛け合いのように軽やかに進み心地いいのであります。ボクは戯曲をそんなにたくさん読んだことがありません、シェイクスピアにモリエール . . . 本文を読む