飾釦

飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

僕は知らない寺山修司NO.155⇒映画「乾いた湖」(監督:篠田正浩)

2010-01-29 | 寺山修司
■製作年:1960年 ■監督:篠田正浩 ■脚色:寺山修司 ■主演:三上真一郎、岩下志麻、九条映子 寺山修司が戯曲「血は立ったまま眠っている」を書き上げ初演された年に、シナリオを書き、篠田正浩が監督し製作され、そこで岩下志麻がデビューし、寺山と九条映子が結婚するきっかけになった映画です。それは、松竹ヌーベルバーグと呼ばれた新しい映画の波をつくった作品のひとつとされているもの。が、公開当時は酷評さ . . . 本文を読む
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僕は知らない寺山修司NO.154⇒演劇公演「血は立ったまま眠っている」(シアターコクーン)

2010-01-28 | 寺山修司
■日時:2010年1月24日(日) ■劇場:シアターコクーン ■作:寺山修司 ■演出:蜷川幸雄 ■出演:窪塚洋介、寺島しのぶ、森田剛、遠藤ミチロウ、六平直政、他 蜷川幸雄が寺山修司の処女戯曲「血は立ったまま眠っている」を演出した公演を見ました。この作品は2年前に流山児★事務所による公演「血は立ったまま眠っている」を見ています。その時は作品から時代を突き破ろうともがき格闘しているエネルギーや精神を . . . 本文を読む
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村山槐多の“怪奇幻想小説”を読んだ

2010-01-27 | ワンダーゾーンの世界
江戸川乱歩は村山槐多の描いた絵を愛し自宅の書斎に飾っていたというのですが、乱歩がその槐多にまず興味を覚えたのは絵ではなく幾つか残されている小説であった。22歳で夭折したこの天才詩人、天才画人と称される村山槐多は、そのほんとに短い生涯に残した作品で、大衆娯楽小説の巨人・江戸川乱歩に忘れ得ぬ影響を与えたのである。その乱歩が注目した小説といえば「悪魔の舌」や「魔猿伝」、「殺人行者」など。その小説を彼は探 . . . 本文を読む
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偏在する乱歩・A‐I→乱歩が愛した村山槐多の「二少年図」

2010-01-26 | 江戸川乱歩
今週の日曜日に、渋谷の松濤美術館で「村山槐多」展を見たのですが、そこに展示されていた作品に「二少年図」というものがあります。この作品を見るのは今回が初めてではありません。昨年、横浜の神奈川近代文学館で開催された「大乱歩」展でも見たことがあります。その絵こそは、あの江戸川乱歩が生涯書斎に飾って愛した作品であるのです。それを眺めていると江戸川乱歩にとって、あの少年探偵団の小林少年のイメージの源泉であっ . . . 本文を読む
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「ガランスの悦楽 村山槐多」展(渋谷区立松濤美術館)を見た

2010-01-25 | 美術&工芸とその周辺
井の頭線・神泉駅近くの渋谷区立松濤美術館で没後90年を記念して開催されていた「村山槐多」展(1/24で終了)を見に行きました。22歳の若さで死んだ天才画家、天才詩人と呼ばれている村山槐多の名前は、江戸川乱歩を読み親しむことによって知りました。乱歩が愛した作家として、彼の書斎に飾っていた「二少年図」。横浜で昨年開催された「大乱歩」展でも展示されていた絵です。乱歩の男色研究において彼の感性を刺激した村 . . . 本文を読む
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昭和の黒い霧・松本清張NO.62・・・松本清張記念館(北九州市小倉)

2010-01-22 | 松本清張
北九州市小倉にある松本清張記念館に行きました。このブログでボクは江戸川乱歩や寺山修司をテーマに徒然に書いてきて、彼ら2人の記念館には行ったことがあるので、松本清張の記念館もいつか行ってみたいと思っていました。タイミングもあるのですが、ここは思い切って…という次第になったのであります。 その記念館の館内、想像していたより広くはなかったです。入口に入るとよく雑誌などで紹介されている松本清張の著作本す . . . 本文を読む
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狂咲き万歳!鶴屋南北の世界16 歌舞伎「慙紅葉汗顔見勢 伊達の十役」(新橋演舞場)

2010-01-21 | 鶴屋南北
■日時:2010年1月16日(土)、16:00~■作:鶴屋南北■脚本・演出:奈河彰輔■演出:市川猿之助■出演:市川海老蔵、中村獅子童、市川右近、他市川海老蔵が早替り・宙乗りにチャレンジした歌舞伎「慙紅葉汗顔見勢(はじもみじあせのかおみせ) 伊達の十役」を見ました。この「慙紅葉汗顔見勢」には、恥も外聞もかまわず、紅葉のように顔を真っ赤にして、大汗を流して懸命に演じるという意味があるそうです。江戸時代 . . . 本文を読む
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「原典訳 チベット死者の書」川崎信定・訳(筑摩書房)を読む

2010-01-20 | Weblog
◆このところチベット密教に関することを書き続けています。今回は「チベットの死者の書」そのものをを訳した本です。こちらも前の記事と同様、古本屋で見つけました。この本はNHKが「チベットの死者の書」に関する番組を放送し、関連書籍が出版された時、同じように書店で平積みされていたと記憶しています。当時、気になってパラパラとページをめくったりしたのですが購入までには至りませんでした。今回、古本で購入というこ . . . 本文を読む
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1997年に開催された「天空の秘宝 チベット密教美術展」(東武美術館)から

2010-01-19 | 美術&工芸とその周辺
この数日、チベット密教について考えています。そういえば何年も前にチベット密教の美術展を見に行ったことがあるのを思い出し、本棚を探ってみました。1997年、今から13年前、今はなくなった東京・池袋の東武百貨店の横にあった東武美術館で開催された「天空の秘宝 チベット密教美術展」のカタログが出てきました。密教美術展を見た記憶はあったのですが13年前だったんですね・・・。 その展覧会カタログを見ていると . . . 本文を読む
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「三万年の死の教え ―チベット[死者の書]の世界―」中沢新一(角川ソフィア文庫)を読んだ

2010-01-18 | Weblog
この本はふらっと入ったブックオフで見つけ、チベット密教繋がりで購入しました。本の前半はすでにアップしているNHKで放送された「チベット死者の書」の第二部、ドラマ仕立てになっているものの台本が収録されています。1993年の放送当時、著者の中沢新一が監修になっているのは気づきませんでした。中沢新一といえばボクが学生の頃、浅田彰とともにニューアカデミズムの旗手として颯爽と登場したイメージが強いです。今回 . . . 本文を読む
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「チベット死者の書」河邑厚徳・林由香里(NHK出版)を読んだ

2010-01-17 | Weblog
古本屋でNHKの番組と連動して出版された書籍「チベット死者の書」を見つけたので購入しました。NHKの大型番組と連動して本が出版されるという企画の最初のころのものであると記憶していますし、当時買おうかなと迷いながらも買わずいた本です。今は放送された番組をDVDで見ることができるし、それとともに十年以上も前に書店に並んでいた本を読むことができる、便利な時代だなと感じるとともに、当時購入を悩んで断念した . . . 本文を読む
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「NHKスペシャル チベット死者の書」(1993年放送)を見た

2010-01-16 | Weblog
「ツェリン ・パルダンよ、よくお聞きなさい。ツェリン・パルダンよ、よくお聞きなさい。心が揺るぐことのないように努めなさい。今や、死なるものがここへきてしまっているのです。今このときに、何ものかを貪り求めたり、執着してはいけない。心を惑わされないようにしなくてはいけない。ツェリン・パルダンよ、よくお聞きなさい。よくお聞きなさい。あなたの意識を、生まれつきそなえていた、光の世界に移しなさい。作られたも . . . 本文を読む
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「聖地チベット」展(上野の森美術館)を見た

2010-01-15 | 美術&工芸とその周辺
昨日はUFO目撃の記事を書きましたが、今日は精神世界の記事となります。 チベット密教は同じ仏教でも、日本に馴染みのある仏教と比べてみると不思議な魅力を放っている宗教と思っています。黄金に輝く仏像や宇宙観を表すマンダラは造形的に見ても忘れられないインパクトがあり、強く惹きつける力を持っているようにも感じます。特にボクがそうしたものに惹きつけられるのは、ビジュアル的な要素とともに、学生時代(振り返る . . . 本文を読む
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昨日(1/13)、UFOを見た!

2010-01-14 | ワンダーゾーンの世界
UFOを見た! 昨日の午前11時頃(もしかしたら10時半頃かも)UFOを見ました。何言ってるのと笑われてしまいそうですが、ホントだからしょうがない。ボクの勤務地は東京の品川で、ビルには喫煙ルームがあります。いつものように外を眺めながらタバコを吸っていました。するとビルの向こうに白い球体の様なものが微妙に揺れながら静止しているのに気づきました。最初は変な光と思っていたら急に動き出し、飛行機ではあり . . . 本文を読む
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昭和の黒い霧・松本清張NO.61・・・映画「危険な女」(原作:地方紙を買う女)

2010-01-13 | 松本清張
■製作年:1959年 ■監督:若杉光夫 ■出演:渡辺美佐子、下元勉、芦田伸介、高友子、大滝秀治、他 日活による松本清張の小説を映画化した作品です。日活と清張はあまり結びつかないですね。清張映画といえば松竹というイメージが強いです。それは多くの作品を映画化したということと同時に秀作も多かったからということも言えるのだと思います。その異色なイメージの日活作品は、「地方紙を買う女」の映画化作品です。原 . . . 本文を読む
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