なぜ日本レコード大賞の作詞賞なのかというと、このblogでも数回登場している私の友人の高木洋一郎氏が、なんとその賞を受賞したからです。曲はJUJUが歌っている「Distance」、その作詞・作曲を彼が担当したということによります。最初その話を聞いたときは思いもしないことでびっくりしたけど、昨日放送されたレコード大賞の授賞式の模様を見て、あらためてすごいことなんだと認識した次第。作詞賞なんて取ろうと . . . 本文を読む
■製作年:2012年■監督パブロ・ベルヘル■出演:マリベル・ベルドゥ、マカレナ・ガルシア、ソフィア・オリア、ダニエル・ヒメネス・カチョ、他
※以外、ネタバレ注意!
ラストについていきなり書いていますのでくれぐれも映画をこれから見ようとする方は注意を!
「涙は世界で一番小さな湖です」と言ったのは寺山修司です。私はこの映画を見て涙を考えざる得ませんでした。涙はどう . . . 本文を読む
■放送年度:2008年 ■監督:猪原達三■出演:観月ありさ、田中美里、中村獅童、他
本日は、観月ありさが主演したテレビ放送された「肉体の門」についてです。ドスが効いた声で「パンパンをなめんじゃねぇよ!」とタンカを斬る演技は、なかなか板についた感じでしたが、やはりテレビとなると迫力の点で映画と比べて落ちるように思いました。そうは言っても、これまで何度か映像化されてきてい . . . 本文を読む
■製作年:1988年■監督:五社英雄 ■出演:かたせ梨乃、西川峰子、名取裕子、渡瀬恒彦
女の意地と度胸を描いてその名を知らしめた五社英雄監督による映画「肉体の門」は、一層、華やかで艶やかにそして意地と度胸の女の世界を見せてくれるのでした。この映画における主演は、廃墟と化したビルに巣くう娼婦らのボスである関東小政、演じるのはかたせ梨乃。このかたせ梨乃が何と言ってもサイコーなのです。超カ . . . 本文を読む
■製作年:1964年■監督:鈴木清順 ■出演:野川由美子、河西都子、松尾嘉代、宍戸錠、他
この映画が公開されたのが1964年、東京オリンピックが開催された年です。私はまだ3歳。もはや戦後ではないと高度成長期へと突入していく時代に、戦後を忘れるなよとばかりに異彩を放つ「肉体の門」。終戦直後の物質が不足し皆が飢えて、しかし、貧しくも生き抜かんと逞しく人々が群れていた時代、その中でまさ . . . 本文を読む
■製作年:1977年
■原作:田村泰次郎
■監督:西村昭五郎
■出演:山口美也子、加山麗子、宮下順子、志麻いづみ、他
1977年、今は倒産してしまった日活がロマンポルノとしての「肉体の門」を映画化しています。公開当時、私は16歳、そんなような映画があったことは色気づいてくる年頃なので微かに覚えています。確か成人雑誌を買い、この映画を紹介していたように思いますので当時からすれ . . . 本文を読む
「彼女たちがいつも肌身から離さない身体にくらべて大きすぎる買いもの袋や、手下げ籠のなかには、赤いセルロイドの石鹸箱がはいっているが、なかにはべとべとに濡れて、乾くときがない。肉体の取引がすむと、彼女たちはごしごしと、部分だけを偏執狂のように熱心に洗った。妊娠と、病気にかかるのを怖れる、これは自衛の本能からだった。」こんな文章に遭遇する小説が、1947年に田村泰次郎によって書かれベストセラーとなった . . . 本文を読む
■製作年:2013年■監督:ジュゼッペ・トルナトーレ■出演:ジェフリー・ラッシュ、ジム・スタージェス、シルビア・ホークス、ドナルド・サザーランド、他
※以下、ネタバレ注意!!
今日の文章はいきなりネタバレに注意してくださいと書かねばなりません。まだこの映画を見ていない人がこれより以下の文を読んでしまうと楽しみが半減してしまう可能性があるからです。よくラストは決して人にしゃべらないでくださいなん . . . 本文を読む
よくもわるくもユニクロの服を買うことが多い私です。定番の服としてしっかりしているし、かゆいところに手が届いている服と感じているからです。気がつくと今日着ている服はパンツからシャツ、靴下からズボンまでユニクロ尽くしということもあります。若い子からオシャレですねと極たまに言われることがあるのですが、ユニクロだよというと、えっ!そうなんですか?と驚くこともあります。それだけユニクロの服は大量販売されてい . . . 本文を読む
この本は松江哲明という映画監督とモルモット吉田という映画評論家が、園子温監督の全作品を語り合ったものを採録したものです。まだ今、生きている、それも、現在ノリにノッテいる現役トップランナーである映画監督の作品を、全くの他者である人間が語り合うという前代未聞?の企画本。その本となった現象ををみるだけで、いかに園子温という映画監督が吸引力を持っている作家であるのかがわかろうというものです。まずはそれにビ . . . 本文を読む
■製作年度:2009年 ■監督:園子温 ■出演:AKIRA、伊藤歩、奥田瑛二、高橋惠子、他
園子温監督の映画「ちゃんと伝える」は、らしくない映画です。らしくないとは、園監督に見られるあの毒がない、逸脱がないということです。この映画が「愛のむきだし」と「冷たい熱帯魚」の間に作られたというのもなんとも不思議な感じもします。まったく違う傾向の映画なのですから。この「ちゃんと伝える」は予 . . . 本文を読む
■製作年:2012年 ■監督:園子温■出演:夏八木勲、大谷直子、村上淳、神楽坂恵、他
園子温監督が作った原発をテーマとした映画、「ヒミズ」においても東日本大震災を盛り込んだ園監督が原発に真っ向から対峙した作品です。映画には生々しい震災と津波による爪痕が映し出されます。誰よりも早く3.11から波及した題材からフィクションを作り世に問うた映画で、まさに園監督らしい骨太な姿勢と思います。た . . . 本文を読む
■製作年:2011年■監督:園子温■出演:染谷将太、二階堂ふみ、他
園子温監督の「ヒミズ」は泣ける映画でした。ラスト近くからは感動がうわーっと込み上げてきます。この作品は古谷実の原作漫画(私は読んだことはありません)の映画化であるのですが、製作準備段階で東日本大震災が起こり、それを反映させた内容に園監督がしたとのこと。事実、画面には津波が去った直後の荒廃した町の様子が映しだされています。震災後、 . . . 本文を読む
■製作年:2011年■監督:ニキータ・ミハルコフ ■出演:ニキータ・ミハルコフ、オレグ・メンシコフ、ナージャ・ミハルコワ、ヴィクトリア・トルストガノワ、他
ニキータ・ミハルコフ監督の「遥かなる勝利へ」を見ました。この映画は「太陽に灼かれて」「戦場のナージャ」に続く3部作、前2作が見応えたっぷりの作品でしたので、今回の完結編となるこの映画も私としては待ちに待ったという感じです。親子 . . . 本文を読む
先日、80年代に旋風を巻き起こしたセゾングループについて書きました。今月の1日にNHK・Eテレで「80年代の逆襲 宮沢章夫の戦後日本カルチャー論」なる番組を放送していてそれを録画していたので、重ねるように見たのでした。宮沢章夫はラジカル・ガジベリビンバ・システムを率いた劇作家で、最近は東大で80年代文化を論じたり、書物を出したりしています。彼は宝島から出た「80年代の正体!」という本で、その時代が . . . 本文を読む