泉鏡花という明治・大正期に活躍した近代小説の大家の作品を読みづれぇ・・・と思いながらも、このブログで100回の記事を書く事ができました。今日は51回から101回までの過去記事のリンク集です。
◆鏡花幻想譚への接近#51・・・『演劇界』8月号/特集・泉鏡花の世界
◆鏡花幻想譚への接近#52・・・『評釈「天守物語」 妖怪のコスモロジー』笠原伸夫(国文社)を読む
◆鏡花幻想譚への接近# . . . 本文を読む
■製作年:1981年■監督:鈴木清順 ■出演:松田優作、大楠道代、中村嘉葎雄、楠田枝里子、原田芳雄、他
鈴木清順監督の「陽炎座」は泉鏡花の小説をベースに作られています。作られているのですが、これは鏡花の小説を映像展開のベースにしているというだけで、話自体の展開は原作とは異にしている(「陽炎座」以外にも「春昼・春昼後刻」などがベースになっている)と言った方がいいのではないかとと思い . . . 本文を読む
新聞等では五輪の経済効果がうたわれる日々です。さて、泉鏡花の小説「春昼」「春昼後刻」を読んだのですが、なかなか手ごわい小説。研究者はこの作品をどう読んでいるか?笠原伸夫氏による「泉鏡花 エロスの繭」という本に収められている「春昼」「春昼後刻」論を読み、気になった部分を引用してみました。
◆物語には二つの異質な時間が表層部と内層部とにわかれて流れている。一つは現在形の時 . . . 本文を読む
日本は今、五輪決定で大騒ぎですね。過去の東京オリンピックが高度成長期のシンボルとなったように、7年後のオリンピックが次の日本のエポックとなるようにみんなで新しい日本を作っていきたいですね。
さて、泉鏡花の小説「春昼」「春昼後刻」を読みました。というのも、鏡花の小説の「陽炎座」の朗読パフォーマンスを見る機会があり、それにあたり原作の小説を読んでみました(このことについては先週書いた . . . 本文を読む
■日時:2013年8月24日(土)、18:30〜■劇場:RAFT■作:泉鏡花 ■演出:チェリー木下■朗読・演技:椿屋蜂、チェリー木下、他
記事にするのが遅くなりましたが先月下旬、泉鏡花の「陽炎座」をあつかった朗読をベースとするパフォーマンス「らふとやぶしらず 鏡花・陽炎座」を見に行きました。会場は東中野の小さなスペース、運営はNPOにより、みると文学をテーマ(芥川 . . . 本文を読む
泉鏡花の「陽炎座」を読みました。これまで泉鏡花小説のについて書いた時に、読みづらい文章で私の読解力はどうなんだろうと不安になるし自身も失うといったようなことを発言してきました。この「陽炎座」も一際難解でやはり同じような現象が起こりました。私はこのように小説に描かれた風景をイメージしているのだが、はたしてそれでいいのだろうかという一抹の不安。そして混乱したままイメージが定まらず読み進めると突然光が射 . . . 本文を読む
ちくま新書から出ている佐伯順子による「泉鏡花」は、その鏡花作品についての、小説のみならず映画化された作品や漫画となった作品といった鏡花作品の変奏曲のようなものを手がかりに深く作品世界に言及した本です。今回静岡で「夜叉ケ池」を見てきたので、本棚からこの本を取り出し、「夜叉ケ池」に言及された部分を私なりにまとめてみました(ただし篠田正浩監督の映画、波津彬子の漫画に言及した部分は除いた)。
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■日時:2012年10月6日(土)、16:00~
■劇場:静岡芸術劇場
■作:泉鏡花
■演出:宮城聰
■出演:永井健二、布施安寿香、たきいみき、奥野晃士、他
宮城聰の演出による泉鏡花の「夜叉ケ池」を見るために、わざわざ静岡まで行ってしまった。そういえば同じ宮城聰による泉鏡花の「天守物語」をやっぱり静岡まで見に行ったことがあったっけ。別に泉鏡花を専門的に研究しているわけでは . . . 本文を読む
■日時:2012年9月11日(火)■劇場:スペース雑遊 ◎『夜行巡査』の読み解きライブ 作家:嵐山光三郎◎戯曲『山吹』のリーディングライブ リーディング:久保井研、稲荷卓央、藤井由紀 鼓と舞:石井千鶴
新宿の小さな劇場で泉鏡花のイベントがありました。主催は鏡花研究の第一人者?(詳しくないので…)の桑原 . . . 本文を読む
三島由紀夫と澁澤龍彦が、泉鏡花について対談しているものがあります。この2人はそれこそただ者ではないけれど、2人が評価する泉鏡花もやはりただ者ではないのだ。三島はこの対談において「山吹」という作品を絶賛している。澁澤もそれを読んでいると、三島は今まで「山吹」を読んでいる人にお目にかかったことがないと無邪気に喜んでいる。私もインパクトを受けた泉鏡花を2人の知の巨人が何を語ったのか。そこで今日はその対談 . . . 本文を読む
■日時:2012年1月21日(土)、15:00~
■劇場:新国立劇場中劇場
■原作:泉鏡花
■脚本・演出:小田健也
■作曲:池辺晋一郎
■出演:大間知覚、沢崎恵美、井上白葉、他
■合唱:日本オペラ教会合唱団
■管弦楽:オーケストラ・アンサンブル金沢
泉鏡花の小説「高野聖」をオペラ化した作品を新国立劇場で見ました。これまで泉鏡花の小説をオペラ化されたものは「天守物語」 . . . 本文を読む
■日時:2011年11月6日(日)、13:00~
■劇場:新国立劇場中劇場
■作:泉鏡花
■演出:白井晃
■出演:篠井英介、平岡祐太、江波杏子、小林勝也、奥村佳恵、他
新国立劇場で泉鏡花原作の「天守物語」を見ました。私が泉鏡花に興味を持ってからまだ間もないけれどいくつの天守物語を見ただろう。歌舞伎にオペラ、映画に小劇場、はたまた野外演劇、さらにはアニメから漫画まで、いくつ . . . 本文を読む
泉鏡花の小説「竜潭譚」を読んでいると、途中、私はそれから喚起されたイメージとして寺山修司を思い出さざる得ないような部分と遭遇しました。それはというは、たとえば、彼の短歌に
「かくれんぼ鬼のままに老いたれば 誰をさがしにくる村祭」
という有名なものがありますし、あるいは、寺山が監督した映画「田園に死す」の冒頭のかくれんぼのシーンを見ることができるのであります。寺山 . . . 本文を読む
インターネットで泉鏡花を検索していると、彼の作品を一人芝居で演じたものを記録した自主DVD作品があることを見つけました。扱われた鏡花の作品は「眉かくしの霊」。さっそくそれを購入してみました。演じるは鳥山昌克という役者さん。プロフィールを見ると唐十郎の「唐組」に所属する方らしい。となれば間違いないかと思いながらも、どのような感じのものなのか届くまでわかりません、その期待感がなんとも新鮮です。いずれに . . . 本文を読む
泉鏡花の「眉かくしの霊」を読みました。例によって鏡花の文体は読む側に読解力とそれによるイメージ構成力の豊饒さを要求するもので、物語の展開を把握するのが正直難解だなあと。特にこの小説は短編でありながらも一筋縄じではいかないような構造を持っていて、悪戦苦闘しながら読んだのでした。しかし、難解であるという一方で鏡花の小説は毎回読むとその才能と驚きを感じずにはいられず、他の小説家では味わえない独特の特徴が . . . 本文を読む