シニアー個人旅行のかわら版

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「旅する音楽」は、ロマの人々を追った異色の音楽番組でした

2013-10-04 09:51:12 | Weblog
かつてはgypsy(ジプシー)と呼ばれたロマの人々の1000年にも渡る放浪の旅を俳優オダギリジョーがたどります。

ロマの人々が放浪の旅を始めたとされるインド北西部ラジャスタン州を訪れ、今のロマの人々の生活を映し出し、長老から2000年にわたるインドでのロマの人々の生活と歴史を語ってもらいます。

続いて、現在のヨーロッパに画面に替わります。
最初に写しだされた映像を見て驚きました・・・7年前に訪れたことがある、フランス南部、ローヌ川が作る広大な湿地帯カマルグの端、地中海の小さな漁村サント・マリー・ド・ラ・メールだったのです。

1500人たらずの小さな街は、5月24日から始まる三日間の巡礼祭の前日を祝おうと、競うように音楽を奏でるロマの人々で溢れかえっています。ヨーロッパ各地から、昔は馬車、いまはキャンピングカーで、一族ごとにロマの人々が集り、再会を祝います。オダギリジョーは大なべでパエリアを炊くグループに招待されます。スペインから来たロマの人々でしょうか・・・

漁村の名前はSaintes-Maries-de-la-Mer,「海から来た聖マリアたち」です。伝承ではイエスの復活に立ち会った三人のマリアと従者たちが西暦42年小船で流れ着き、マリア・サロメとマリア・ヤコベとともに二人に従う浅黒い肌をしたサラがこの地に残ります。「黒い聖女サラ」で、ロマたちのの守護聖人となっているのです。

サントマリー教会の地下に安置されていたサラの像は、巡礼祭でロマたちに担がれロマの音楽家の演奏する聖歌に率いられて海岸まで練り歩きます。



肌が浅黒くエジプトから来たとされジプシー(Gypsy)という蔑称で呼ばれていた人々は、自分たちをロマ(roma人間)と呼びます。楽器と音楽を携え、即興の歌と踊りを生活の糧としながら、インドを出て、中近東を経て、ヨーロッパへと1000年もの放浪の旅をしながら、ギター、ヴァイオリンなども加えて、各地の音楽と融合していきます。スペインではロマの人々をヒターノ(Gitano)と呼び、フラメンコを担っています。

それだけではありません。大平原が広がるハンガリーの村々ではロマの人々の定住が進み、踊りを愛するマジャール人の音楽を支え、ハンガリー舞曲などのクラッシクにも繋がっていきます。

ゴッホ家馬車・ジプシーの野営」には往時のロマの人々の放浪生活が描かれています。
http://www.monogatariya.info/m_museum/gallery/gogh/coach/coach.html

ゴッホサント・マリー・ド・ラ・メールの海
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Vincent_Willem_van_Gogh_042.jpg

サント・マリー・ド・ラ・メールまでアクセスは本ブログ十字軍ゆかりの城壁都市と美しい漁村をご覧ください。
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