先月に続いて栃木県大平山を訪れました。
前回、廻らなかった謙信平、太平山、大中寺を訪れました。
関東平野を一望する眺望には感動しました。
東南に筑波山、北に日光連山が姿を現していました。
南に見えるはずの東京スカイツリーと富士山は秋の楽しみとします。
東武線新大平下駅から客人神社(まろうどじんじゃ)、謙信平、太平山神社、ぐみの木峠、晃石山、大中寺を経て新大平下駅に戻る5時間のゆったりとしたハイキングでした。案内板はありますが、大平町観光協会(電話0282-43-9213)作成のパンフレット「大平山・晃石山を歩こう!!」に助けられ、安心して歩くことができました。行かれる方は、ぜひ、地図を入手されてください。
新大平下駅東口から謙信平を経て、大平山神社まで
1.線路越しに、大平山系が市街地の背後に見えます。
2.踏み切りを渡り、稲荷神社脇の道を北に・・・例幣使街道が県道と合流する交通量の多い信号を渡り、客人神社に向かいます。
3.歴史を感じさせる客人神社の階段を登り参詣、左手の山道に入ります。
4.杉林の中の階段状の坂を登り、舗装林道を横切ると快適な登りとなります。
5.茶店の駐車場に出て、眺望が一気に開けます。筑波山が意外に近くに聳えているのには驚きました。天慶の乱(940年)、当地の豪族・藤原秀郷が、筑波山に本拠地を置く平将門と戦ったのも納得できました。
6.栃木市方面からの自家用車や観光バスが登ってくる一般道を歩きます。桜並木に沿って茶店が連なり、なかなか趣があります。関東平野の眺望が素晴らしく、年間を通じて観光客が訪れます。
7.地元が生んだ作家・山本有三の碑があります。代表作品「路傍の石」の一節「たったひとりしかない自分を、たった一度しかない一生を、ほんとうに生かさなかったら、人間、うまれてきたかいがないじゃないか」が刻まれています。
8.車道が終わって階段を登ると大平山神社です。子どもの成長を祈願する絵馬が並んでいましたが、「やけどの痕が薄くなりますように・・・」と書かれた三歳の女の子の絵馬に心打たれました。
大平神社から晃石山へ登り、大中寺を訪れ、新大平下駅へ
1.神社の階段を戻ると、いよいよ晃石山へのハイキング・・・多くのハイカーは太平山公園に車を置いて、ここからぐみの木峠・晃石山へ向かいます。新大平下駅から歩き始めるハイカーは少数派のようです。ぐみの木峠までは平坦な林道・・・大中寺からぐみの峠へ登ってきたハイカーもいました。
2.晃石山への登りは距離はわずかですが、木の根がむき出しのきつい登りです。ハングライダー基地を通り過ぎると頂上はすぐです。
3.晃石山山頂の広場は小さいですが、ベンチが二つあります。北側に展望が開け、雪を頂いた日光白根山や男体山など日光連山が見えます。
4.晃石神社を経て、大中寺へと下ります。林の中に設置されたモノレールで頂上に向かうハングライダーとすれ違いました。
5.力水で一服。すぐに林道(舗装)に出て、左方向へ・・・道路沿いにはアジサイが植えられた平坦な道を大中寺へ・・・
6.大中寺は平安時代末期に真言宗の寺として創建され、荒廃されたままになっていたのを室町時代末期に快庵妙慶禅師が曹洞宗の寺として再興しました。戦国時代は上杉家、江戸時代は徳川幕府の庇護を受け、現在に至っています。この寺の縁起が「雨月物語・青頭巾」の話として伝わっています。
7.大中寺の南には中山という小山があり、県道を横切ってその裾野にある歩道に入れば、新大平下駅まで20分です。その昔、木々に覆われたこの中山を越えて、寺から山の鬼が夜な夜な富田(現大平町)にやってきたのでしょうか(雨月物語・青頭巾より)。
「桜を訪ねた桜峠から晃石山ハイキング」