1169『自然と人間の歴史・世界篇』ベーシックインカムへの動き(アメリカ、2020~2021)
はじめに、アメリカで議会事務局に提出されたという、ある法案について、報道されている中から、抜粋して紹介しよう。
「多くのアメリカ国民が、新型コロナウイルスに対抗する経済刺激策としてアメリカ政府から1200ドル(約13万円)の給付金を受け取り始めた。だが銀行口座を持たない国民にとって、この給付手続きは合理化されているとは言えない。(中略)
そして低迷している経済を活性化するためにはたった一度の給付では不十分ではないかという懸念の中で、2人の民主党議員がさらなる給付金の法案を提出した。
ティム・ライアン(Tim Ryan)とロー・カンナ(Ro Khanna)両議員が4月14日に発表した緊急資金法案は、16歳以上で年間所得が13万ドル(約1400万円)未満のすべてのアメリカ国民に、毎月2000ドル(約21万5000円)を、少なくとも6カ月間給付するものだ。
この法案には、最初の給付金で生じた混乱を軽減するための対策が含まれている。それが、電子決済だ。(中略)
「この法案では給付金を、銀行口座振込や小切手、プリペイド型デビットカードのほか、Venmo、Zelle、PayPalなどの電子決済サービスで受け取れるようにする。」(ビジネス・インサイダー・ジャパンの日本語版、2020年4月19日電子版より引用)
これによって、アメリカ全世帯の4分の1が該当するとみられる、銀行口座を持っていない人にも、小切手換金サービスの高額の手数料支払いを介することなく、現金が受け取ることができると考えた。
この法案、結果としては、大方の陽の目を見なかったようなのだが、一石を投じたであろうことはいえるのではないだろうか。
(続く)
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