845『自然と人間の歴史・世界篇』中国経済(4兆元の景気対策、2008~2009)
2008年のリーマン・ショックを契機に、世界恐慌が起こった。先進諸国の経済が軒並みといっていい程にマイナスに触れる中で、中国は政府が大規模な経済対策を行って、その影響を最小限にとどめようとした。
その項目とは、次のような構成となっていた。その1として、中低所得者向けの安価な住宅の建設に4000億元。その2としては、農村のインフラ整備に3700億元。その3として、鉄道・道路・空港などのインフラ整備に1兆5000億元。その4として、医療・文化・教育事業の促進に1500億元。その5としては、環境対策の強化に2100憶元。
その6として、地震被災地の復興加速に1兆元を、それぞれ割り当てる。
そのほか、額としては登録されていないが、国民所得の引き上げ、増値税改革の全面的実施や銀行貸し出しの拡大を打ち出した。
では、これらを賄う財源の構成はどんなであったのだろうか。2018年を迎えた今日では、内訳としては、「中央政府の財政支出である「真水」の部分は3分の1以下の1兆1800憶元にすぎない。残りの1兆2500憶元は地方政府が負担し、1兆5700憶元は国有銀行や民間銀行からの借り入れに頼る内訳だった」(日本経済新聞、2018年9月11日付け)といわれる。
はたしてその効果は、国内的にも世界経済に対しても、大いなる影響を及ぼしたとされる。
(続く)
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