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一旦相場観リセット

2007-08-04 07:54:24 | 株に出会う
NYダウが2日連続で100ドル以上上げていたので、少しは嫌な気分はあったのですが、金曜日はついに2日間の上げ幅を上回る下落です。まさに一瞬先は闇ですね。

「NYダウは底打ちか」、と金曜日の朝に書いたばかりなのに、もうリセットせざるを得ません。今回の下落は、雇用統計が予想より3.5万人少なかったばかりか、前回のデータも6千人ですが下方修正された上に、失業率も予想の4.5%をわずか0.1%ですが上回ったといったあたりに、直接の原因があったのだと思います。おまけにISM非製造業景況指数も予想より3.2ポイント下の55.8です。

これらに加えて、いちカイにヤリさんのブログによると、スタンダード&プアーズがベア・スターンズの信用格付けアウトルックを「ネガティブ」に引き下げたことで、株価も7%と大きく下げたことも背景にあるようです。

いちカイにヤリさんのその後のコメントが実は肝要です。あくまで一般論と断りながら、彼は、「OTCのデリバティブのマーケット全体にクレジット・クランチを引き起こす可能性が高い」と言っております。

OTCのデリバティブ(注)市場全体では、何と2990兆円ものペーパー(Notes)つまり「同業者間の約束事」をベースに取引がされているそうです。

つまり、彼も言っているようにどこか1社の証券会社が潰れれば、業界全体に波及することになります。これが信用連鎖でつながっているデリバティブ取引の恐ろしさですね。

といったことも相俟ってのNYダウの下落だとすると、このリセットされた相場は次の底値を探りに行く可能性が大となってきました。

昨日でNYダウのOSCは7%も下落して37%となりました。7月31日の36%までわずか1%上。まさに土俵際ですが、金曜日の引けにかけての勢いから、ここで踏ん張れるとはとても思えません。「究極の指数値」で見ると、ちょうど4月24日近辺まで降りてきております。その日は12901ドルの安値をマーク。既に13000ドル割れです。5月1日には実際のダウ平均の安値が13041ドルですので、これに後140ドルあまりの下落で到達します。それが突破されるといよいよ3月14日の11939ドルまでは何の節目もありません。その道程に金曜日は向かっているのかどうか?

金曜日は2384SBSホールディングス、5017AOCホールディングス、そして8941レイコフと少し多めに買い持ち越しです。但し信用枠の11%程度ですのでダメージは少ないものの、朝一番での下値での売りは手控え、引けにかけて戻したところで手放す予定です。

月曜日は、業績好調・優良銘柄の特に朝一番での押し目からのリバウンド狙いの日となりそうです。この観点からの注目銘柄は明日までにアップする予定です。

注:OTC(Over The Counter)、つまり取引所などを介さずに、取引当事者同士で取引内容が決定される商品。金利リスクを少なくするための金利スワップが代表的。
コメント (1)
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