埼玉 寄居町・深谷市・熊谷市 ピアノ教室Andante/アンダンテ

~「音楽は楽しい!」から「本物の音楽」へつながるレッスン~

人前で弾くこと

2009年06月11日 | ピアノを弾く
子どものころは、人前でピアノを弾くことが大好きだった
緊張などしたことがなかった。

自分が上手かヘタか、よく分かっていなかったせいもあるだろうけど


音大受験の実技試験のときに、初めて「緊張」というものを知った。

自分がいかに弾けないかということを思い知らされたときでもあった。


それから、「ピアノを弾きたい」という気持ちはなくならなかったが、
人前で弾くことが怖くなった。

それが増殖したのは、ピアノ講師を始めてから。

発表会で、生徒もお家の方も、じっと耳を澄ませていると思うだけで、
緊張は高まり、まともに弾けたことはなかった。


それをなんとか克服したいと思って努力をしたし、
良いといわれるものはいろいろ試した。

でも、大した効果はなかった。


それから十数年経過した今、人前で弾くことを楽しめるようになった。


十数年前を明らかに違うこと。

音楽を感じる心 と 自分の音楽に納得している自信。


今から思えば、以前はただ弾いていただけ。

「すてきな曲」「かっこいい曲」とは思っていたが、
それよりも、難しい部分をクリアしていくことにとらわれていた。

だから、通して弾くときも「ココをクリアしたから、次はココ」という感じだった。

あとは、先生に言われるがまま。

そんな状態で「こう弾きたい」なんて言えるはずもなく、
そんな納得できない状態に疑問を抱くこともなかった。

これが「当たり前」のことと思っていた。


以前の自分にレッスンしたいくらい…。


このコードはこんな色。
このメロディーはこんなイメージ。
全体的には、こんなストーリー。
大好きなのはココ!
ココは何回弾いてもしびれちゃう

そんなふうに弾けるようになったら、人前で弾いているときの集中度が増した。

周りが気にならなくなって、自分の演奏を冷静に聞けるようになった。

その経験が自信になった。…自信というより安心感かな。


自分の演奏を何度も録音しては聞き、納得できた音楽を作れるようになった。

「私、この曲をこんなふうに感じて弾いてみたの。どう?」という気分で弾けるようになった。


ここまで至るには、
ピアノランドを勉強してきたこと、
コーチングを勉強してきたこと、
樹原涼子先生のレッスンを受けたこと、
川井弘子先生のレッスンを受けたことは、すごく大きい。


以前は、客席には冷たいイメージがあった。

失敗したら、がっかりされると思っていた。

何があっても最後まで弾ききらなければいけない、というプレッシャーがあった。


今は、「聞いて」という思いのほうが強い。

お客様たちが、あたたかい気持ちで聞いてくださっていると思える。

失敗したとしても、「これが今の自分」と思える。

そういうふうに受け止めてくれる聴衆の環境にも恵まれていると思う。


もちろん緊張はするし、不安もある。

でも、歓びが以前よりはるかに大きい。


こう思えるようになって、生徒たちに伝える「人前で弾くことの意味」が大きく変わった。




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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
人前でひくこと (ちょこりん)
2009-06-11 21:24:40
まっみさん・・・・

すごいよ。。。ホントに。。。。

よくわかる。言っている意味が。

よくわかっているのに、まだまだ、もがいている自分がいます。

でも、きっと、近い将来、まっみさんのように、心から自分の音楽を愛し、奏でられるような気がします。

また、まっみさんのブログで、こころに火がともった私でした。

さんきゅ!
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応援しています。 (まっみ)
2009-06-11 21:34:40
すごいだなんてことないですよ。
気づいたらこんなでしたって感じです。

ちょこりんさんに火が灯ったら、無敵ですね

影ながら応援しています
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