お床上げ

2020-06-21 08:27:01 | 日記
検査で問題所見はなく

胃炎も治癒済とわかり

晴れてお床上げといきたいところだったが

腸に古傷後遺症がみつかり

こちらの方がこれから大変になった やれやれ

ベッドの場合はお床上げなんていう言葉は出てこない

朝鮮半島の時代劇を見ていると(時には現代劇でも)

貧富に関わらず布団をたたんで部屋の隅に重ねているのをよく見る

押し入れはないらしい

日本でもこれがふつうにならないかしら

日本にふさわしくないものとして

私はバスタオルとベッドを挙げる

この湿気の多い国で

ヨーロッパと同じ布製品を使うなんて

パリではバスタオル一回使ってもタオル掛けにかけておけば

すぐにパリッ

だから数回使える

これを日本で真似してもぱりっとしないから不潔なだけ

あたしは自宅ではバスタオル使いません

もしうちに泊まって下さった方にバスタオル出したとしたら

それは猫のお古だと思って下さい

ベッドにしても

日本では布団を干すという習慣があるのに

ベッドのマットレスを干している人は見たことがありません

なぜなのー この湿気の国で

いつか不潔の塊になったマットレスを粗大ごみに出すんでしょうね


よしこさんがパリのシテ島に住んでいたとき

毛布を抱えてセーヌ河岸に干しに行ったら皆に変な眼で見られたと


あたしのお床上げはまだまだ先です

寝椅子

2020-06-19 14:25:14 | 日記
寝てばかりいる姿勢に疲れ

少し上体を起こしたくなった

病院のような電動リクライニングは

もう少し被介護が必要になってからにしよう

それで三段階傾斜の籐の寝椅子を購入
        

実は以前京都では

骨董のブルーパロットで買った寝椅子を使っていた

京都を離れる時に再度ブルーパロットに引き取ってもらったが

今回のは両脇にサイドテーブルとマガジンラックの付いたデザイン

インドネシア製ということだ

機能構造も不服はないけれど

手でさするとざらざら

トゲが刺さりそうにささくれだっている

ならば返品要求するかって?

いや爪切り片手に休日のひまつぶしに

一つずつカットしていく

また、痛みの合い間に

2020-06-16 20:06:07 | 日記
グリコ森永事件の好きな私は

この本はいつか新幹線に乗るときに読もうと思っていた

といってもあの事件の頃はテレビも新聞も遠ざけていたので

何か世間が騒いでいるとしか思っていなかった

事件の中で子供の声が道案内をするテープがある

この本はそこからインスピレーションを働かせて書かれたものである

成人してたまたま聞いたこのテープが自分の声と気づく男が

懊悩する。弱い暗い話かと思っていたら

見事に構築され言葉で埋められた小説だった

パチパチパチ

情景描写も無駄がなく

会話の流れも面白い

作者は三十代でこの話を書き、若い頃は漫才もやったという

浮ついてはいないけれど

時々やはり若い人の表現が出てくる

中坊と言う文字に、中坊公平かと思ったし

圧をかける、など昔は使わなかった表現がでてくる

こういうのを編集者はチェックする能力を持っていないのだろうか

ともあれ、この関西の話は心地よく

特に両親の家で食べるすき焼きの場面は

ザラメをつかったり、しらたきではなく糸こんにゃくが使われたりと

生卵に最初の一枚目の肉を浸して食べる描写がたまらず

とうとう食欲のない病人は今夜佐賀牛のすきやきにしたのであった

姉デビュー

2020-06-15 15:04:47 | 日記
姉って私のじゃありませんよ

なんて本当につまらない冗談ですが

隼人丈のお姉さん千晴子がタレントとしてデビューするそうです
        

結婚前はモデルとして活躍し

今回娘が小学生になったのを機に仕事を始めるそうです

歌舞伎公演のニュースが一切ない今

こういうニュースは嬉しいものです

千晴子さんは隼人丈と一緒に三味線や日舞のお稽古をしてきたそうですから

それを生かしたタレント芸を見せてほしいものです

歌舞伎には出られなくても家族で何か公演をするとか

役者の家の女子の宿命のように男子はちやほやされ

女子は余り物のように扱われるのはもったいない

先日海老蔵ブログで

“花のように開いた笑顔を見てしあわせだった”というのがあった

それは海老蔵が展開するYoutubeで

長男勧玄より長女麗禾の動画の方が視聴者が多かったのを

海老蔵が長女に伝えるととても嬉しそうにしたのだそうだ

菊五郎の娘、寺島しのぶは

子供の頃から女が歌舞伎座に出られないのを悔しく思っていたと言う

そのせいかどうか

役者の娘の産んだ男子ですら歌舞伎に出るしくみはないのに

フランス人との間にできた我が子寺島真秀を歌舞伎デビューさせている

千晴子はこれまで歌舞伎に出られる男子を羨んだことはないそうだ
        

松竹の副社長だったか

この先女歌舞伎を企画する考えもあると言っていた

もともと歌舞伎は出雲の阿国が始めたもの

女が歌舞伎を演じて悪いわけはない

しかしそれがどのようなものになるのかはイメージがわかない

宝塚とは違うだろう

都踊りに近いかもしれない

三味線や舞踊や常盤津などの基本にしっかり裏打ちされた

骨太なものであってほしい
        









今頃京都は

2020-06-11 11:37:46 | 日記
野村碧雲荘の花菖蒲が咲きそろい

夕暮には蛙の大合唱で異空間を作っている

夕闇の中鴨川べりに出れば

禊川から舞ってきた蛍がみや子の墓の上に飛来し

魂の表出のように光る

周山街道の八幡様では

森から垂れる木の葉にモリアオガエルが白い卵を産み

満を持してオタマジャクシが下の池に落ちていく

嵯峨野の庭とも畠ともつかぬ空き地では
        

小川の縁の半夏生に白い斑が入り始める

季節の際立つ今頃 すぐにも行きたい京都なのに

体調だけが足止めになっている


ますらを派出夫会

2020-06-09 18:17:47 | 日記
こんなタイトルの映画があったなあ

三木のり平とか出ていた

こどもだった私はどういう意味なんだろうと思っていた



寝たきりのわたしのとこには

週に二三回、息子がやってきて

買い物洗い物指圧などをしてくれる

仕事帰りで疲れているだろうしおなかもすいているだろう

と思うのに今はどうしようもない

ただ来てくれるだけでも

痛い苦しいというのを聞いてくれる人がいるというのは救われる

労働のほかに

今度は自家製ハンバーグ生地を持ってきてくれた
        

すぐには食欲はでないけれど

元気になるために食べなくちゃ

ますらを派出夫が笑える存在のうちは

まだまだ女性の地位は低いということになる

どうです?笑えます?

痛みの合い間に

2020-06-08 19:09:41 | 日記
今の時期は

宅配業の配達員は過重労働でたいへんなのだと

そんな時は不要不急の取り寄せなどは控えたい

だが夜中痛みで眠れないとき

気持ちの相手をしてくれるものがほしい

それで注文した

宮尾登美子について林真理子が各という

あまり結びつかない組み合わせのようだが

林真理子はずっと宮尾登美子のファンだったそうだ

私が読んだことのある作品というと

きのね、松風の家、錦など

宮尾の代表作といえる高知の芸妓娼妓紹介業の話は興味がない

林による評伝は宮尾の謎に迫るというキャッチだが

大して謎というものではなく

これまで表に出なかった宮尾の部分を多数の人に取材をして書いたもの

私の痛みは殆どつねにあるので

読めるのは短時間に一ページ単位程度

これを読み終える前に回復したいなあ

朦朧

2020-05-30 18:11:46 | 日記
点滴をうけながらつらうつらと見る夢は

なんと校正の仕事をしている

とんでもない 集中力ゼロの毎日

注射の上手な看護師さんが

「さあこれで週末を乗り切って」と送り出してくれたけれど

帰宅すればバタンキュー

それでも点滴分の見返りがなくてはと無理して

給付金の書類を記入して投函する作業だけは片付けた

ほかには昨日買った演劇界6・7月号をチラチラ見る
        

公演もないので歌舞伎役者117名のメッセージ特集

でもそれがあんまりおもしろくないの

早くなにか公演して

いやそれよりも前に自分の体調を戻さないと

手習

2020-05-29 19:48:22 | 日記
隼人丈のインスタに

二回ほどお習字の様子が載せられた
        

無断でブログ休む人がいるのに

隼人丈は何かしら話題を探してアップする

ファンを思う気持ちが優しい

お習字だなんて

ほかの役者は買い物や工作や料理や散歩を載せているのに

向上心の高いいい人なんだなあ

字は以前見たものより数段うまくなっている

これが行書までいけば書展開いてくれてもいい
        

点、止め、跳ねどれものびのびとしている

ペン習字を筆で書いただけのような人が

お寺の碑銘を受け持ったりすることもあるのに

隼人丈はこつこつとお習字をなさっている

今年の正月の浅草公会堂で隼人丈は

菅原伝授手習鑑の寺子屋の場で武部源蔵を演じた

源蔵は寺子屋で字を教えているのだ

この場はまだまだだが

筆法伝授の場では

道真が弟子を誰にするか試しに書かせるときに

源蔵は

鑚紗草只三分計 跨樹霞纔半段余 と

昨日こそ年は暮しか春霞 春日の山に早や立ちにけり を書いて見せる

これは役者が実際に舞台で書かねばならず

浄瑠璃の終わると同時に書き終えることになっている

隼人丈はまだ筆法伝授の場は演じたことがないが

そのうち見せてくれるだろうと楽しみである

さて私の筆
        

いつの間にかこんなみすぼらしいことに

龍枝堂東京店で買って来なければ
        

お隣

2020-05-28 18:45:36 | 日記
息子と恵比寿で待ち合わせをすることにしたとき

“本屋の入口で”とメールすると

“有憐堂ね”と返信がきたので

“そんな本やどこにあんねん 憐やのうて隣”と返すと

“すぐとなりにあんねん”と名答で返された

有隣堂は横浜が本拠地の書店グループで

論語の“徳不孤必有鄰”から命名されて雑誌有鄰も出している

論語の意味は

徳のある人は孤立せず、理解して近寄ってくる人がいる、だそうだ

京都の旧山縣有朋邸の無鄰菴もこれにからめた命名と聞く
        

隣家のない邸宅と皮肉ったのだろうか

現在は京都市の所有で、管理者は某造園会社になっている

九年前に大学の実習で庭の整備をしたが
        

その頃はまだ人の姿は少なかった

しかし昨年行ってみると

飛び石づたいに進むのも対向者とぶつかりそうで

何やら造園のイベントは行われているは カフェもできているは

この静寂と緑の庭園はいったいどうなったんだと呆れた

観光、インバウンド、カフェ、イベント

それらは良いものを表す言葉として使われている

それが今裏切られ、少しは賢くなっただろうか

福岡市の広報にもそれらの言葉が躍っていたが

今後は使われることはないだろう

しかし活用という別の卵が孵化し始めている

活用などしなくてもただ植物がそこにあることの良さがなぜわからないのだろう
        

次に無鄰菴に行ったらどうなっているだろうかと思う