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平成筑豊鉄道500形気動車「へいちく浪漫号」~1両だけの豪華気動車

2010-08-10 | 鉄道[九州・私鉄等]

 

今年の夏は記録的な猛暑と言われており、MAKIKYUも異常な暑さで体力が低下気味、仕事以外での外出頻度もやや減少している有様ですが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様は如何でしょうか?

また猛暑と共に、局地的な集中豪雨などによる災害が多発している事も困ったもので、鉄道もJRでは三重県内で昨年発生した災害の復旧工事を行わず、一部区間を恒常的なバス代行としているローカル線が存在している上に、今年夏には閑散線区として知られる非電化ローカル線(一路線は一応地方交通線ではなく「幹線」扱いで、他に電化路線でも一部区間不通が長期化している路線があります)が相次いで災害による運休→バス代行という状況になり、現在JRでは本州内旅客3社全てで列車が運行できない路線が存在する異常な状況になっています。

JR線は地方の閑散ローカル線でも事業者としての規模が大きく、その公式HPなどでも情報が告知されるため、災害による運休情報なども比較的知れ渡っていますが、現在他に北九州の第3セクター鉄道・平成筑豊鉄道でも一部区間の不通→バス代行が続いています。

こちらも不通区間の復旧までに数ヶ月かかる見込みと案内されており、復旧の見込みを告知しているだけまだ良いのかも知れません(近年九州では災害復旧に要する多額の費用を懸念し、復旧することなくそのまま廃線となってしまった路線も存在する程です)が、現在この様な状況で旅客に不便を強いている事へのお詫びも兼ね、平成筑豊鉄道では1日フリー乗車券を期間限定で特別割引するなどの努力もしており、幾つかのJR線と共に早急な災害からの復旧を望みたいものです。

ところでこの平成筑豊鉄道ですが、日頃首都圏に身を置くMAKIKYUにはかなりの遠方で、ちょっと乗りに行くという距離ではありませんので、応援も兼ねて乗りに行くのもかなり厳しいですが、MAKIKYUも今までに3回程利用した事があり、比較的最近では2ヶ月程前にも利用する機会がありました。

その際には田川線の現在災害で不通となっている区間にも乗車しているのですが、この時に乗車した車両が500形と呼ばれる気動車で、1両しか存在しないこの形式の気動車は、「へいちく浪漫号」と呼ばれる愛称も付けられています。

「へいちく浪漫号」は、現在平成筑豊鉄道で主力となっている新型気動車・400形と車体形状や性能面では同等の車両で、400形自体も各地の第3セクターで近年導入が進んでいる新潟トランシス製標準仕様気動車(NDC)の一派ですので、見た目は何処のローカル線で走っていてもおかしくない雰囲気を受けます。

しかしながら愛称に「浪漫」と言う語句が入る事もあり、外観をレトロ調に仕上げているだけでなく、車内も2人掛けの転換式クロスシートがずらりと並び、テレビなども設置されるなど、内装も比較的簡素な印象の車両が多いNDCの中では、異色とも言える程凝ったものとなっているのが大きな特徴です。

イベント兼用車とはいえ、全国各地の第3セクター鉄道で活躍するNDCの中でも、設備の豪華さという観点では恐らく2番手位(一番手はまだ姿を見た事もないのですが、元中京圏大手私鉄特急用気動車の代替で、大手私鉄乗り入れにも使われる車両かと思います)と感じる程の意欲作です。

平成筑豊鉄道は観光色が薄く、利用客も専ら短距離客と言う事や、優等列車や観光列車(近年北九州市の委託で運行している元貨物線のトロッコ列車を除く)の類は存在せず、専らワンマン運転の普通列車ばかりという事も考えると、路線の特性もあってトイレが設置されていないとはいえ、普通列車で20~30分程度の乗車では、直ぐに降りるのが惜しいと感じてしまう程でした。

また九州ではJRをはじめ、一部の第3セクター鉄道や路線バスにも、随所に散りばめた英文字やロゴ、近年ではこれに加えて内装に木材を多用する事も特徴の某デザイナーが絡んだ車両が大増殖していますが、「へいちく浪漫号」は九州で大勢力となっている某デザイナーが絡んでいないにも関わらず、内外共に人目を引く車両と言うのも大きな特徴と言えます。

平成筑豊鉄道は第3セクター鉄道の中ではそこそこの規模を誇りますが、「へいちく浪漫」号はその中で1両しか存在しない車両だけあり、平時は一応運用がHPで公開(現在は暫定ダイヤなので期待できませんが…)されるとはいえ、余所者にはなかなか乗り難い存在です。

遠方で日頃利用機会の乏しい路線と言う事も考えると、MAKIKYUは再び「へいちく浪漫」号に乗車する機会があるのだろうか…という程ですが、この車両をはじめとする平成筑豊鉄道の伊田線~田川線列車が、早く再び直方~行橋間を通し運行出来る事を望むと共に、また「へいちく浪漫」号に乗車する機会に恵まれるのであれば、直方~行橋間を通して乗車してみたいとも感じたものでした。



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