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終焉迫る鳴門市営バス

2013-01-12 | バス[四国]

数日前MAKIKYUは広島・岡山~香川・徳島県方面へ足を運ぶ機会がありました。

その際には3月末で事業廃止・民営移管(徳島バス)が確定しており、終焉迫る徳島県の鳴門市営バス(鳴門市企業局運輸事業課)にも初めて乗車する機会がありました。

鳴門市営バスは鳴門市内で完結する路線だけでなく、県境を跨いで香川県東かがわ市(‪JR引田駅)方面への路線も運行しているのが大きな特徴ですが、県都・徳島市への路線は徳島バスによる運行となっています。
(徳島県で他に市営バスを運行しているのは徳島市と小松島市で、小松島市営バスは徳島市へ越境して徳島駅まで足を伸ばす路線も存在し、2市の市営バスが並ぶ事も日常茶飯事です)

MAKIKYUが乗車したのは県境を越える引田線(JR鳴門駅~JR引田駅・翼山温泉)で、昼間時間帯でも概ね1~2時間に1本程度は運行していますので、土地柄の割には至便と感じたものです。

香川県内(高松方面)と鳴門市内の間を公共交通機関を利用して移動する場合、JR鳴門線の運行本数が決して多いとは言い難い上に、経路的には大回りになる事も踏まえると、接続次第ではかなり利用価値のある路線です。


余所者が鳴門市営バスを利用するとすれば、引田線が一番利用し易いのでは…と感じ、途中で瀬戸内海に沿って走る区間が続く車窓も魅力的と感じたものです。

鳴門市営バスの一般路線車は大型車・中型車双方が存在していますが、MAKIKYUが引田線に乗車した際には三菱製の古参大型車・エアロスターKが充当され、途中ですれ違った車両も富士重工製の大型車(日産ディーゼルといすゞの2種類が存在している様です)が充当されていました。


鳴門市内では最も至便な路線と言え、運行頻度や利用客数が最も多い徳島市内との間を結ぶ路線(徳島バス)でも、大半が中型車による運行となっている事を踏まえると、随分贅沢な印象を受けたものです。

乗車した前後扉のエアロスターKは貸切兼用なのか、片側2人がけの座席がずらりと並び、補助席まで設けられていたのも特徴的でしたが、平成2年式と古い事もあり、鳴門市営バスの事業終焉と共に運用離脱となる公算が高そうに感じたものです。
(民営移管後の路線引き受け先となる徳島バスは、吊り橋の対岸にある島を走る事業者の如く新しい車ばかりではないものの、地方バス事業者にしては比較的車齢が低い車両が多く活躍しています)

MAKIKYUが鳴門駅前で引田行のバスを待っている間には、板野方面からの路線(大麻線)で鳴門駅に到着する市営バスの姿も目撃し、こちらは日野製中型車が充当されていました。


この車両は地方の路線バス車両にしてはそこそこの車両とはいえ、民営移管後に徳島バスへ引き継がれるのか否か気になる所です。

また鳴門市営バスの引田線は、引田駅でJR(高徳本線)に乗り継ぎ可能なだけでなく、ダイヤ上は特に接続を意識している様ではないものの、高松~引田間を走る大川自動車の路線バスと乗り継ぐ事も出来ます。

先述の徳島バスと合わせると、徳島~高松間を鳴門・引田乗り継ぎで鉄道や高速バスを利用せずに、路線バスのみの乗り継ぎで移動する事も比較的容易で、MAKIKYUが数日前に鳴門市営バスに乗車した際にも、徳島バス・大川バスと乗り継いで高徳間を移動したものでした。

引田線の運賃は初乗り110円、全線で620円と比較的割安な印象があり、回数乗車券が徳島バスなどと共通利用できるのも有り難く感じます。

運賃面でもさすがに大回りになってしまう徳島からでは厳しいものの、鳴門から引田(~高松)では回数券の割引も踏まえると、JR(普通列車)と遜色ないレベルとなり、結構健闘していると感じたものでした。
(大川バスでは徳島バスなどの回数券は利用できないものの、最近になって琴電(電車)やことでんバスなどで利用可能なICカード「IruCa」の利用が可能になっており、普通運賃ではJRより僅かに高くなる高松~引田間も、カード利用による割引適用でJRより少し安くなります)

「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も鳴門市内へ足を運ぶ機会がありましたら、是非鳴門市営バスへの乗車を検討してみては如何でしょうか?



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
鳴門市営バス (かねとしがばなー)
2013-03-15 01:02:45
始めまして。
鳴門市営バス、子供のころから見ていますが、あの車体色と、渦潮をデザイン化した市章を付けた姿は、誇らしいものでした。
鳴門競艇の衰退とともに、バスも衰退してしまうのは、悲しことですが、普段バスを使わない生活(マイカー通勤)している身ですから、大きなことは言えません。
本来ならば、高齢化と過疎が進む地域を走る路線ですから、残って欲しいのですが(徳島バス移管後もどうなるかは不透明のようですが)。
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路線は残るものの… (MAKIKYU)
2013-03-17 12:32:08
かねとしがばなー様はじめまして。

鳴門市営バスの廃業は、公営企業故の経費の高さや、小規模な運営で効率面で難ありという事も災いしてしまったのでは…と感じ、鳴門らしさを感じさせるバスの姿が見られなくなるのは、見慣れた存在ともなれば寂しさを感じずには居られないかと思います。

ただ市営バス廃業後も、当面は移管を引き受ける徳島バスが肩代わり運行を行いますので、地域交通自体が無くなる訳ではないのですが、民営移管を行って経費削減に努めても、助成金などがないと路線維持自体が厳しい土地柄かと思います。

そのため民営移管しても、運行経費の問題などが出てくるのは確実かと思いますが、運営形態がどの様な形であれ、地域の足として必要な路線の運行は、きちんと確保される事を願いたいものです。

個人的には例え車両のダウンサイズ化などが行われたとしても、定時定路線で一定数のバス運行が行われ、最低限余所者でも事前予約などなしに乗車できる体制が確保されれば…と思っています。
(予約制乗合タクシーなどは、地域によっては事前登録した地元住民しか利用できず、その場合は余所から公共交通を利用して訪問するのが極めて困難になりますので…)
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