先日長崎県を走る島原鉄道の閑散区間(南島原以西)が、まだ確定ではないものの廃線になるという話題が持ち上がり、これに伴って今は全国的にも数少ない希少な存在となっている旧国鉄キハ20系残存車両の去就が注目されていますが、キハ20系列は島原鉄道以外にも幾つかの事業者で活躍しており、その一つが今日取り上げる茨城交通です。
茨城交通は茨城県では有数のバス会社で、水戸を中心とした路線バスを多数運行し、東京でも同社の高速バスを見る事が出来ますが、鉄道は現在単線非電化の典型的なローカル線である勝田~阿字ヶ浦間を運行する湊線1路線のみで、この路線も乗客減により廃線を検討していると言われていますが、マイカー利用の浸透と公共交通離れが著しい茨城県では既に日立電鉄が廃線となり、もうまもなく鹿島鉄道も残念ながら廃線になってしまう状況で、これらに続く事がない様に願うばかりです。
その様な状況ですので、MAKIKYUも先月水戸周辺へ出向いた際はこの湊線にも乗車して来ました(他に鹿島鉄道や水郡線にも乗車し、この日は茨城気動車三昧でした)が、湊線の車庫がある那珂湊駅で下車して停車中の車両を撮影したうちの一枚がこのキハ205号です。(茨城交通には他にもキハ20系列譲渡車はありますが、国鉄標準色は1両のみです)
MAKIKYUが訪問した際にはこの車両は稼動しておらず、乗車したのは他の旧型車両(これも床が板張りで良い感じでした)でしたが、このキハ205号は見た所ではなかなか綺麗に手入れされている様で、正真正銘のキハ20系はJRには存在せず(2エンジンのキハ52系が若干残存しているのみです)、ましてリバイバルとはいえ国鉄標準色となるとかなり希少な存在です。
そのためこの車両はCM撮影などにも引っ張り出され、走行写真を撮影される方などからも絶大な人気がありますが、前面窓に掲出された「ワンマン」表示や戸袋窓に貼られた車椅子マーク、それに茨城交通の車両である事を主張している側面の社紋などは、21世紀の現代に茨城交通で活躍している事を示す証となっており、この様な姿もまた興味をそそられます。
また茨城交通湊線では、この車両以外にも複数の昔を思い出させる塗装を纏った旧型気動車が存在し、それ以外にもバスと同様の塗装を纏った旧型車両や新型の軽快気動車が運行されるなど、小規模ながらも新旧様々な車両が入り乱れて走る魅力的な路線ですので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も水戸周辺へ足を伸ばされる機会がありましたら、是非湊線に乗車されてみては如何でしょうか?
茨城交通湊線、確かに小規模ながらも趣味的にはなかなか面白い路線ですね。
現在保有している新型車3710形3両は、昼間時間帯は2両稼動(こちらが行った時は新旧1両ずつ稼動でしたが、新型2両の事もある様です)なのでまだ良いものの、ラッシュ時間帯の車両数が不足してしまうという問題がありますので、現状では旧型車も併用しなければ厳しい状況かと思います。
また保有車両のバラエティが豊富とはいえ、現在稼動している旧型車は確かキハ20形ベースの車両で統一されていたと思いますので、整備の面などはある程度考慮されていると思います。
ただそれでも老朽化で維持コストが嵩んでいる可能性はありますし、さすがに両数が多過ぎる気はしますので、ラッシュ&イベント用で数両を残存させ、稼動数を減らす事でコスト削減→路線維持といった施策は必要かもしれませんね。
観光旅行も営業マンの大量退職で(給料が減額続きで安くて生活できない)顧客まで持っていかれる始末。今年度は本体事業の黒字化が最低目標でしたが夢のまた夢に終わることは確実です。多分当社は6月の株主総会を待たずして倒産することは間違いありません。
そちらが茨交の方か否かは分かりませんが、茨交は乗客減などもあって確かに経営状態が良いとは言えず、ここに書き込まれた事と同じ様な事がニュースなどで取り上げられる状況ですね。
このままでは更に先細りし、鉄道廃線やバスの更なる減便・路線廃止といった悪循環を繰り返すでしょうから、何らかの再生策が望まれますね。
(こちらは茨交関係者や経営の専門家ではなく、一ファンサイトですので具体的な施策等は申し上げられませんが…)