MAKIKYUのページ

MAKIKYUの公共交通を主体とした気紛れなページ。
初めてアクセスされた方はまず「このページについて」をご覧下さい。

東京メトロ06系・廃車解体に~1編成だけの異端車という事も災いしたのか…

2015-09-26 | 小田急グループ

東京メトロ千代田線の06系電車は、1編成だけの珍車として知られる存在で、かなり注目を集める車両でしたが、今年初め頃から運用を離脱しており、廃車の話が様々な所で噂されている状況でした。


デザインや内装などは登場当時の最先端を行く存在だったといっても過言ではなく、今日でも新型車と比べてさほど遜色ないと言える程の車両と感じていますが、1編成だけの存在では保守面などで厄介な存在だったのでは…という気もします。

06系は1編成だけの異端車故に早期退役を余儀なくされたのでは…とも感じ、一時期共に活躍したJR207系試作車(900番台)などと類似した最期を迎えてしまったとも感じます。

これに加えて旧営団地下鉄時代とは車両方針が変わり、以前は更新修繕を繰り返して長期間に渡って車両を使い続ける状況だったものの、東京メトロ発足後は低コスト型標準仕様車を積極的に導入して車両代替を進める方針に変化した事も大きい気がします。

また先代車両6000系は、更新工事施行車がまだ活躍を続けており、兄弟車両とも言える有楽町線・副都心線の7000系も同様の状況ですが、06系も有楽町線用に導入された07系と兄弟車両と言って過言ではない存在です。


07系も決して多数派の車両ではありませんが、導入された6編成全てが現在活躍舞台を東西線に移して健在ですので、06系の早期退役はこちらを末永く走らせるための部品確保的意図があるのかも気になる所です。
(写真は既公開記事での使用画像:有楽町線で活躍していた頃の07系で、現在この姿を見る事はできません)

ただ運行コストなどを総合的に懸案しての早期退役とはいえども、千代田線開業当初から遜色車両と言われる程の問題車両で、十数年で地下鉄直通運転から退いて他用途へ転用された車両の一部は、未だにしぶとく活躍している状況で、この問題車両を駆逐した車両すら国内からは全面退役している状況で06系廃車はさすがに…と感じる方も少なくないと思います。


この問題車両はMAKIKYUも7月に乗車機会があったばかりで、古参車である上に登場当時から遜色車両と言われていた程の車両だけあり、騒音が煩く内装が陳腐であるなど、老朽車両ならではの特色が随所に見受けられただけでなく、暑い夏の盛りに乗車した事もあり、冷房車ながらも車内は弱冷車と錯覚する程暑く感じたのは閉口したものでした。

この問題車両に関しては、今月「MAKIKYUのページ」でも記事公開しています(興味のある方はこちらをクリックして下さい)が、少なくても06系が乗入先事業者から旅客サービス面で問題があり「ウチの前身が昔そちらへの乗り入れで用いていた車両の方がずっと良いから、お客様サービス向上のために早く退役させてくれ」と求められて、東京メトロ側が泣く泣く退役させたという事だけはないと願いたいものです。


(お断り)東京メトロ06系は小田急グループとは異なる事業者に所属する車両ですが、相互直通運転で小田急線への乗り入れにも頻用されていた車両という事も考慮し、「小田急グループ」カテゴリーでの取り扱いとさせて頂きます。



最新の画像もっと見る

5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
常磐線沿線住民です (我孫子の伊東)
2015-10-03 22:58:14
東京メトロ06系、まだまだ現役で稼働できたのに
残念であります


常磐線沿線住民なのですが、国鉄時代よりココにしか
走らない車両も多くて都心部のガラパゴス路線という
特徴を持っています。


常磐線や常磐緩行線の「専用車」といっても日常的に
走っているので、残念ながら写真など記録が少ないのも
悔やまれます。

地下鉄直通で全面貫通扉の103系1000番台やら
常磐線専用電気機関車EF80やら、JR西と偶然に
同じ形式の207系通勤電車、千代田線乗入れ専用の
203系通勤電車などなど、もっと撮っておけば
良かったです

日本全国探しても通勤用103系を15両編成で
運転するのも常磐快速をおいて他にありませんでした


水戸以遠に追いやられたE501系も現役ながら
首都圏で見ることは出来なくなりましたね

東京メトロ6000系も次第に数を減らしてますが
2編成しかない209系1000番台といずれが先に
過去帳入りとなりましょうか

返信する
06系解体 (野津田車庫)
2015-10-05 23:26:02
こんばんは。

ぼつぼつ解体処理作業も進みつつあるようで、車体を真っ二つに切断された様子がネット上にも出始めましたね・・・。まだまだ新しい部類の営団0系シリーズの一員なので16000系並みに性能を揃える機器更新を受けて今後も活躍してくれるものと思っていただけに、非常に残念です。16000系も再び増備が始まった今、6000系も小窓のVVVF車から廃車が進められて行くでしょうし、早めに撮影しておいた方が良さそうですね。
返信する
コメントありがとうございます (MAKIKYU)
2015-10-06 09:11:32
皆様こんにちは、コメントありがとうございます。

>我孫子の伊東様
こちらも一時常磐線を毎日の様に利用していた時期があり、その頃には06系だけに限らず415系1900番台や207系900番台、試験車TRY-Zという代物まで何度も姿を見ていますが、その頃はまだデジカメが普及していなかった事もあり、記録が殆どないというのは同様です。

E501系も上野~土浦間限定で走っていた頃は、SIEMENS製VVVFインバーター制御装置を搭載し、独特な音階を奏でていましたが、今日水戸周辺で活躍する車両は下回りが換装され、見た目こそ大差ないものの、乗車した際の感触は以前とは別物の車両になってしまった事も残念と感じています。

209系1000番台も小田急乗り入れには対応させない(もしくはできない)可能性が高いと思いますので、運用的にも扱い難い遜色車両として運用離脱する可能性も否定できませんが、メカ的には他の209系と大差ない車両ですので、房総地区など他の209系運用線区で再活躍させるのも一つの方法では…と感じています。

E331系を殆ど使わずに廃車した程の余裕があり、車齢数年程度の山手線E231系6ドア車大量廃車なども行った前例が存在する会社である上に、リサイクル性も考慮した車両ですので、あっさりと廃車解体→他車両への部品供給用に回される可能性も否定できませんが…

>野津田車庫様
1編成だけの異端車で扱い難かった事も災いしてしまった気がしますが、デザインや内装などは新型と比べても遜色を感じない車両だっただけに、再活躍舞台すらなく解体されるのは残念と言うのは同感です。

6000系の小窓車はかなり大規模な更新修繕を施行しており、遜色車両という程ではないですが、古さが否めない部分も多々あり、この車両よりも早く姿を消すのは…と感じる面もあります。

また現在活躍する6000系の登場時、国鉄側が導入した車両の残党は記事でも触れていますが、導入当初から遜色車両と言われ続けながらも、幾多の改造を重ねて未だにしぶとく活躍しており、06系を解体する位ならこの遜色車両をまず先に片づけて欲しかったとも感じます。

さすがにこの遜色車両も淘汰の動きは出ており、徐々に代替されるとは思いますが…
返信する
最近の修繕部品をキープしない体質も (ねこたろう)
2015-12-23 14:09:05
最近の鉄道車両メーカーの傾向として修繕部品を長期間キープしない体質があります。
話題から外れて恐縮ですが、昨年の東上線ファミリーイベントでの花上館長のトークショーによると東武10000系のような大量在籍車種ですら修繕部品のキープがないとのことでVVVF化せざるを得なくなっています。
ということは、今の鉄道舞台において06系のような唯一1本の車種は"壊れたらアウト"となるわけで、車両故障がもしラッシュ時営業中ならばクレームの嵐になってしまいますね。
東京メトロも民間企業としてとるべき姿勢があり、最終目標は在籍車両を全て永久磁石同期電動機搭載車に統一することでしょう。06系を処分した後は恐らく東西線に15000系を導入し07系の淘汰に取りかかると予想します。
返信する
半導体を用いていると… (MAKIKYU)
2015-12-24 16:27:21
ねこたろう様こんにちは。

最近のVVVF車や、中堅世代のチョッパ制御車などは、制御機器に半導体を用いており、これがある程度の経年で劣化する事や、技術の進歩で次々と新しくなってくると、型落ちの制御機器が補修できず、やむなく廃車や機器総取換に至る事も少なくない気がします。

中にはチョッパ制御試作車として導入し、抵抗制御車に改造されるなど、他車両との取扱共通化の為に技術面では劣化した車両に成り下がる事例もあり、少数派車両だと薄幸の運命を辿る車両も少なくない気がします。

06系の場合は07系と兄弟車両ながらも、乗入線区が異なる事による対応機器の違いや色彩面の変化だけでなく、制御機器メーカーなどが異なる事も、災いしてしまったのでは…と感じています。

07系に関しても継続使用するなら更新が必要と言う時期に至ったら、現在のメトロなら淘汰に動く可能性も少なくない気がしますが、銀座線と日比谷線の車両入替などが落ち着いたら、次の車両代替で動きが生じる可能性も否定できない気がします。

最近でも関西私鉄などでは経年40年超の鋼鉄製抵抗制御車に大規模更新を施行、まだ10年以上は使い続ける雰囲気を感じる路線もあり、この差は一体とも感じますが…
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。