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民営移管を控えた呉市営バス(1)~低床車両編

2012-01-21 | バス[中国]


先週末に少し遅めの冬休み(?)で西の方へ出向いたMAKIKYUですが、その最大の目的は4月からの民営移管(広島電鉄)を控えた呉市交通局(呉市交通局)のバスに乗車すると共に、終焉を迎える市営バスの最後の活躍を撮影してくる事で、車両前面に掲げられた告知などはいよいよ終焉と感じさせるものでした。

呉市交通局は過去に路面電車を運行していた事もあり、現在も呉市内や呉市と近隣の町を結ぶ路線を幅広く運行しており、使用車両も大型路線車主体で160台以上の規模を誇ります。

一般路線以外にクレアライナー(広島行高速バス)の一部便運行や、希少なボンネットバスを保有している事でも知られており、地方都市の公営バスにしては大規模な部類に入ります。

路線も瀬戸内海のすぐそばに山が迫る呉の地形も影響し、市街地や海沿いを走る路線から、橋を介して繋がる離島への路線、そして内陸部へ向かう路線など多岐に跨り、車両の種類や年式も多彩な事から、趣味的にも非常に面白い存在と言えます。

しかしながら呉市は、中国地方一の大都市で個人的も訪問機会はさほど多くない広島市に近く、広島市内だけでも路線バスの面白さは尋常でない(個人的には国内で5本の指に入ると思います)上に、日頃首都圏に居るMAKIKYUとしては決して訪問しやすい土地ではないだけに、過去には一度乗車しただけと言う有様でした。

また全線やエリア・曜日限定の一日乗車券なども発売されており、機会があれば一度これらの乗車券を利用し、観光も兼ねて呉の路線バスを存分に堪能したい程ですが、先日の訪問でも他の予定との兼ね合いに加え、宿泊先の広島市内ホテルで予定外の寝坊をした事もあり、1路線の乗車に留まったのは惜しい限りでした。

今回の呉訪問では、乗車候補となる路線を幾つか考えており、結局熊野団地~北原~昭和支所~呉駅間の路線に乗車したのですが、呉市営バスでは古参車両も多数活躍しているものの、乗車時間のダイヤはスロープ付き低床バス運行ダイヤとなっていました。


熊野団地でやって来たバスは、大都市圏でもありふれた存在と言えるいすゞERGAノンステップ車で、古参車でなかったのは少々残念でした。

それでもERGAの中では比較的初期のV8エンジン装備車で、MAKIKYUとしては結構好みとも言える走行音を聞きながら、終焉迫る呉市営バスでカーブの続く山道を走るトリップを堪能できたのは喜ばしく、広島電鉄移管後も暫くは現行の路線形態で、現行車両が活躍する事に期待したいものです。


ちなみに呉市営バスではERGAもV8エンジン装備車だけでなく、比較的新しい日野製エンジンを搭載した車両(同型の日野ブルーリボンⅡも含めて)も活躍しており、こちらの姿も見る事ができました。


ERGA/ブルーリボンⅡ以外にも低床車は幾つかのバリエーションが存在しており、中には屋根上のガスタンクが特徴的な天然ガス車も存在していますが、スロープ付き低床バスは色彩こそ従来車と同等ながら、塗り分けを変える事で差別化を図っているのが特徴です。

低床車は新車で導入された車両だけでなく、最近になって大都市圏で排ガス規制により代替を迫られた中古車両も登場しており、MAKIKYUが呉駅前で市営バスの観察・撮影を行っている間にも、横浜市営や高槻市営からの移籍車が稼動する姿を目撃できたものでした。


横浜市営からの移籍車(ワンステップ)は、ベイブリッジなどが描かれた独特な座席モケットなどがそのままで、バス事情に精通した人間が見れば一目で元横浜市営バスと分かる程です。

おまけに中乗り後払い(整理券方式)の呉市営バスにおいて、前扉直後にLEDの行先・経由表示装置が設置されており、見るからに不自然な印象を受けますが、三菱NEW AEROSTARは元々の完成度が高く、見た目も現行モデルと大差ない車両ですので、サイドブレーキや走行音などは新車とは随分差があるものの、素人目には新車と錯覚させる車両かもしれません。

また写真の元横浜市営バスは、横浜市営バスで低床車が本格導入され始めた頃の車両で、スロープ付き低床車である事が評価され、同形車をはじめとする同世代車が地方で再活躍する事例が急増していますが、横浜で塗り分けを変えた低床車として登場した車両が、第2の活躍舞台でも新塗装の低床車として活躍するのは奇遇と感じます。

呉市営バスではスロープ付き低床バス充当便も、新型ノンステップ車限定ではない事もあり、できればこのバスに当たった方が…とも感じたものでしたが、広電移管後の活躍にも期待すると共に、民営移管後にも再度呉を訪問し、路線バスで市内巡りをしたいと感じたものでした。

呉市営バスに関しては、近日中に主力の古参車両に関して取り上げた記事も公開したいと思います。



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