今月初めにMAKIKYUが青春18きっぷを使用し、北関東方面を訪れた際には、常磐線の勝田行き終電で水戸入りし、ネットカフェで夜を明かすという強行日程を取ったのですが、これは青春18きっぷの特性を活用して運賃を節約するために、敢えて終電を利用したという理由もあるのですが、朝早くから水戸周辺を動き回りたいというのが最大の動機でした。
湊線は単線・非電化の典型的なローカル線で、昼間は基本的に1両ワンマンの気動車が2両稼動しているだけですが、増発の余地がない事もあって、朝ラッシュ時間帯には車両の増結(2両編成での運行)が行われ、この列車のへ乗車が水戸周辺を朝早くから動き回る大きな動機でしたが、今日はこの2両編成列車の様子を取り上げたいと思います。
ひたちなか海浜鉄道の現役車両は現在8両、その内新型車3710形3両を含む4両が冷房車となっており、冷房の必要な時期は基本的にこの4両のみの運用となっているのですが、冷房の必要な時期の昼間ともなれば、新型車3710形のみの運用となっている事も多く、希少な旧型車狙いで湊線を訪問したにも関わらず…という事も有り得ます。
ただ4両が稼動する朝ラッシュ時間帯となれば、今の時期は非冷房車の稼動こそなかなか期待できないものの、冷房付きの旧型車・キハ205号(元国鉄キハ20形)は余程の事がない限り稼動します。
(余談ながら冷房の必要な時期の朝ラッシュ時間帯にキハ205号が稼動できない場合は、両数の関係で必然的に非冷房車が稼動します)
MAKIKYUが訪問した際には期間限定で発売されていた一日乗車券(800円:湊線は片道乗り通しでも570円ですので、往復乗車となればかなり得です)を所持していた事もあって、2運用の列車双方に乗車しましたが、1運用は新型車3710形による2両編成だったものの、もう1運用は新型車3710形+キハ205号の新旧混結編成で、現在キハ20形自体がJR線からは消滅(2エンジン装備のキハ52形は辛うじて少数が残存していますが…)しており希少な存在です。
そのためキハ205号に乗車出来る事自体が非常に有難いものですが、その上新系列気動車(JRでは九州で活躍する黄色いワンマン気動車・キハ125形気動車が3710形とほぼ同等の車両です)との混結は他に類がないだけに、見た目や乗り心地が全く異なるアンバランスな2両の組み合わせは、見ているだけでも興味深いものです。
ただ学校の長期休暇中などは、主たる顧客とも言える通学利用者が大幅に減少し、輸送力増強の必要性が乏しい事もあって、昼間と同じ単行運転になってしまい、専ら長期休暇中をターゲットに発売される青春18きっぷで茨城を訪問し、湊線に乗車(湊線はJRではなく私鉄ですので、当然ながら青春18きっぷとは別で乗車券を購入する必要があります)するとなれば、訪問可能な時期がかなり限られてしまうのは難点ですが、MAKIKYUが同線を訪問した9月2日は「18きっぷ利用可能+朝ラッシュ増結実施」である上に、期間限定の一日乗車券発売期間という絶好の条件が揃っていたのは嬉しい限りでした。
とはいえキハ205号や、夏場を避けて運用される非冷房の旧型気動車(旧国鉄キハ22形相当の北海道廃止私鉄からの移籍車両)などはかなり古い車両で、現段階で具体的な車両代替の話こそ聞かないものの、今後どれだけの活躍が可能なのかも気になりますので、興味があれば早めに乗車しておきたい車両である事は事実です。
「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も、平日朝のラッシュ時間帯にひたちなか海浜鉄道沿線を訪問される機会がありましたら、最低1運用は確実に希少な旧型車両の稼動が期待できる、朝の2両編成列車に乗車してみては如何でしょうか?
また、来年ですね。
>水浜軌道様
今年は1往復だけとはいえ、夏休み期間中も朝ラッシュ時間帯に2両運用が存在したとは意外ですが、ガソリン高などの情勢の他に、新体制のひたちなか海浜鉄道発足も影響しているかもしれませんね。
夏休み期間中でもラッシュ時間帯に2両運転を行う必要があるとなれば、それだけ同線の需要が存在する事を示す事でもあり、喜ばしい話とも感じます。
ただ2両運転が1往復のみとなれば、稼動車両数歳代3両=3710形3両だけでも運用は賄えてしまい、その日の状況によっては旧型の出番は全く無しという事も有り得ますので、遠方から旧型目当てで訪来する人間にとっては、リスクが高い状況が変わらないのは難点ですが…
>M様
この冷房車同士による新旧混結編成は、もう今年はまもなく…という所かと思いますが、今度はキハ22形相当車両と3710形の混結も楽しみで、こちらも機会があれば是非その姿を拝み、乗車してみたいものです。
キハ22形相当車両自体は、茨交時代に遭遇した事があり、板張りの床などはなかなか良い雰囲気で気に入っている車両の一つですので…
なるほど、今年の9月は条件がそろっていたのですね。
こちらはそこまでは考えず、せめて9月の3連休までは皆さんにお越しいただこうとフリー乗車券発売時期を延ばしたのですが。
次年度以降の参考にいたします。(18きっぷとリンクさせるのがいいようですね)
旧型車両稼働時期には、ぜひまたお越しください。お魚もお米もおいしくなっていると思います。
(吉田)
>ひたちなか海浜鉄道様
コメントありがとうございます。
青春18きっぷの有効期間は、東京方面などからそちらへも比較的足を伸ばしやすい状況ですので、休暇期間終了後の18きっぷ有効期間内(夏の場合は9月1日~10日)でフリー乗車券発売は、非常に有り難く感じたものですが、3連休までは…という意図があったのですね。
今後も利用者の一人として、休暇期間終了後の18きっぷ利用期間内で、フリー乗車券が使えると非常に嬉しいと思っていますが、冬場は冷房の関係で今は滅多に稼動しない旧型車の活躍も期待できますので、機会があればまた訪問したいと思っています。
>red star様
水戸で夜を明かすと、5時台のいわき方面行き列車を利用でき、18きっぷの特性を生かしてこの列車を使うと、都内から出発するよりも2時間程度早く仙台入りも可能ですので、今回水戸のネットカフェで夜を明かした際には、今度この方法も…と思ったものです。
また朝ラッシュのレア運用は、早朝に現地へ出向かなければ遭遇できないだけに、これが先日の北関東旅行の一つの動機にもなりましたが、今回は非常に乗りにくいバス路線乗車(今日の記事でも取り上げていますが、続編は近日中に取り上げたいと思っています)が計画の最大のキーとなっており、ここから逆算してひたちなか海浜鉄道も…という状況でした。