みみずく医者の備忘録

名古屋市名東区の内科開業医です。日々の出来事や診察室でのエピソードなどを織り交ぜて綴ります。個人的なメモ代わりです。

雷から身を守るには

2012-08-21 07:47:26 | 医療一般
落雷には、例えば建物などに直接落ちる「直撃雷」と、電柱や他の建物に落雷することで付近に強い電流が生じ、それが電力線を通してコンセントを流れる「誘導雷」の2種類があります。

雷に遭遇した場合は安全な空間へ避難
雷は、雷雲の位置次第で、海面、平野、山岳などところを選ばずに落ちます。
近くに高いものがあると、これを通って落ちる傾向があります。
グランドやゴルフ場、屋外プール、堤防や砂浜、海上などの開けた場所や、山頂や尾根などの高いところなどでは、人に落雷しやすくなるので、できるだけ早く安全な空間に避難して下さい。
鉄筋コンクリート建築、自動車(オープンカーは不可)、バス、列車の内部は比較的安全な空間です。
また、木造建築の内部も基本的に安全ですが、全ての電気器具、天井・壁から1m以上離れれば更に安全です。
<私的コメント>
鉄筋コンクリート建築の方が木造建築より安全です。
もちろん鉄筋コンクリート建築の場合は、万が一落雷しても火災も最小限で済みます。

安全な空間に避難できない場合の対応
近くに安全な空間が無い場合は、電柱、煙突、鉄塔、建築物などの高い物体の頂点を45度以上の角度で見上げ、4m以上離れた範囲(保護範囲)に退避します。高い木の近くは危険ですから、最低でも木の全ての幹、枝、葉から2m以上は離れてください。
姿勢を低くして、持ち物は体より高く突き出さないようにします。雷の活動が止み、20分以上経過してから安全な空間へ移動します。

追加
あるバラエティー番組の特集で「雷」を取り上げていました。
◯ピカッと光って音が聞こえるまで30秒以内なら安心できない。(身近で落雷の可能性あり)
◯自動車内も100%安全ではない。車内では出来るだけ窓際から離れる。
◯近くで落雷すると、大きい音で鼓膜が破れることがあるので避難する際には耳を手で抑える。
◯しゃがむ場合も両脚を広げてはいけない。両膝をそろえてしゃがむ。



以上は身の安全の話。
以下は室内での電化製品の被害防止の話です。

電力線を通してコンセントを流れる「誘導雷」、電源だけでなく電話線やアンテナ、大気中からも家の中に侵入するため、パソコンやモデム・電話機などのネットワークに接続された機器にも被害が出ます。
これは雷サージ(電圧や電流が一時的に急増する現象)によってもたらされる急激な電圧の変化に耐えられない半導体などが、破損・焼損してしまうためです。

この雷サージ、例えば電気ストーブやドライヤーなど、電気→熱、電気→動力といった単純な変換をしている機器にはほとんど被害を与えません。

まさに高価な機器が狙い撃ちされるわけです。
半導体集積回路は過電圧・過電流に大変弱いという宿命を持っています。

これらの落雷対策(そしてサージ対策)としてはコンセント部分から落雷対策をしておくこと。

もちろんいちばん安全なのは、雷が鳴りだしたらコンセントや電話線を電源から抜いてしまうことです。

PCはケーブルが繋がっているだけでも過電流が流れる可能性があります。
万全を期すならば、全てのケーブルやコード類を抜いて、外部との繋がりが無い状態にするとよいようです。



<参考サイト>
気象庁 雷から身を守るには
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/toppuu/thunder4-3.html

コンセントの落雷対策
http://xn--het624ek9f58t.com/?p=14
コメント
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