萌えてばかりもいられない!

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旅行記をチビチビと(天路の旅人 読中記)

2023-02-26 07:25:00 | 推薦します!
今、天路の旅人(沢木耕太郎著)を読んでいる。
まだまだ前半。
第二次世界大戦中の中国の最北部への密偵記録である。

少しだけ普通の旅行記とは違う。
当時の日本に覆っていた『お国のために』という気持ちのベースが主人公に存在している点。
死生観が現代とは違い、誰もが死と隣り合わせであり、報国という概念が当たり前に存在していたのだろうな、と思ってしまう。





駱駝を連れて、雪道を行くというシチュエーションが前半だが、この過酷さと裏腹に妙な憧憬とも重なる。
何なんだろうと考えてみたら、スターウォーズ帝国の逆襲の冒頭の雪中シーンを思い出していた。


旅行記は一晩を何ページも割いて克明に記す時もあるが、1行で数日が語られていることもある。

沢木耕太郎の手にかかると、読書が物凄くリアルな旅行時間に化ける。主人公に去来する想いも想像出来てしまう。
ウヰスキーのストレートをチビチビ飲む感じで読むのも一興。

石田ゆうすけ著の『行かずに死ねるか』の釣りのシーンは絶品だったなぁとか思い出してる。







良き日曜をお過ごしくだされ!


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