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マシュー・バーニー:拘束ナシ (渋谷ライズX)
美術
/
2008-11-12
これは『拘束のドローイング9』の撮影風景を中心に、マシュー・
バーニーの創作活動を追ったドキュメンタリー映画です。
オープニングはニューヨークのアトリエ。表にタンクローリーを横
つけて、巨大なかまぼこ状のたらいにゲル状の溶剤を流し込み。そ
の固まる様子、あるいは型を外してぷよぷよのオブジェが崩れる様
子に『エクセレント...』と吐息をもらすマシュー...
それは『拘束のドローイング9』のための実験なのでした...
残念ながら本編は観ていないので、観た方のブログをご紹介。
・
拘束のドローイング9
(中年とオブジェ~魅惑のモノを求めて~)
・
マシュー・バーニー/拘束のドローイング9
(あお!ひー)
さて...
マシューバーニーの作品を初めて観たのは今年の横浜トリエンナー
レの『ヴェールの守護者』。生け贄の女を担ぐ屈強な男たちが物々
しい警護の中をゆっくりと進んでいきます。思わせぶりな行進は劇
場の通用口から舞台の上へと続き、そこにはスクラップになった車。
そこで繰り広げられるのは演技でもなければ舞踏でもない、儀式の
ような見世物。張りつめた緊迫感を持って進行するその先のパフォ
ーマンスは、説明だけすれば変態で片付くのですが...
# それだけでは終わらない美意識が感じられるのです...
話を映画に戻すと『拘束ナシ』では過去の作品にも触れています。
アスリートだったマシュー・バーニーが世に出たのはワセリンで覆
ったベンチプレスマシーン。持ちをよくするため室温を低く保った
ビルの地下室に置かれていたそうです。その作品を観た美術関係者
のとても美しかったと言う言葉が印象に残りました。
また、困難を乗り越えることが作品の価値を高めるという考え方を
持っているようで、それを意識的にしたのが『拘束のドローイング』
なのだそうです。文字通り拘束された体によって残されるの壁や天
井の痕跡...
# これは一体何なんだ...
映画には親父さんへのインタビューもあって『うちの息子は形成外
科の勉強もしていたけれど、あれが医者になってたら大変なことに
なっていたね!はっはっはっ...』と快活に答えていました。
# ...(^^;
エンディングは三年前の金沢21世紀美術館での個展で非公開に行わ
れた拘束のドローイングの10と11。極東の美術館で、ひたすらはね
たり壁にかじりついたりする姿に、道を極めるアーティストの姿を
見たのでした...
ART遊覧にこの個展の感想があったのでリンク。
・
マシュー・バーニー:拘束のドローイング展
(ART遊覧)
そういえば、マシュー・バーニーの
『クレマスター』の予告篇
など
を観ると、どこかデヴィッド・リンチを洗練させたようにも見えま
す。何か繋がりがあるのかなぁ...
ちなみにリンチだと『ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7
日間』や『ストレイト・ストーリー 』は大好きな作品です。一方、
五反田の名画座の三本立てで観た『イレイザーヘッド』は史上最悪
の映画だと思います。
というわけでいつになく支離滅裂な作文で、自分の書いていること
が分からないのですが(^^;、この映画についての分析的な視点が欲
しい方はこちらを参照してください。
・
【試写会】『マシュー・バーニー:拘束ナシ』
(臨床医学研究室-医療人類学的アート時評)
・
マシュー・バーニー:拘束ナシ
(渋谷ライズX) - 12/19 まで...
おまけ
・
拘束のドローイング公式サイト
・
クレマスター公式サイト
# クレマスター、観たい!
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