フィラデルフィア美術館展 (東京都美術館)

今年はオルセー展とかモネ展とか、印象派系のいい展覧会が多かっ
たので、やや地味な印象がしました(贅沢病！？)。

そんな中で惹きつけられた作品...

『ラクロワ島、ルーアン(霧の印象)』カミーユ・ピサロ
小さなキャンバスの中にまっしろい霧...すい込まれそうな水辺の空
気感...今回断トツに好きな作品です。

『アリーヌ・シャリゴの肖像』ルノワール
ルノワールのこれみよがしな裸婦は何となく苦手。私はこの奥さん
を描いたよそ行きでない肖像が良いと思いました。とても幸せそう。

『陽気な道化たち』アンリ・ルソー
ジャングルが生き生きとしています。空なんか画面の上部に申し訳
程度。ルソーは緑がとっても描きたかったに違いありません...

『自画像』ピカソ
二十五歳の自画像。久しぶりにピカソをいいなと思いました。太い
腕っぷしには自信がみなぎっています。ここのところ女性関係から
派生するパラノイアのような作品ばかり観ていた気がするのですが、
私はシンプルなピカソが好きです(青の時代とか新古典主義とか...)。

『魚の魔術』クレー
水の中の暗闇にひらひらと漂うお魚の群れ...子どもがひっかいたよ
うな切り口からはっとするような色彩...凄く手がこんでいました。

『ピンクの地の上の２本のカラ・リリー』ジョージア・オキーフ
解説は性的なものと結びつけるような書き方をしていましたが、私
には女性らしく、軽やかで清潔感のある絵に思われました。印象派
から連なる本展覧会の作品の中にあって、ふっと構図から自由にな
れている、画面いっぱいの色味...

地味だといいつつ、なんだかんだ楽しんできました...(^^;

・フィラデルフィア美術館展 (東京都美術館) - 12/24