インターネットが登場した当初、Windows 3.1時代からWindows 9x系全盛時代にシェアウェアのアーカイバとしてよく雑誌付録のCDにも収録されていたアーカイバとしてNico Mak Computing社が開発した「WinZIP」というソフトがありました。
ZIPという圧縮形式は今ではWindows標準でも圧縮・解凍が可能になっていますが、もともとはPKWareという会社の「PKZip」というソフトの圧縮形式で、当時はこの形式のファイルを扱えるアーカイバが少なかったこともあって定番になっていたソフトです。よくメーカー配布のソフトやドライバがこのソフトの自己展開形式で配布されていたこともあってみたことがある人も多いのではないのでしょうか。
現在ではWinZIP Computing社が開発を引き継ぎ、Word PerfectやPaint Shop Proの販売で知られるコーレル社が販売を行っているのですが、このWinZIPブランドで「WinZIP System Suite」というアドウェアを販売するようになってしまいました。
よくYouTubeでも明らかにアドウェアっぽい広告を出してくるようになったのですが、「WinZIP」そのものはアーカイバでこの名前を付けたシステムユーティリティを出す必要性もないだろうと思っていただけに「有名なWinZIPの名をかたったどこかの糞詐欺会社のアドウェアだろ」と思っていたのですが、どうもWinZIP Computing自ら出しているアドウェアプログラムのようです。
中身は悪名高いSysTweak社のアドウェアプログラムのOEMのようですが、まさかWinZIP自らがブランドの信頼を失わせるようなまねをするとは…信じられないうえにショックです。
日本のコーレル社の製品ページには”アーカイバ”としてのWinZIPの製品ページしかリンクが張られていませんが、US Corelの製品一覧にはしっかりとこのSysTweak製アドウェアもリンクされていました。
”本来の”アーカイバとしてのWinZIPもインストールするとこのアドウェアに誘致する広告を出すようになるという報告もあり、日本ではPOSAカードで店頭販売されていますがアーカイバとしてのWinZIPも正直信頼できないソフトになってしまっています。
正直昔のWinZIPにはお世話になったこともあるだけにがっかりというか…失望した感が大きいです。