2000年に登場した初代H3630/H3660はWindows CE系端末としては初となるARM系SoC、StrongARM 206Mhzを搭載し、当時最速のPDAとしてギネスにも載ったほどです。その後、hpとの合併で同社が展開していたWindows CE/PocketPC搭載PDA「Jornada」シリーズと統合され、2008年までコンスタントに新モデルを出していましたが、携帯とPDAを統合したスマートフォンが登場したことによりPDA市場が実質終息となり「112 Classic Handheld」「212 Enterprise Handheld」を最後にhpはモバイル端末から手を引いてしまうことになります。ただし海外ではWindows Mobile Phone Editionを搭載したスマートフォンも存在しました。
そのiPAQシリーズで一番愛着があったのが2004年に登場した「iPAQ rx3715 Mobile Media Companion」。Windows Mobile 2003 Second Editionを搭載し、当時としては珍しい120万画素のカメラを内蔵。赤外線を利用したリモコンアプリもプリインするなどその名の通りマルチメディア機能を強化したモデルで、デザイン的にはそれまでのiPAQシリーズらしさが薄れたことから「iPAQらしくない」といわれたものの「隠れた銘記」として評価された、自分にとっても思い出深い一大です。内蔵ストレージのFileStoreが壊れやすくてhpに何度も修理に送った痛い思い出もありますが・・・w
昨日そんなrx3715の残骸が出てきたので何となく基盤を眺めていたのですが
なんかどこかでみたことあるようなロゴが
え、えいちてぃーしー?
もちろんこのhtcは現在自身がOne(M9)やJ Butterfly(HTV31)といった端末を手がけている、あのhtcそのものです。
実はhtcは自社ブランドの端末を出す前は他社PDAの開発・製造を行っていた会社で、iPAQシリーズの一部(H38xxシリーズ、hx4700など)や富士通のPocket Loox x70、PalmのTreoシリーズの一部や初代XPERIA X1/X2はhtc開発のデバイスだったりします。まさかrx3715もそうだったとは以外ですが・・・
htcブランドが日本のガジェット好きに話題になるのは2005年に登場したWindows Mobile 5搭載スマートフォン「HTC Universal」以降になりますが、それ以前から自分も知らないうちにhtc製の端末を愛用していたんだなぁと思うと感慨深いものがあります。
ちなみに購入したのは今はなきLAOX The コンピューター館。移転前のOCNブログ人のアカウント名も本機由来でした。このブログのWindows CEエントリーをチェックすると10年前に書いた痛い文章とともに本機の紹介も乗ってますので是非。