本バージョンは新機能としてGoogle純正ランチャーの「Google Nowランチャー」同様、XPERIA HomeにGoogle Nowを統合できるようになりました。この機能は2016年モデルであるXPERIA Xシリーズ(XA、X、X Performance、X Ultra)にも含まれていない完全な新機能となります。
Android 4.4.4世代以降からAOSP準拠の挙動に近くなったXPERIA HomeですがよりいっそうAndroid標準のものに近くなったと言えます。
グローバル版ではすでに4月よりAndroid 6.0.1 “Marshmallow”へアップデートされているXPERIA Z3シリーズですが、日本向けはキャリアがアップデートを管理しておらず、ソニー・モバイル自身がアップデートを提供しているWi-Fi版XPERIA Z3 Tablet Compactを除きいまだに行われていない状況となっています。
すでにXPERIA Z4、XPERIA Z5シリーズに関してはAndroid 6.0でのアップデートが提供されていますが、実はまだグローバル版XPERIA Z2/Z3シリーズ(いわゆる”Shinano”プラットフォーム世代のXPERIA)向けMarshmallow FWの正式ビルドにはソニー独自の省電力機能である「スタミナモード」が実装されていません。最速でAndroid 6.0への対応を行うことをdocomo自らが発表し、その通りスタミナモードを実装していない実質暫定版Marshmallow FWでグローバル版よりも先行してリリースされたZ5シリーズは例外として、Z4にはスタミナモードが実装されたFWがリリースされてからdocomo版のアップデートもそのビルドでの配布をスタートしていることからおそらく国内版Z3シリーズ向けに関してもスタミナモードが実装されたFWが正式なものとなってからリリースされるものと思われます。
現在グローバル版XPERIA Z3シリーズには最新FWのベータテストプログラムである「XPERIA Open Beta」プログラムが継続中となっていますが、現在の最新ベータビルドではスタミナモードが実装されているほか、Marshmallowで実装された「microSDと内蔵ストレージの統合サポート」、「バッテリーをより長持ちさせるための新充電モード」の実装がテストされており、統合ストレージのサポートは5.0.2 FWでのApp2SDのサポートを実装していないdocomo版では実装されない可能性のほうが大きそうですが、それ以外の機能はdocomo版にも実装される可能性があります。
もちろん最新モデルが最優先で2014年秋・冬モデルであるXPERIA Z3シリーズ向けは必然的に後回しにされているのもあるとは思いますが、現時点のグローバル向け正式ビルドの「23.5.A.0.57x」は暫定ビルド的な意味合いが大きいのでこのFWでリリースされる可能性はあまりないんじゃないかと思われます。なんにせよau版Z3やソフトバンク版Z3シリーズのように完全に打ち切られたわけでもなく近い将来アップデートされることは間違いないので気長に待ったほうがよさそうです。