ボッケニャンドリの思ったこと

思ったこと感じたことを書いているけど間違い、勘違い、思い込みも(^^;

変わり果てた庭

2005年09月09日 08時41分13秒 | 思ったこと
変わり果てた向かいの家の庭

 家の東側に続き、南側にあった林もすっかり無くなった。最初は高くなった木の上の方を切ったり、20本くらいある木のうちの何本かを間引くと思ったらこんな有様になった。どうしてこういう切り方をするのか理解に苦しむ。どういう訳か木を切った方が土地が売れると思ってる人も多く、ここ1年という短い間に木が皆切られてしまった売り地が数箇所もある。その結果草ぼうぼうになり、まるでバルブの地上げの後のような見苦しい風景を作っている。

 この家には2年前まで老夫婦が住んでたが、爺さんが亡くなり婆さんは東京に居る娘の所に行ったので別荘状態になっている。この庭の木については田んぼが日陰になるとか倒れたらどうたらと言われてたらしい。そこで近所の人に「信用出来る人だ」と紹介された人に伐採を頼んだ。ちなみに信用出来るというのは法外な報酬を要求しないということ、それだけだ。だけど家主は庭師のような人を思い描いてたようだ。ここにズレがあった。で、切り始めて数日、余りにも酷い切り方だったのでお節介にも東京に電話した。そしたら全部切るつもりなんてない、と。だけど既に頼んでしまったから、ということで諦め気味だった。

----------------


 家の周りに高い木があると倒れる危険、落ち葉が雨樋に詰まる、などと具合の悪い事も多い。だけど鳥もやってくる。人によっては餌台を作って鳥が来るのを楽しみにしてる。何より日が当る方に落葉樹があると良い。夏は葉が繁って日陰を作り、冬は葉が落ちて日が当るようになる。自然の自動日除けだ。しかもこの辺りのように冬に風が強いところだと風除けにもなる。そんな事を知ってか知らぬか、敷地の木を全て切って家を建てる人が大半だ。涼しい地とはいえ、夏の昼間の陽射しは当然強いのでクーラーを使ったりする。無駄ってもんだ。

 木を切られた庭では元々生えていた木、殆どがコナラだけど、それを20年~30年の間ずっとそのままにしておいた。木は15m以上に育ち、中には直径50cmくらいのもあった。その木陰のおかげで庭の手入れをしなくても雑草は殆ど生えなかった。庭の外から見える家の様子は林の中にひっそりと佇む感じで良かった。喩えて言えば軽井沢の別荘のような感じだ。まだ家を建てる気も無い頃、「この家、売りに出てるかな。出てるわけないよな。」なんて話をしながら側を通ったこともある。それが木を切ったことで一転20年~30年の間何も手入れしてない庭になっちゃった。その家の縁側も今は雨戸が閉まってるけど道から丸見えになった。

 今は細かくきざんだ丸太が痛々しい。たった10日ほどでこんな無残なことになった。来年もしくは再来年には背丈ほどの雑草に覆われるに違いない。家主も来年からは草を刈る必要が出て来るけど、恐らくそんな事は聞かされてないようだし、思ってもないようだ。それよりも雑草だらけの庭を見たとたん愛着が無くなってもうここに来る気は失せるんじゃないかと思う。亡くなった爺さんは木を切るのが大嫌いで他所の家の木が切られそうになると止めさせようとしたらしい。天国からこれを見たら卒倒するんじゃないか、と。
コメント (5)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ブログ記事中の画像ファイル... | トップ | 昔聞いた事があるような文句 »
最新の画像もっと見る

5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ハゲはなかなか治らない (ちゃちゅけ)
2005-09-09 23:55:23
随分細かく木が伐られていますね。そんなに切り刻んで薪にするつもりですかね?



ここ数年、私の家の近所では山林を造成して、まるでショートケーキみたいな小さい家が沢山建てられています。そんな家には庭なんて当然ありません。

随分、いびつな山が増えました。

子供の頃、クワガタ獲りをした雑木林が年々なくなっているのを目の当たりにすると、悲しい気持ちになります。

田んぼは全てなくなって宅地化されてしまいました。

子供の頃は気付きませんでしたが、自然が無くなるのは地域の深刻な問題だと思っています。

気温の上昇だけでなく、ボケニャンドリさんの言われている通り、鳥や昆虫の棲みかが無くなる。

今や、ゴミの分別は歯を磨いたり、窓を開けて外の空気を入れたりするのと同じレベル。

本気でエコするなら、自分の棲んでいる家や土地はもちろん、その地域をもっと考えないと。

日本人のエコ感覚って凄く自己中。



ホント、ハゲ山作るのは実に簡単ですよ~~!
返信する
薪になる (ボッケニャンドリ)
2005-09-10 08:12:12
 ここを伐採してる人は、4月9日に書いた「それは薪争奪戦だった」で伐採した人と同じ人。当時、その人はわざわざ地主と交渉し、その結果薪を近所でタダで貰える事になった。今回はそういう事はなかった。何故か。



 街に薪を使うイタリア的食堂があり、そこが薪を買ってくれるようになったからだ。木をどういう風に切るか考える人と薪を売って利益になる人が同一人物だとこうなるってことかな。



 都市では空き地があるとマンションなどを建てて財テクに励むけど、それと似たような事だ。結局一時はそれで誰かが潤うけど、マンションだらけの街なんて魅力は無いし、雑草だらけの住宅街も同様だ。ちなみに木の好きだった爺さんが住んでたところの薪なんて貰いたくないよ。もしそういう話になってたら切る本数を少なくする話し合いをしてみたかったな。



 木がまばらになると鳥は巣を作りにくくなる。この前この辺りにカッコウがやってきたのは、託卵をしにやってきたのだろう。そういう連鎖も断ち切ったってことだね。1つだけ無くしたつもりが全て無くす事もよくある話だ。最近カッコウが来ないね、などと気がついた時はもう遅い。



 伐採とハゲの関係についてはノーコメントとしておこう。ハハハ
返信する
ため息 (kankanwa)
2005-09-10 12:39:53
根こそぎってヤツだねぇ~



見慣れた風景が変わってしまうことは寂しいね。 細かい事情は知らないけれど、まだ若い林(30年未満)のようだから、いずれ萌芽再生するんだろうけど、願わくば、間伐程度にして欲しかったね。

返信する
re:ため息 (ボッケニャンドリ)
2005-09-11 09:36:52
 間伐にして欲しかったですねぇ。で、家にとって良くないんじゃないかという家の周りのヒョロヒョロと高く伸びたアカマツは今のところそのまんま。針葉樹は燃料として好まれないからかなぁ、なんて邪推も。



 いずれにしろ「勿体ないなぁ」と毎日そんな話ばかりしてたのはうちだけみたい。
返信する
鳥達と共生出来る環境作り (tomo爺)
2005-09-15 09:26:30
ヨーロッパのある国(確かドイツかと思う)ではある程度成長した樹木は登録し、それを切り倒す時は許可申請しなければならないと決められ、勝手に切り倒した時は罰金を課せられるとか。



又、イギリスでは鳥が来ない庭は庭ではないと、巣箱設置運動が起こり、現在500万個もの巣箱が各家の庭や公園に掛けられていることを最近インターネットで知りました。



年々山は荒廃し、鳥や獣は住宅難と食料難。昔はごく自然に鳥達と人間とは共生出来ておりました。



日常の生活空間に鳥を呼ぼうとバードハウス作りを楽しんでおります。日本でも緑溢れる町並に変わっていくことと、バードハウスが普及を願っております。

返信する

コメントを投稿

思ったこと」カテゴリの最新記事