ボッケニャンドリの思ったこと

思ったこと感じたことを書いているけど間違い、勘違い、思い込みも(^^;

一流は芸が細かい

2015年10月19日 08時43分12秒 | 山とか壁を登る、その他運動
 今から30年ほど前にトライアルチャンピオンであるエディ ルジャーンがやってきた。ベルギー人だ。多摩テックにも来るというので俺は友達に誘われて見に行った。その信じ難い光景に目が点ってやつだね。それは日本のトップクラスの人も同じだったと思う。

 その証拠にその時を境に走り方や操作の仕方が一変したのだ。というより180度の方向転換と言ってもいい。それまで後ろブレーキは殆ど使わないものとされていた。トップ選手の中には後ろブレーキのペダルが狭い所を走るのに邪魔にならないようにと極限まで削った人も居た。それとクラッチを多用するのは下手な証拠と言われていた。ところがチャンピオンは逆。後ろブレーキで細かいスピードのコントロールをしてクラッチもバチバチ切っていた。

 そんな技の違いの他に芸が細かいなぁというのを俺は見つけた。トライアルでは水の中も走る事がある。といっても川の浅瀬を渡るということで海を渡るということではない。水に濡れたタイヤは当然滑り易いので次のセクションで苦戦する。するとルジャーンはこんな事をした。前ブレーキをかけてオートバイが進まないようにしてアクセルオン。土の上で後輪を空転させて濡れたタイヤを乾かしてたのだ。

 そんな事をしてたのは記憶の中ではルジャーンだけだった。下の写真は巨大なタイヤを超えるところだけど、ここを走る前にタイヤを乾いた土の上で空転させていた。そしてルジャーンはここを難なく通過。しかし大半は下に落ちていった。その理由は技術的なものなのかタイヤが滑ったせいなのかは分からないけど、明らかにタイヤが横滑りして落ちた人も居た。乾いたタイヤだったらもう少し良い走りが出来ただろうなぁ。


成田さん親子に聞く世界制覇までの30年より拝借


 一流の技を真似するのは至難だけどこんな小技なら誰でも真似出来る。だから俺はクライミングシューズで湿った土の上は歩かないし濡らさないように気をつける。それは先輩クライマーに教わったのではなくこれを見てたからだ。しかもその効果は大きい。少なくとも滑らないはずのところで滑るような事は無いのである。
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