今日もミューズが微笑んで

歌うように暮らしたい。アートの道探しを楽しむJasmineのきままな日々。

スケジュール調整

2009-12-06 | 舞台活動

通し稽古も今が佳境ですが、ここに来て私たち一般参加が苦労しているのはスケジュール調整。
プロであれば、オペラ公演本番1週間前は全て開けておく、というのは常識かもしれませんが、一般参加者は本業である自分の仕事が優先というのは、職業人として常識。そんな、お互いの立場の「常識観」が異なることが多々あり、稽古への参加調整はなかなか大変でした。

結果、フタをあければ、皆、舞台に出ることを選んでいた・・・
今回の合唱一般参加はオーディションによるものでしたが、最終的な参加者は8名、しかもなぜか仕事を持っている忙しい人ばかりでした。
言い換えれば、忙しい合間をぬってもどうしても参加したい、それだけ舞台や音楽が好きな人たちが残ったということ。.

応募書類には音楽経歴の記入はなくて、情報は名前と年齢と声種のみで歌っただけだったのに、審査員はちゃんとそういう人を探し当てたということなんでしょうか。不思議なものです。


私も最後の最後になって苦渋の選択をすることになりました。
受けていたある試験の1次試験に合格したのですが、2次試験が13日の本番と重なりました。ここは、キャリア優先と一旦は降板するかもしれないことを申し出たのですが、友人にも相談して、受験と舞台に出ること、それぞれ選択した場合のメリット・デメリット・他人への迷惑度合い・・・を考えた結果、舞台を選択しました。


試験は合格率30%ほどの難易度の高いもので、2次試験は来年再受験することが可能なのですが、勢いで一気に受けたほうがいいような気もするし、何しろ自分のキャリアの証になります。オペラは、プロの公演に出ることで勉強になると言っても、それでオペラのオファーがあるわけでないし、私たちの参加は一般市民への開放枠でしかない。


でも、それは私個人の立場だけで考えた場合。
私が降りることは、演出も変わることであり、演出家や一緒に組んでいる合唱メンバーにも迷惑がかかる。オーディションの機会を与えてくれた知人、採用してくれたスタッフ、キャリアに関わる理由であれば降板も仕方ないと言ってくれるかもしれないけれど、期待を裏切ることには変わらない・・・。友人もチケット買ってくれているからガッカリさせる。
そう思うとやはり降板はできませんでした。


今日は、2次試験受験を延ばすことにしたことについて、試験勉強でお世話になった先生にお詫びに行きました。独学では1回で受かることはないと思える試験なので、スクールに行く人がほとんどなのですが、私は色々なつながりで、個人レッスンでお世話になっていました。私自身も正直、ここまで勉強したことを、また来年勉強するのかと思うと気が遠くなるのですけど。。。もちろん、難易度が高いので、受験しても合格の保証があるわけでもなく、下手すると、降板したうえに、試験に落ちるということもある。先生には黙っていて、受けたけど落ちたことにする、ということもできましたが、やはりそれはしたくなかった。先生も驚いた様子でしたが、私がきちんと話したことで理解してくださいました。


現実的なキャリアに関することより舞台を選んだ私ってバカ?

でもいいんです。
200年以上の時代を越えて生き続けている芸術作品と向き合って、その価値に触れる舞台に自分が参加できる時間は、やはり一概に他のことと比較できないのです。
だからこそ稽古に参加してきた。
そして舞台に出るということは自分ひとりだけのことでない。
みんなで創り上げる舞台は試行錯誤の連続で大変だけど、だから意義もあり楽しいのです。

先生へのお詫びも済ませ、これで全て懸念事項はなくなりました。
今週は全て稽古につぎ込み、週末の本番では、このオペラを楽しみに待っているお客様に最高の舞台を届けたいと思います。

夜21時頃になるとインペクのカオリさんから合唱メンバーに翌日の稽古連絡のメールが届きます。いつもありがとう。

明日は13時集合で14時よりAキャストのオケつきの通し稽古。2時間かけて川越まで稽古に通うのもあと2日です。

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