ここのところ悶々としていた発声の問題について解決の予感・・・
来月歌う予定の「涙する以外何事も」。皇帝ティトの慈悲、セルヴィリアのアリアです。短いし、譜面づらは難しい音もなく、むしろ五線の上部の音が多くて最高音もHだから私にとっては得意な音域なのに、なぜか歌いづらい。
なにしろモーツァルト様の作品だから、短いから簡単なんてことがないのは承知なわけですが・・・
今までのレッスンで指摘されたのは何箇所かある五線の真ん中に下りたときの支えと最後のHが音がやや下がるということくらいで、「声に合ってますね」と結構簡単にレッスンが終わってしまっていました。
中~低音域が弱いのはずっと言われ続けていることなのですが・・・
どうして最後の「H」が下がるのか?
実際出していて楽な感じがしない・・・
今日は下がらないように、と意識的にHを高めにして歌ったら音がつながらない現象が起きた。
gioveraということばのraがHの音で、その前のveはC。このCとHが上手つながらないワケ。
だからveとraが離れてしまってraだけ強く発声しているように聞こえる。
つなげることを意識すると音が下がり、Hを高めにすると言葉が離れる。
今日、そこを何度もやり直す中でそのつながらない原因がわかりました。
veの発音と発声。
この曲に限らず、e母音が開きやすいので意識的に口を縦長にするようにしていたのですが、その時に息の流れが下向きになりポジションも落ちていた・・・ このveのポジションが下がらないようにする、ということ。
レッスンで気づきはここまでだったのですが、録音聞きながら楽譜を眺めていると、このe母音の問題はこの最後の部分だけでなく、他の部分・・・というか曲全体に関わる大きな問題であることを発見。
この曲は泣きの音楽なので「涙する」「役に立たない」という言葉がたくさん出てきて、その言葉につく音は比較的高いけど全て下降形。
下がってはまた上に上がってまた下がるの繰り返しなんです。
この下がり切ったときの母音がe、そして同じく横に開きがちなi母音が多い。ただでさえ下降形のときって落ちやすいのに、最後の言葉で自分では気をつけた発音(発声)が間違っていて止めを刺していた、まあ、そんな感じでしょうか。
そして・・・そうか、下降形が多いから歌いづらかったんですね。 その下降形も急降下じゃないから落ちる自覚症状にも至らなくて、なんか変・・・くらいの意識で悶々としていたワケでした。
解決できていなかった1つの問題は部分的なことでなく根本的な問題だった。
滅多に登板しないH先生が提起してくれたコトがきっかけで気づくことができました。
もちろん、初めて指摘されたことではないんだろうけど、ピンポイントで理解できても、面としてつながっていなかったのね。
ジグゾーパズルが完成するように面につながり、目の前に光が差し込んでくる感じ。
さて、次回ここを意識して歌って変えることができるか?
そしてこのe母音の発語について、他の曲でも思い当たったので早速楽譜をチェック。他の曲での問題もやはり同じかも。
クレオパトラでも試してみようっと。
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