「ドリーム」(「Hidden Figures」、2016年、米)
監督 セオドア・メルフィ
脚本 アリソン・シュローダー セオドア・メルフィ
原作 マーゴット・リー・シェッタリー 「Hidden Figures」
撮影 マンディ・ウォーカー
音楽 ベンジャミン・ウォールフィッシュ ファレル・ウィリアムス
ハンス・ジマー
出演 タラジ・P・ヘンソン
オクタヴィア・スペンサー
ジャネール・モネイ
ケヴィン・コスナー
予告編 https://www.youtube.com/watch?v=cOw2BMDcFag
「事実に基づく映画」みたいな表示が冒頭に出るけど、「事実にインスピレー
ションを得た映画」と言うくらい脚色されてます。
原題の「Hidden Figures」は「隠された人影たち」とでも訳すのかな、NASAの
マーキュリー、アポロ計画には天才と呼べる多くの黒人スタッフが核心部分に
寄与していた、その事実に光を当てた作品。
邦題はマーチン・ルーサー・キング牧師の有名な演説「I Have a Dream」に重
ね合わせたものだと思います。(ニュースフィルムの形で作品内にキング牧師
も出て来るし)
公民権運動が始まるも、まだ黒人をジム・クロウ法によって合法的に差別し
ていた1961年、NASAの計算部(本格的コンピューターが導入される前~人
間が計算をしていた頃)、技術部に天才的な三人の黒人女性が居た。
その三人、キャサリン(数学の天才で本部に異動した初の黒人)、ドロシー
(やはり数学の天才で西計算部(黒人だけの計算部)で初の黒人統括責任者
(映画では臨時で嘱託))、メアリー(後にNASA初の黒人エンジニアとなる)が、
様々な差別に遭いながらも自らの才能と努力、更にソ連のスプートニク・ショッ
クの追い風もあって認められていく物語。男たちはK・コスナー以外、殆ど刺身
のツマだから、かなり女性映画の風味あり。
ソツなく作られた如何にもハリウッドな作品、時々挟まれる、キャサリンと黒
人将校ジムのロマンスシーンに少し停滞感を感じたけど、これが無いと作品に
タメが出来ないし潤いに欠けるかもしれない。ま、お陰でプロポーズのシーン
で感動できるからいいんだけど。(笑)
それと、冒頭の物語に引き込む掴みのシーン、何て事ないけど良かったで
すね。
厭味な奴は居るけど、基本、善人ばかりの話でサクセスものだから観ていて
気持ちいいのは保証出来ます。(汗)
深みに欠けるかというと、黒人差別という暗黒の闇が背景にあるし、それを
観客は知ってるから殊更掘り下げなくても塩梅としてはいいんじゃないでしょう
か、エンタティーメント作品なのですから。
役者陣では主役キャサリンを演じたタラジ・P・ヘンソンより、ドロシー役のオ
クタヴィア・スペンサーの方が印象に残りました。
あとメアリー役のジャネール・モネイがH・ヒューストンにソックリな感じで、直
接、絡むシーンが無かったからいいけどケヴィン・コスナーと同じシーンに居た
ら別の映画を思い出してしまいそう。(笑)
個人的には、佳作と秀作の間くらいの作品でした。
※記憶だから間違いかもしれませんが、シドニー・ポワチエが主役を張った作
品は有ったけど、ハリウッドが黒人層をターゲットに映画を作りだしたのは遅く
て「110番街交差点」(1972年~但し主役はA・クイン)辺りからだったと思
います。
評論家が、都市部の白人:黒人の人口比率接近により、最早、白人相手の
作品だけでは先細り確定で黒人の財布をアテにした、とか言ってた憶えがあ
る。
※「私は差別主義者じゃないのよ」
「御自分がそう信じてることは理解しています」
結構、皆に当て嵌まる秀逸な台詞(ジョーク)。(汗)
H29.10.7
TOHOシネマズ日本橋
監督 セオドア・メルフィ
脚本 アリソン・シュローダー セオドア・メルフィ
原作 マーゴット・リー・シェッタリー 「Hidden Figures」
撮影 マンディ・ウォーカー
音楽 ベンジャミン・ウォールフィッシュ ファレル・ウィリアムス
ハンス・ジマー
出演 タラジ・P・ヘンソン
オクタヴィア・スペンサー
ジャネール・モネイ
ケヴィン・コスナー
予告編 https://www.youtube.com/watch?v=cOw2BMDcFag
「事実に基づく映画」みたいな表示が冒頭に出るけど、「事実にインスピレー
ションを得た映画」と言うくらい脚色されてます。
原題の「Hidden Figures」は「隠された人影たち」とでも訳すのかな、NASAの
マーキュリー、アポロ計画には天才と呼べる多くの黒人スタッフが核心部分に
寄与していた、その事実に光を当てた作品。
邦題はマーチン・ルーサー・キング牧師の有名な演説「I Have a Dream」に重
ね合わせたものだと思います。(ニュースフィルムの形で作品内にキング牧師
も出て来るし)
公民権運動が始まるも、まだ黒人をジム・クロウ法によって合法的に差別し
ていた1961年、NASAの計算部(本格的コンピューターが導入される前~人
間が計算をしていた頃)、技術部に天才的な三人の黒人女性が居た。
その三人、キャサリン(数学の天才で本部に異動した初の黒人)、ドロシー
(やはり数学の天才で西計算部(黒人だけの計算部)で初の黒人統括責任者
(映画では臨時で嘱託))、メアリー(後にNASA初の黒人エンジニアとなる)が、
様々な差別に遭いながらも自らの才能と努力、更にソ連のスプートニク・ショッ
クの追い風もあって認められていく物語。男たちはK・コスナー以外、殆ど刺身
のツマだから、かなり女性映画の風味あり。
ソツなく作られた如何にもハリウッドな作品、時々挟まれる、キャサリンと黒
人将校ジムのロマンスシーンに少し停滞感を感じたけど、これが無いと作品に
タメが出来ないし潤いに欠けるかもしれない。ま、お陰でプロポーズのシーン
で感動できるからいいんだけど。(笑)
それと、冒頭の物語に引き込む掴みのシーン、何て事ないけど良かったで
すね。
厭味な奴は居るけど、基本、善人ばかりの話でサクセスものだから観ていて
気持ちいいのは保証出来ます。(汗)
深みに欠けるかというと、黒人差別という暗黒の闇が背景にあるし、それを
観客は知ってるから殊更掘り下げなくても塩梅としてはいいんじゃないでしょう
か、エンタティーメント作品なのですから。
役者陣では主役キャサリンを演じたタラジ・P・ヘンソンより、ドロシー役のオ
クタヴィア・スペンサーの方が印象に残りました。
あとメアリー役のジャネール・モネイがH・ヒューストンにソックリな感じで、直
接、絡むシーンが無かったからいいけどケヴィン・コスナーと同じシーンに居た
ら別の映画を思い出してしまいそう。(笑)
個人的には、佳作と秀作の間くらいの作品でした。
※記憶だから間違いかもしれませんが、シドニー・ポワチエが主役を張った作
品は有ったけど、ハリウッドが黒人層をターゲットに映画を作りだしたのは遅く
て「110番街交差点」(1972年~但し主役はA・クイン)辺りからだったと思
います。
評論家が、都市部の白人:黒人の人口比率接近により、最早、白人相手の
作品だけでは先細り確定で黒人の財布をアテにした、とか言ってた憶えがあ
る。
※「私は差別主義者じゃないのよ」
「御自分がそう信じてることは理解しています」
結構、皆に当て嵌まる秀逸な台詞(ジョーク)。(汗)
H29.10.7
TOHOシネマズ日本橋