広川太一郎>思えば罪な人でもあります。
「お熱いのがお好き」(B・ワイルダー 1959年)
「グレート・レース」(B・エドワーズ 1965年)
「まぼろしの市街戦」
「大陸横断超特急」 (A・ヒラー 1976年)
他にも色々あるんだろけど、取敢えず記憶に残ってるのだけ挙げてみました。
上記の作品に共通してる事が一つあります、TVの洋画劇場で見た後に映画
館で観た映画。
そして、いずれも映画館で観た時に「あれ?何かもっと面白かったような・・・」
と感じた映画です。
その原因は広川太一郎さん。
僕達の世代だと、一番有名なのがトニー・カーティスの吹き替えだと思うんだけ
ど、「お熱いのがお好き」なんて、もう広川&愛川欣也版が決定版ですよね。(笑)
その広川太一郎さん、ちょっと気が付いたのですが(思い込み?)、小原乃梨
子さんとのコンビがやたらと多い、「お熱いのがお好き」こそM・モンローは向井
真理子さんと決まってたから未成立だけど、「グレート・レース」のN・ウッド、「大
陸横断超特急」(※)のJ・クレイバーグもそうだし、先日、TVでやってた「サンタモ
ニカの週末」でも相手役のC・カルディナーレは小原さんだった。
今回、記事にする「まぼろしの市街戦」では脇役同士なんだけど主役二人を支
える重要な役どころで共演してる、思うに広川さんのヤンチャ気味の甘い突っ込
み声には、小原さんの包み込むような母性的な甘い声がピッタリなんでしょうね。
「まぼろしの市街戦」(1966年 仏)フィリップ・ド・ブロカ監督 アラン・ベイツ、
ジュヌヴィエーヴ・ビジョルド、ジャン・クロード・ブリアリ 音楽 ジョルジュ・ドル
リュー
これ、原題は「ハートのキング」、トランプの王様の意味です。
病院へ逃げ込んだ主役のプランピック通信兵が、追手に「お前は誰だ?」と問
われた時、手にしてたトランプを見て咄嗟に言った言葉がタイトル名になりました。
そう名乗った事で起きる珍騒動を描いたのが、この映画。
何故、それが珍騒動に?
その病院が〇チガイ病院だったから。(笑)
で、周りの〇チガイ患者達にヨッテタカッテ王様に仕立て上げられちゃう(この映
画では精神病患者とは言いたくない、〇チガイの方が可笑しい)。
これがハリウッドだと思い込んじゃうんだろうけど、フランス映画だから仕立て上
げちゃうんです、その辺りが如何にもフランス。(笑)
イギリスのユーモア、アメリカのジョーク、日本の川柳(いずれも下から上を笑い
飛ばす)と違う、フランス流エスプリ(上から目線で上も下も笑い飛ばす)に満ちた
ファンタジー、そして、そこに込められた強烈なアイロニーが特徴的な映画です。
ゲラゲラ笑う映画とは少し違いますが、でも面白くて可笑しい。
今回見直してみて、その面白さの重要なポイントがコメディ・リリーフ役の公爵に
あるのが良く解りました。
公爵役のジャン・クロード・ブリアリは勿論フランスの名優ですが、日本人の僕に
は仏語の微妙なニュアンスも可笑しさも解らない、だから、映画館でフランス版観
た時に完全に乗り切れなかったんだと思います。
その重要な役が吹き替え版では広川太一郎、もう、これは鬼に金棒!そして、コ
メディエンヌ的役どころの娼館のマダムが小原乃梨子。
もし、この作品をDVDで観る機会が有りましたら、最初は吹き替え版から見る事
をお奨めします。
僕、普段はコチコチの原語版派なんですけどね。
あ、そうそう、この映画ラスト・シーンがフランス版とアメリカ版で違います、僕は
断然アメリカ版を支持します!フランス版は書きすぎ。
え、何の映画か解らない?
え~と、そうですね〇チガイ達が誰も居なくなった街を占領し、思い思いに大コス
プレ大会をやる映画です。冒頭のほうで伍長時代のアドルフ・ヒトラーがチョイ役で
出て来ます(役~これはコスプレではありません)。
付録1 どうしても、どんな映画か知りたい人だけ
http://www.youtube.com/watch?v=5B4Wtdjt7mw&NR=1
付録2 ビジョルド ファンへ
http://www.youtube.com/watch?v=yDxtITsID0w&NR=1
※「大陸横断超特急」>原版も大変面白い映画なんですが、途中ちょっと冗長な感
じがします、これ、民放の洋画劇場で放映した時、上手に短縮カットしたのでTV版
のほうがダレなくてピリッとしてる、そこに広川さんのハイ・テンションが加わります。
DVD版の吹き替えは完全版に声を乗っけてるから、しょっちゅう日本語から英語に
変わり集中できません、もう、あれは幻になっちゃたんですね。
僕、民放の映画はカットするから嫌いなんですけど。(笑)
H.22.11.5
「お熱いのがお好き」(B・ワイルダー 1959年)
「グレート・レース」(B・エドワーズ 1965年)
「まぼろしの市街戦」
「大陸横断超特急」 (A・ヒラー 1976年)
他にも色々あるんだろけど、取敢えず記憶に残ってるのだけ挙げてみました。
上記の作品に共通してる事が一つあります、TVの洋画劇場で見た後に映画
館で観た映画。
そして、いずれも映画館で観た時に「あれ?何かもっと面白かったような・・・」
と感じた映画です。
その原因は広川太一郎さん。
僕達の世代だと、一番有名なのがトニー・カーティスの吹き替えだと思うんだけ
ど、「お熱いのがお好き」なんて、もう広川&愛川欣也版が決定版ですよね。(笑)
その広川太一郎さん、ちょっと気が付いたのですが(思い込み?)、小原乃梨
子さんとのコンビがやたらと多い、「お熱いのがお好き」こそM・モンローは向井
真理子さんと決まってたから未成立だけど、「グレート・レース」のN・ウッド、「大
陸横断超特急」(※)のJ・クレイバーグもそうだし、先日、TVでやってた「サンタモ
ニカの週末」でも相手役のC・カルディナーレは小原さんだった。
今回、記事にする「まぼろしの市街戦」では脇役同士なんだけど主役二人を支
える重要な役どころで共演してる、思うに広川さんのヤンチャ気味の甘い突っ込
み声には、小原さんの包み込むような母性的な甘い声がピッタリなんでしょうね。
「まぼろしの市街戦」(1966年 仏)フィリップ・ド・ブロカ監督 アラン・ベイツ、
ジュヌヴィエーヴ・ビジョルド、ジャン・クロード・ブリアリ 音楽 ジョルジュ・ドル
リュー
これ、原題は「ハートのキング」、トランプの王様の意味です。
病院へ逃げ込んだ主役のプランピック通信兵が、追手に「お前は誰だ?」と問
われた時、手にしてたトランプを見て咄嗟に言った言葉がタイトル名になりました。
そう名乗った事で起きる珍騒動を描いたのが、この映画。
何故、それが珍騒動に?
その病院が〇チガイ病院だったから。(笑)
で、周りの〇チガイ患者達にヨッテタカッテ王様に仕立て上げられちゃう(この映
画では精神病患者とは言いたくない、〇チガイの方が可笑しい)。
これがハリウッドだと思い込んじゃうんだろうけど、フランス映画だから仕立て上
げちゃうんです、その辺りが如何にもフランス。(笑)
イギリスのユーモア、アメリカのジョーク、日本の川柳(いずれも下から上を笑い
飛ばす)と違う、フランス流エスプリ(上から目線で上も下も笑い飛ばす)に満ちた
ファンタジー、そして、そこに込められた強烈なアイロニーが特徴的な映画です。
ゲラゲラ笑う映画とは少し違いますが、でも面白くて可笑しい。
今回見直してみて、その面白さの重要なポイントがコメディ・リリーフ役の公爵に
あるのが良く解りました。
公爵役のジャン・クロード・ブリアリは勿論フランスの名優ですが、日本人の僕に
は仏語の微妙なニュアンスも可笑しさも解らない、だから、映画館でフランス版観
た時に完全に乗り切れなかったんだと思います。
その重要な役が吹き替え版では広川太一郎、もう、これは鬼に金棒!そして、コ
メディエンヌ的役どころの娼館のマダムが小原乃梨子。
もし、この作品をDVDで観る機会が有りましたら、最初は吹き替え版から見る事
をお奨めします。
僕、普段はコチコチの原語版派なんですけどね。
あ、そうそう、この映画ラスト・シーンがフランス版とアメリカ版で違います、僕は
断然アメリカ版を支持します!フランス版は書きすぎ。
え、何の映画か解らない?
え~と、そうですね〇チガイ達が誰も居なくなった街を占領し、思い思いに大コス
プレ大会をやる映画です。冒頭のほうで伍長時代のアドルフ・ヒトラーがチョイ役で
出て来ます(役~これはコスプレではありません)。
付録1 どうしても、どんな映画か知りたい人だけ
http://www.youtube.com/watch?v=5B4Wtdjt7mw&NR=1
付録2 ビジョルド ファンへ
http://www.youtube.com/watch?v=yDxtITsID0w&NR=1
※「大陸横断超特急」>原版も大変面白い映画なんですが、途中ちょっと冗長な感
じがします、これ、民放の洋画劇場で放映した時、上手に短縮カットしたのでTV版
のほうがダレなくてピリッとしてる、そこに広川さんのハイ・テンションが加わります。
DVD版の吹き替えは完全版に声を乗っけてるから、しょっちゅう日本語から英語に
変わり集中できません、もう、あれは幻になっちゃたんですね。
僕、民放の映画はカットするから嫌いなんですけど。(笑)
H.22.11.5