laisser faire,laisser passer

人生は壮大なヒマつぶし。
楽しく気楽につぶして生きてます。

ご趣向は楽しい。が。

2011-12-13 | kabuki a Tokio

日生劇場七代目幸四郎曾孫対決歌舞伎昼の部。

もともとやる気のないw観劇だった上に三日も放置していたら、ほとんど忘れてるんで、超カンタン&いい加減です、いつもにもまして。

碁盤忠信

新作?復活上演?よく知らないのですが、例によって何を見せてもらえるのかも知らずにぼーっと舞台を見てたらあれ?鳥居前?鳥居前って雪なんて降ってないよなあ・・・と思ったら似た場面ではあるが、忠信はちゃんとした人間で、狐じゃないみたいだった。

エピソードとしては千本桜をなぞったどってことない話なんだけど、碁盤と碁石をつかったスペクタクルwな立ち回りがなかなか楽しめた。
染五郎の荒事修行編、といった趣なのだが、正直無理がある。七世幸四郎の追善で彼の当たり役をやる、というならともかくそうでもなさそうだから、いっそのこと、開き直って染五郎の得意ジャンル(和事?世話物?新作?→あ、新作なのかコレ)って自己完結しちゃいましたが、いずれにしても荒事勉強したい気持ちだけは痛いほどわかる感じでした。
そこそこ楽しかったじゃん、と思ってたらいきなり押し戻し的えびぞーくんが現れて、うわ、邪魔、と思ったら邪魔になるほどの迫力がなぜかなくw、口上代わりの台詞なども楽しかったです。
邪魔じゃないけど、もごもご迫力のない発声で、しかも、声が出てないのに目をむいたり唸ったりは相変わらずで、この人、何を目指してるんだろう、とは思いましたが。

立ち回りで猿琉くんや喜之助くんなどおもだかの美形を愛で、笑三郎猿弥の芸達者を愛で、あーあー、このチーム、こうやって便利に使いまわされていくのかなあ、などと段ちゃん(まもなく月ちゃん)のことも考えながらおもだかチームの将来も憂えちゃったりもしたのでした。

中村座で酷い葛の葉やってるけど、笑三郎がやってるのを見たいなあ。などとも。


茨木


変化舞踊できっとそのうち勘太郎も踊りそうなので、ついつい松緑を見ながら、カンタならどうやるんだろうか、などと思ってしまった。邪道ですな。
しかし、特に前半、難しい踊りですなあ。動きが最小限、かつ片手制限されながら、老女の気品と、鬼の怪しさも出さなければならないし。
松緑くんは顔をするのがどうにも上手じゃないねぇ。オトワヤ系は全員うまくないかもm、そういえば。ただでさえ丸顔の童顔を無理やりふけさせようとするあまり、皺を濃く描きすぎて、なんかなまずみたいになってた。
後ジテになってからの爆発力も、土蜘や紅葉狩りほどはないので、ますます難しい。そして迫力をださなければならないのに、片手しか使えないというのも大変そう。
うーん、これは松緑もまだまだ、それこそ手も足も出ない感じだなあ。勘太郎だとどうだろうなあ(ははは、結局こうなる)。
綱の海老蔵、相変わらずのこもった声に、肉をちょっと着すぎじゃないの?と思うほどのでっかいからだで、なんだかちっとも素敵じゃなくなって、世間様が言っていたところの「華」すら感じられなくなってたのが、さびしいというか、ほっとしたというか。これが試行錯誤、回り道の途中で、王道に戻って精進してくれるといいのですが、なんてほとんど期待してませんが。
海老蔵よりずっと綺麗!だったのが乙若の梅丸。小姓コンクール、不動のチャンピオンなので当たり前だけれど、本当にお小姓姿は綺麗でさまになる。名小姓から名優になれるかどうか、これから注目し続けなければ。女形作ると、小姓ほど綺麗じゃないのがちょっと残念なんだけどね。

 

昼の部は三人そろっての演目がなかったのがちょっとさびしいかな。夜は三人そろって勧進帳&口上と二つもあるのにね。
勧進帳も三人日替わり、みたいな工夫をしてくれたら楽しかったし、せっかくの久々の曾孫トリオなら、もっとご趣向に徹してもよかったんじゃないかなあ、そこらへん染五郎巧そうなんだけど。


最新の画像もっと見る

post a comment