laisser faire,laisser passer

人生は壮大なヒマつぶし。
楽しく気楽につぶして生きてます。

2010歌舞伎以外エンターテインメントベスト5+α

2010-12-31 | kabuki a Tokio

歌舞伎以外のステージ、映画も一応まとめてみました。相変わらず映画はご近所二本立てと、マイナーヨーロッパ映画中心、つかほとんどそれだけですが。

 

ステージベスト5

 

1.中島みゆきコンサートツアー2010@有楽町国際フォーラム(12月)

最後の最後に出ました。今年も魂が震える瞬間が。

2.バレエガラ2010Bプロ@オーチャードホール(7月)

マリ=アニエス・ジロの酔いどれ白鳥はすばらしかった。

3.表に出ろぃ@東京芸術劇場小ホール(9月)

勘三郎と野田の真剣などたばた勝負に二人の新人女優が食らいつく、小ホールならではの迫力。

4.JULIE WITH THE WILD ONES@渋谷CCホール(6月)

個人的にはジュリーさんはある程度ショーアップされたステージのほうが真価を発揮すると思っているので(ただ歌って走るだけじゃつまらん)、加瀬さんがからんで、工夫のある舞台がとても楽しかった。一度しか見なかったけど、久々にジュリーさんのDVDを購入しましたぜ。

5.じゃじゃ馬ならし@彩の国さいたま劇場(7月)

役者のバランスが取れていて、田島ゆーせいくんという金の卵も発見できた。亀治郎の鼻が幸せそうだった。

次点

ザ・キャラクター@東京芸術劇場中ホール(8月)

最近快作連発の野田にしたら一休み?悪くはなかったけど。箸休め的な表に出ろぃ!のほうが面白かったのは意外。

 

とりあえずワーストも。

ひとつに絞れなかったので、甲乙つけがたいw二つ並びで。上演順に。

シダの群れ 岩松了は鬼門。(あくまでlavieにとって)

ファントム 大沢たかおを嫌いにならなかったのが奇跡だと思う。年末JINの再放送で口直し。

 

 

映画ベスト5

二本立てで見ていることが多いので、昨年封切りの作品も多いと思います。あくまで今年、lavieが劇場スクリーンで見た映画ってことで。

1.オーケストラ!

普通に楽しく笑って泣いて、ハッピーエンド!なんだけど何かが確実に残る、そんな名作です。

2.私の中のあなた

アメリカ映画が二位なんて、lavieの映画vie(ww)に於いてめったにないことかも。白血病テーマであることでより本人的に感動が大きかったのかもしれないけど、ただのお涙頂戴じゃないところが好きでした。

3.ずっとあなたを愛してる

フランス映画くさいといえばくさいんだけど、最近のフランス映画のなかでは珍しく共感できる部分が多い作品だった。

4.告白

日本映画としては異例なほどのブラック感を保ち続けた監督や主演の松たか子のテンションがすばらしい。

5.カラヴァッジョ

彼の生きた時代の光と影の映像表現がすばらしかった。

次点

サイドウエイズ

鈴木京香きれい!

 

ワースト

誰もほとんど見てないだろうくだらない映画なので、世に害を撒き散らしてもないでしょうが、たまたまみてしまったので

苦い蜜

二時間サスペンスが上質に思えるすばらしい出来のサスペンスw映画でしたわ。


下半期歌舞伎ベスト10+α

2010-12-29 | agenda

4月までの歌舞伎座さよなら公演があまりにも充実していたので、後半は役者も客もちょっと息切れ?

個人的には日に日に歌舞伎熱はクールダウンwしつつある感じなのですが。まあ恒例の

下半期ベスト10

1.四谷怪談(8月演舞場)

なんといっても勘太郎に尽きる。初役で父親をしのいだとすら思える大出来。個人的には伊右衛門が段ちゃんだったら、と思わないでもないが、うれしすぎて死んじゃったかもしれないし、どっち見ていいかわからなくなりそうなので、まあ海老蔵でよかったかも。

2.沼津(9月演舞場)

12月の松嶋屋兄弟の沼津もよかったが、やはり好きだったのは吉右衛門と歌六のほう。
芝雀や歌昇など脇も充実していた。

3.黒塚(10月大阪新歌舞伎座)

今年二度目の右近の黒塚。二度目のほうがより、哀れで妖しくて、泣けた。舞踊作品としては大好きな作品になりつつある。猿之助一門だけじゃなくて、みんなやってほしいなあ。

4.盛綱陣屋(10月演舞場)

仁左衛門の人情味あふれる盛綱、団十郎の大きい芝居、魁春の品と情け。とてもバランスのいい芝居だった。

5.紅葉狩(10月平成中村座)

初演でも感心したのだが、再演でさらに進化した後ジテに感動。勘太郎の踊りには、人を揺り動かす力がある。そしてあたしをイカセチャウ何かがある。

 

以下タイトルとシンの役者のみ。

6.加賀鳶(10月演舞場)團十郎ほか

7.金閣寺(7月演舞場)團十郎、吉右衛門、芝翫ほか

8.夏祭浪花鑑(11月平成中村座・前半)勘三郎、橋之助、勘太郎ほか

9.荒川の佐吉(9月演舞場)仁左衛門、歌六ほか

10.河内山・直侍通し(11月演舞場)菊五郎、幸四郎ほか

 

番外

歌舞伎のみかた(7月国立)壱太郎と隼人。若さあふれる新鮮な解説。

 

上半期MVP

圧倒的に

勘太郎

四谷怪談はここ数年の歌舞伎の中でも1,2を争うほどの感動作だった。

次点

仁左衛門、歌六、團十郎

 

上半期MIP

9月沼津冒頭の群衆たち。代表して芝喜松さんと歌江さん。
本当に芝居に引きずり込む力を持った、いい「ガヤ」って大事。

次点

笑野(10月平成中村座試演会)
熊谷陣屋の相模は、熊谷の橋吾とともに、試演のレベルを凌駕するすばらしいものだった。

 

 


12月歌舞伎まとめ

2010-12-28 | agenda

演舞場で歌舞伎をやっていなかったので、日生、国立、あ、南座顔見世昼の部と、金沢歌舞伎も今月だった。

 

今月のMVP

仁左衛門@南座

沼津は言うまでもなく、おまけ的にらぶらぶニザ玉まで見せてもらって、本当に幸せ。
海老ぞーくんには感謝してもしきれません。

次点

らぶらぶカップルのもうお一人。玉三郎
本当に幸せそうでした。

次点2

棒しばりは名人の域? 勘太郎
今度は猿弥と踊るらしい。楽しみだ。

 

今月のMIP

 

圧倒的に

亀鶴@国立

役と場所をもっと与えてやりたい役者ナンバー1.

次点

亀三郎@日生

この二人が日替わりだったら面白かったのに。
そういう劇場を超えたダブルキャスト、やるほうは大変そうだけど、見るほうは楽しいぞ。

 

今月のMDP

まあ・・・あまり・・・子供をいじめたくはないんだが・・・

児太郎@国立。あまりに相手役の錦之助が気の毒だったので余計に。
錦ちゃんにお歳暮、ちゃんとあげましたか?

 

今月の作品賞

 

圧倒的に

沼津@南座

仁左衛門はもちろん、我當もすばらしかった。

次点1

阿国なんとか踊り(最後まで覚える気がないらしい)@南座

ニザ玉万歳!

次点2

国立二本(合邦&達陀)あわせ技

菊・松の若手二人が柱になって、がんばってたで賞ってところかな。


もろびとこぞりて

2010-12-25 | monologue

…の替え歌で♪もろびとこづきて、ってのがあるそうですね。
全部の詞をご存知の方教えてください。知りたくないような気もするが。

先日箱根の温泉ホテルに行ったときのディスプレイです。最近は温泉ホテルでもおされやねぇ。
おふらんす風とは違って、モダンでかわいい。これってドイツ風?なのかな?看板英語だからアメリカ?イギリス?

ヘクセンハウス↓とか、シュトーレンとか、クリスマスマルクトとか、クリスマス系の行事や飾りはなんかドイツ風が好きみたいです。イギリスのクリスマスプディングも割りと好きだったりする。
といいながら昨夜はBuche de Noelを食したわけですが。

ところで、画像、以前とおなじようにアップしてるはずなのに、前項から急に表示が大きくなっておる。全体像を一度にみせられるほうが、こちらとしては本意なのですが。相変わらずのサルなので、オリジナルを圧縮する以外にどうすればいいのかわからんのです。

勝手に仕様を変えないでください、gooさん。gooブログのユーザーは比較的サル率高いと思いますよ。・・

 


閑中忙あり

2010-12-24 | la vie quotidienne

 

 

暇な毎日を送っているくせに、歳末となると、なぜか野暮用が立て込む。
クリスマスだからってクリスチャンでもないし、年が代わっても、人が変わるわけではないのに、なぜ「今年中に」「クリスマスに」○○をやろう、と思ってしまうんだろう。

画像は、おととい丸一日かけて!作ったヘクセンハウス。こんなことやってるから
昨日今日と忙しくなってしまったのだ。

しかし、所要時間三時間って表示にだまされましたぜ。冷やしたり、アイシングが固まるのを待つ時間は入ってないじゃんあれ!←MUJIのオールインワンを買ったらしい。

 

 

ってことで、どちらさまも素敵なイブをお過ごしくださいませ。


キカクで納めてキカクで明ける

2010-12-22 | kabuki a Tokio

仮名手本忠臣蔵半通し@国立劇場見てきました。
これで今年は観劇納め。感想は簡単どす。

大胆なカットや新機軸?の演出など、いかにも幸四郎らしい忠臣蔵だった。
個人的には、中村座でやったいかにも江戸のにおいを漂わせた忠臣蔵が今までのベストなんだが、国立という小屋、その性格からいってこういう実験的な忠臣蔵も面白いかな、と思った。

大序も若狭助館もカット。三段目の冒頭で並び腰元にこれまでのいきさつを語らせる、という、ある意味、客ほったらかしみたいな構成も、まあ国立の客には忠臣蔵のストーリーは周知のものだ、という前提に基づけばいいのかな。
その割りに、高師直にへつらう大名の様子を描いたり、葛桶に烏帽子を置いて、それを刀で飛ばして見せたり、妙なところが丁寧で・・・
七段目も遊蕩場面はともかく、蛸を無理やり食べさせる件が省略されているので、由良之助の怒りの心中がいまいち理解しにくかったり。

何度も何度も忠臣蔵を見ている人にとっては新鮮で面白いかもしれないが、これがはじめての忠臣蔵、という人がもしいたら、たぶんその人にとっては不親切な芝居だったと思う。

個々の役者について一言ずつ。

幸四郎、師直はよかった。由良之助は、どうも陰気で好きじゃない。
染五郎、一番よかったのは道行。福助おかるに引っ張られる悩める二枚目はまさにニン。
染五郎と福助にとってだけでなく、全段中でいちばん出来がよかったのが道行じゃなかっただろうか。後述する亀鶴の活躍にもよるが。
福助は顔世はなにしろ殊勝。道行のおかるはとてもよかったが、七段目はこれまた染五郎と二人ともに精彩を欠いた。
亀鶴は滑稽敵の伴内を、行儀よく、かつのびのびと実によくやっていた。
ここ数ヶ月の亀鶴としては役の大きさといい、出来といい出色じゃなかろうか。
錦之助が泉水の立ち回りのみの出で、しかもだめおくんことコタロウのお相手させられていてとても気の毒。先月の松江の殿様よかったのになあ。もっと芝居をさせてやりたい。
左十次郎、芝のぶ、錦弥、猿四郎ほど研修生九期がいっぱい出ててうれしかった。
おもだかの脇役も、あちこちでバラで出されるようになったなあ。これから役がつく人とつかない人がますますはっきりしてくるんだろうなあ・・・

 

とりあえず個人的には2010ラスト歌舞伎、亀鶴の活躍でうれしく納められました。

2011歌舞伎始めは恒例浅草初日。なんとお年玉は亀鶴なのでした。期せずして、タイトルどおりになってしまい、これは吉兆なんだろうか?どうなんだろうか?


たかが、歌

2010-12-16 | spectacles

中島みゆきコンサートツアー2010@国際フォーラム見てきました。

 

                  

 

あたしにとって、ジュリーさんが、小学校から二十歳くらいまでずっとあこがれ続けたかっこいいお兄さん(当時)だとすれば、OL時代にさんざん恋愛相談に乗ってもらった、やさしく、時には厳しいお局様姐さんが中島みゆき。この二人には本当に世話になった。(高校時代ほんの一時期カテキョー?してもらったさだまさしってのもいるけど)。

そういうわけで、縁が薄くなった今でも年に一度くらいはライブのチケットを買うのがなんとなく習慣になっている。お歳暮みたいなもんね。

ただ、ジュリーさんはともかくみゆき姐さんに関してはここ数年アルバムも買ってないは、そもそもライブのくさい喋りが嫌いだは、で実は今回もチケットを持ってはいたものの、

寒いし、プチノロ状態でおなか壊れてるし、なんだかなあ、直前まで行くのをやめちゃおうかと迷っていたのだ。

 

行ってえがったあああああああああ。

予想通り、全18曲?19曲中、知ってる曲は1/3くらいしかなかったのだけれど、そのうち3曲が、lavie的オールタイムベスト10に絶対入る!ってほど大好きな曲。数百曲?もっと?あるレパートリーのうち、ライブで自分のベスト10から3曲も歌われるってこれ、もう奇跡に近いでしょ。

それも、一度でいいからアカペラで聞いてみたかった時代まで!
時代、ライブで一度聴いたことはあるんだけれど、アレンジ酷くて、こんなんならいらんと思ったくらいで・・・それが、今回最初のフレーズは夢にまでみたアカペラ!そこでじわ~~~~っときたら、隣のお姉さんがぐしゅぐしゅしゃくりあげていて。普通ならそこで引いてしまうんだが、なんと今回ばかりはお姉さんと合唱状態で嗚咽しちゃいました。

アカペラじゃなくなってもちゃんとアコースティックギターで、しっとりと。本来の「時代」を。しかも、声がぜんぜん衰えてないのがすごい。

ほかにも『二隻の舟』(これは個人的みゆきナンバー!!!!。実はこれだけでも大満足だったんだけど)と『時刻表』(名作です!)が歌われて。

そして、知らない曲のなかでも、大感動した歌がありました。
後で調べたら最新アルバム『真夜中の動物園』のなかの『鷹の歌』らしい。老残の哀れさと誇り高さを歌い上げた名曲、名演奏でした。

サビの「見なさい!」の歌詞の表現には、本当に背筋から震えが走りました。

みゆき好きからも嫌いからも異論が出ることを承知であえていえば、美空ひばり以来、絶えていなかった、『歌姫』の名前にふさわしい人だ、と改めて認識しました。

 

今年見たすべてのステージ(おそらく歌舞伎も含めて)のベスト、最後の最後に出ました。

 

有楽町フォーラム、アズナブールもそうだったし、あたしにとっての当たり確率、高いなあ。

 

タイトルの「たかが、歌」はこのステージでも歌われた『たかが、愛』に掛けました。凡人たるあたしは「たかが、歌。されど、歌」と書いてしまいたくなるのですが、「たかが、○」だけで言い切ってしまう勇気を、みゆきに倣おうと思って。(決して鷹の歌にかけた駄洒落ではありません)。

 

 


健康のために、吸いすぎ、飲みすぎ、ヤリ過ぎに注意しましょう。

2010-12-15 | cinema

フランス映画『クリスマス・ストーリー』を見てきました。
念のため、ロマンチックなクリスマスナイトをすごそうと思ってる若いカップルさんにはお勧めしません、とだけ早めに書いておこう。 

そして二日後。とってもしっちゃかめっちゃかな感想、書きました。

ここんとこ、フランス映画を見るたびに、「フランス人はわからん!」とばかりわめいているように思うのだが、この映画でまさに「とどめを刺された」感じ。

あらすじだけ聞くと「6歳で白血病で死んだ長男のトラウマを抱えた一家。そこの母親がまた白血病にかかり、骨髄移植が必要になる。その年のクリスマス、病気の母親の周りに、一度はバラバラになった家族が集う・・・」

ってことで、なんとちょっとお涙頂戴、そしてハートウォーミングな家族再生の物語、それにクリスマスが絡んでロマンチックに展開・・・という予想ができちゃったりするじゃないですか。

一般に宣材として使われてるのもこんな感じだし。

 

いやあ、もうきっちり裏切ってくれちゃいますよね、フランス野郎

冒頭の写真、仏倒しの仁左衛門、じゃなくて、意識を失っていく次男なんだけど、まあ見つけた宣材のなかではいちばん映画のイメージに近い。とりあえず、「ヘン」

まず第一に、誰一人として好きになれる登場人物がいない。

あの子は好きだけどお前は嫌い、と言い切っちゃう母親。うじうじトラウマ抱えて泣いてばかりいる長女。ヤルことと飲むことと喧嘩することしか頭にないんちゃうか?と思いたくなる次男、唯一まともに見えるのは三男と父親だが、存在感とか魅力ないし。
それぞれの配偶者や恋人、子供、とりあえず幼児以外のすべての登場人物がまともなニッポン人からすると「ヘン」。

病気の母親からトラウマ長女から、おとなしそうな三男嫁から・・・みんながもう、吸いまくる、飲みまくる、TPO考えずにヤッちゃう・・・のも目が点。

ストーリーの展開、人物紹介などのテクニックはうまいと思うんだけど、なんせ誰を、どこを視点の中心に据えてこの作品と付き合えばいいのか、最後までわからんかった。ある程度突き放して、俯瞰してみれば面白かったのかもしれないけれど、あたし、どっちかというとのめりこみ、共感型観客なので。

ってことで、「付き合いきれんわ」と寝てしまったら、眠る前に酒瓶もってどなってた次男が、また別の場面で酒瓶もってどなってた。ははは。はは。ほんまに付き合いきれん。

 

血筋の問題、性的性向の問題、病気の問題、いろいろな謎は別に何も解決されずに、ラストは一応骨髄移植が次男から母親へ為されて終わるわけだが、この移植自体も実に荒っぽくて、実態を知る人間としてはこれまた「ありえねぇ・・・」。まあここだけ妙に現実的に描写されてもかえって違和感があるんで、これはこれでいいでしょう。

こいつらならこんな移植でも治っちゃうかも、なんて妙に納得したりして。

これだけヘンヘン連発していて、で、この映画が嫌いだったかというとそうでもないのが不思議。

まああたしがちょいマゾ風味の観客だってこともあるんだろうけど、「わかんないなあ」「置いてかれてるなあ」感が面白かったりして。

個人的にいわゆるハリウッド大作が大嫌いなのは(うまくできていてはずれがないのは確かなのに)、「世界観」(けっと思うような言葉だが)が絶対的つーか、押し付けがましいからなんだと思う。一言でいってしまえば「アメリカ万歳」に集約される、「この素敵なワールドにあなたも来なさいよ!」的におい。

この映画を典型とするフランス映画にはそういう「媚」とか「上から目線」が一切感じられないんだよね。

「こんなんもありですけど?」と提示されて「ない、ない」と断れる感じ。

「わからねーだろーな」と言われて「わからねーよ」と突き放せる感じ。わからねーからちょっと面白いじゃねーか、と突っ込める感じ。

うーむ。うまく表現できないんだけれど、きっちり型にはまってないと楽しめない大作映画に対して、あまりにヘンなので、そこに乗じて好き勝手な妄想を繰り広げられる自由さっていうかな。

そういえば、一緒に見た友人たちと相当な妄想論議を繰り広げましたなあ、アフタートーク。

わたし(ら?)も十二分にヘンなのかもしれない。ヘンさの方向がこの映画の登場人物と少しずれてるだけで。

 

ラストの長女の独白、『真夏の夜の夢』の引用らしいのだが(教えてくれたAさんありがとう)、この内容に納得できなかったら眠っていた間の出来事だと思ってください。っていうのがまたしゃれてるじゃないか。確かにあたし、寝てたし。

 


きょうも段ちゃん、あすも段ちゃん

2010-12-12 | spectacles

朗読劇ばかりで物足りない連続デート。

お伽草紙@セルリアン能楽堂、LOVE LETTERS@パルコ劇場。

正直、立ってナンボ、動いてナンボ。立ち姿と立ち回りのない段治郎なんて、後ろの藪に捨てちまえ、とまでは思いませんが、座って本を読んでる姿は麗しくても飽きます。

ごめんなさい。辛口です。

お伽草紙(12/12)

先日春猿さんとやった漱石の夢十夜に引き続くだんじろー朗読ナイト。今度は太宰のお伽草紙を、三木真一郎さんゲストに。この方よく存じ上げませんが、ちょっと萩原流行風風貌で、コミカルな芝居がなかなかよかった。お伽草紙の狸、哀愁があってよござんした。
二人とも狂言師風のこしらえで、能舞台には合っていたけれど、先月の書生風和服のほうが、萌え~~~度は著しく高かったなあ。見てるだけで幸せになれたもん。

そして、カチカチ山を聞くにつれ、やっぱり太宰はうまいなあ、こういう語り口の作品は朗読劇にぴったりだなあ、ととにかく原作のすばらしさには、十分満足しました。


ってことで肝心の段ちゃん朗読は・・・噛み噛み

今まで右近さんと一緒tのとか、けっこう朗読劇は出てると思うんだけど、実際この2ナイトほど噛んでる段治郎は始めてみた。ただ噛んでるだけじゃなくて、流れを止めないためだろうけど、読み違いのまま過ぎたりってのも含めると、ちょっと、あんた!本気で後ろの藪に捨てるよ!といいたくなるほど。

…稽古する暇がないほど忙しいとは思えないのだが。

実際の舞台から遠ざかっていると、舞台カンみたいなものが衰えるのかなあ・・・

 

LOVE LETTERS(12/13)

二日連続だから同じような感じかなあ。

いやいや、LOVE LETTERSは再演だし、初演のとき、なかなかよかったし。なにより洋服でかっこいい段ちゃん久々だし。

と、期待を奮い立たせていったのですが・・・

やっぱり噛み噛み。

特に前半、少年部分が・・・

相棒の木村多江の少女ぶりが板についていて、自然でよかっただけに、段ちゃんの噛み噛みが目に付いて、残念だった。

後半、壮年になってからは、噛みもいくらか少なくなり、男のエゴとか小心ぶりなんかはよく出してて、悪くなかったんだけど。そしてベルベットのスーツ姿はかっこよかったんだけど。

うーむ。

やっぱり朗読だけで聞かせるにはいろんなものが足りないよ、この人。

動いてなんぼ、立ってなんぼ、立ち回ってなんぼ。

…いつもいつも左足を組んでいるけれど、やっぱりまだ膝おかしいのかなあ。

永遠にだめなのかなあ。

神様、段ちゃんのあの目覚しい大きい立ち回りを、なんとかもう一度見せてくだせぇ。

お願いします。

 


秋の終わり

2010-12-11 | voyage

先月末から今月頭にかけて、歌舞伎(主として勘太郎)追っかけついでにあちこちで去り行く秋も追っかけてきました。

ちょこちょこ写真のみご紹介。

29日御園座での先代追善舞踊会のとき、見つけたこの絵。

場所が悪くてきちんと撮れてませんが、見た瞬間に右の赤姫、芝翫さんだ!とピンときました。
そう思って見ると左のお局風はどうみても歌右衛門さん。
さて、二人の立役がよくわからない。元幸四郎?実川延若?生で動いてるのを見たことがない役者はやっぱりよくわからない。。。誰か立役さんの名前を指摘できる方はいませんか?

そして、翌日から南座顔見世ついでに京都へ。

昼の部1回見るだけだったので、けっこうまったりできました。

とはいえ、お寺関係は観光客だらけなので避け、まずはお気に入りのカフェでゆっくり。午後になるとものすごく混むのだけれど、昼前は空いてます。

 

一応ちらっと紅葉狩りもこなしつつ(こちらは鷹峰の光悦寺付近)、

主たる目的の南座へ。

今回、力が入ってないのでこんな感じの天井桟敷。南座の天井桟敷は本当に墜落死者がいつでてもおかしくないんじゃ?と思う急傾斜。

この当時は南座まねき看板にまだ海老蔵くんのもかかってましたが・・・数日後深夜にこっそりおろされたそうですね。

終演後、舞妓ちゃん追っかけしたりして、

夜は京都らしからぬクリスマスライトアップ見学。

ロームという会社(なんの会社かも知らん)の付近が京都では有名なライトアップポイントらしいのですが。正直ルミナリエとか六本木ヒルズとか見慣れた目にはしょぼい・・・けど、人ごみもその分すくなく、まったり楽しめました。

 

家族連れがほっこり遊ぶ風景などもめでつつ・・・

金沢歌舞伎を見に、12月に入った金沢へ。

雪吊とか、雪囲いとか、この季節ならではの風物詩。

 

金沢からはなんとん十年ぶりの深夜高速バスで帰って来ました。

片道5000円の割りに、隣も前も後ろも空いていて、アメニティももらえて、ふっくら毛布もあって、なかなか、最近の高速バス、なめちゃいけねーぜって感じです。

金沢での3500円ホテルといい、貧乏満喫の晩秋の旅でありました。 


いい役者とはなんだろう

2010-12-09 | kabuki a Tokio

日生劇場で合邦通し狂言と達陀を見てきました。

日生のあの偽ガウディみたいな内装で歌舞伎ってどうよ?っと相当不安だったのだけれど、舞台上と上手下手に設えられたなんちゃって破風作りが意外といい感じで、定式幕とも調和して、それほど違和感がなかった。

日生の2階最前列というのは、かなり臨場感もあって、花道も半分以上見えて、かなりいいということと、グランドサークルの最前列は、花道の鳥屋くらいまで見えてこれまた迫力十分、というのは自分のためのメモ。

で、肝心の芝居。

合邦(通し)

父というよりは祖父の当たり役である玉手に、菊之助が先年どこだったかの地方で初役挑戦し、なかなか好評だったというのを聞いていた。文楽の熱心な観客でもある(あたしですら1-2度目撃したことがある)彼のことだし、古風な女房系は昨今どんどん梅幸に似てきた容貌にも合うだろうな、とかなり期待して臨んだ。

実際に、特に庵室での切迫した語りや、一途な思いはすごく伝わってきて、哀れでいい玉手だったと思う。

ただ、あわびの貝の杯ごととか、屋敷から出奔させるために無理やり俊徳丸に迫るところなど、恋の仕掛け、と見せておいて、実はお家を守るためのはかりごと、というところまではすっきり見えるのだが、実はもうひとつ玉手の心の奥に、ひょっとすると本人も気づいていない俊徳への恋心が秘められているんじゃ・・・という風には見えなかったのだよね。

つまり、お家と若君を守るために必死な若女房、ではあるけれど、そこに女としての俊徳への愛はほとんど感じられなかった。

ひとつの解釈としてはこれはこれでいいのかもしれないし、今の菊之助の味からして、変に女を出すよりはこれですっきりしていたともいえる。

ただ・・・何せあたしにとっての玉手のデフォルトは数年前に大感激!した藤十郎の通しだからなあ。
あの女心の襞の奥の奥まで見せきった壮絶な玉手と比べちゃかわいそうなのは重々承知してはいるのだが、ここはひとつ、お父さんの菊五郎の玉手も通しできっちり見てみたかったなあ、と思っちゃったのも事実。

菊之助、勉強家だとも聞いているし、素行で悪いうわさも聞かない。
容姿もそこそこ恵まれているし、声もいい。何一つとして悪い部分は思いつかないのだが、(あたしにとっては)どうにももうひとつ魅力に欠ける役者なんだよなあ。
なんというか、見るたびに「好きになりたい!」と思って好きになりきれない感じ。なんでこっちが無理して好きにならにゃならんのだ。→この件に関しては文末で少し追記

それなりによくやっていた菊之助の玉手がもうひとつ魅力的に見えなかった原因は本人だけではなく、脇にもあると思う。

特に、菊之助以上の若手ってことで抜擢されたと思う、俊徳の梅枝と、浅香姫の右近。この二人はいくらなんでも無理がありすぎだろう。
二人とも20歳前後としては力量のある部類だと思うのだけれど、まず、梅枝は俊徳の「周りを悲劇に巻き込むオーラ」がまったくといっていいほど感じられない。この若様ゆえに玉手が命を賭けるのも無理じゃない、とぜんぜん思えないのだよ。女形だと出てくる色気が、立役ではまったく感じられないのも不思議。
父親の時蔵が持役にしてるので息子に渡すってことなんだろうけど、菊五郎といい、時蔵といい、早まりすぎだよ。
いずれは梅枝がやるとしても、現時点では父親、それがバランス的に無理なら同じ劇団でがんばってる松也にやらせたほうが、ずっといいアンサンブルになったと思うんだけど。お家柄的なバランスがこっちの場合は悪いのか?

浅香姫の右近は、もう、型どおりやるのでいっぱいいっぱいというびっくりするような不器用ぶり。あの器用な名子役はどこに行ってしまったのだろう。
右近好きとしては、一度子役をリセットして新たな局面に羽ばたくための助走期間だと思い、とりあえず見守りたい。

羽曳野に時蔵。ご馳走というには地味だし、なんだかもったいない。
団蔵が白塗りしていても、きっと裏があるに違いないと思ってしまうのは劇団芝居の見すぎか?
亀三郎が久々にちゃんとした役。次郎丸っていうのもやりようにやっては陰影のあるいい役になると親も生んだけど、けっこう薄っぺらかったかなあ。軽い役だと、もっといい役やらせてやってよ、と思い、実際役がつくと、ちょっと物足りないって役者、時々いるよなあ。

チラシも見ずに書いてるので、重要な役で感想書いてない人もいるかも。それはね、たぶんあまり印象に残ってないから。

 

天王寺→庵室でようやく登場となる菊五郎
悪くはないのだが、この人にこういう老けはやっぱり似合わない。雀右衛門が最後まで姫だったように、菊五郎は最後まで二枚目、色気のある役が似合うと思うんだけどなあ。
母役の東蔵、いつも思うのだけれど、どうしても愛嬌がにじみ出てしまう容姿で、この役にはやはり似合わない。田之助・・・無理なんだろうなあ(涙)。

というわけで、芸達者ぞろいのはずの菊五郎劇団なのに、脇がそれぞれちぐはぐな感じで、若い主役を守り立てる、どころか、微妙に足を引っ張っている感じすらあったのはとても残念だった。

 

達陀

 

菊之助が梅幸の当たり役に挑戦しているなら、松緑も同じく祖父・先々代松緑の当たり芸に初挑戦。
正直、ここで時蔵が付き合うなら、俊徳を付き合って、青衣の女人は菊之助がよかったなあ。いくら時蔵がきれいだといっても松緑との連れ舞はやはりバランスがちょっと・・・

松緑が主役、ということで練行衆も総とっかえ?の若返り。
五体投地のあたりの力強さはさすが、と思ったけれど、最後の達陀群舞が以外と迫力にかけた。単に一人ひとりの飛んだりはねたりの能力だけじゃないんだね、群舞の迫力は。

って、えらそうに言うけど、実は半分以上はオペラグラスでちっちゃい萬太郎を見てたので、余計群舞全体は見切れてないのかも。
萬太郎は、やっぱり隣で踊ってる梅枝に比べちゃうとまだまだだけれど、とにかく丁寧に手抜きをせずにやっていて見ていて気持ちいい踊り。
ほかに目に付いたのは巳之助。下半身がとても安定していた。逆に右近は上半身の動きがきれい。

肝心要の松緑は、青衣の女人との絡みはまだまだだけれど、全体を統率する貫禄とか存在感はなかなかのものだったと思う。少しやせた?のかいつも以上に目が大きく感じて、正直高僧にしては邪魔な感じすらしたのだ。
実は青衣の女人との踊りは、いつか勘太郎七之助で見たいなあと思いながら見ていた。
二人椀久もとてもよかったし、あやかし系の七之助と、まどわされ系の勘太郎はとてもいいコンビなのだ。

 

…ってことで大満足、とはいかなかったのだが、そしてちょっと早すぎるんじゃないの?(特に合邦)と思うのだが、芸の継承っていうのはこうやって行われていくのだなあ、という臨場感も味わえたし、まあ楽しい興行でした。

 

…しかし、菊之助を見るたびに襲われる「この人を好きになりたい、だけどなれない」感はどこからやってくるのだろう?

好きになりたい、というよりはむしろ「ならねばならぬ」という強迫感に近いんだよねぇ。こんな気持ちを抱かせる役者は今のところ菊之助だけかなあ。ちょっとまえまで三津五郎もそうだったかなあ。

「頭ではいい役者だと認めてるけど、体?感情?のどこかで誰かが『詰まらん!』と叫んでる」感じ?
三津五郎のことは今では普通に好きになったんだけど、大ファンにはならないもんなあ。菊之助のこともそういう感じで変遷していくんだろうか。

 

 


ケラ版楡家の人々?

2010-12-08 | spectacles

 

黴菌@シアターコクーン見てきました。

感想は↓の理由により、超簡単つーかいい加減。

 

寝不足で行ったのが災いしてか、ストレートプレイでここまで寝たのは久しぶり!というくらいの爆睡をしでかしちまいました。

つまらなかったわけではなく、目覚めるとストーリーを楽しみ、笑い、そしていつのまにか寝てしまい・・・をほ全編にわたって繰り返していたわけで。

 

冒頭の設定から楡家の人々(北杜夫)を連想した人は、ある程度の年齢以上かなあ。終戦直後の素封な一族、長男は脳病院経営、次男は作家、みたいな設定は偶然とは思えないんだけど。ケラがどの程度意識していたかは不明だが。

とりあえずその、楡家じゃなくてなんとか家(忘れた)の人々の群像劇でありつつ、ちょっとしたミステリ風味も取り込み、全体にはお笑いくすぐりいっぱいで、いやあ、ケラとしてはごくスタンダードに楽しめる内容だったと思う。

とにかくあちこち寝てたので、ストーリーについてどうこう言えた資格ではない。

一番面白かったのが、一家の主人の妾の兄という微妙な立場の人物として描かれる仲村トオルの扱い。「まったく空気の読めない底知れぬ善人」として描かれる仲村が、なんというか、ちょっと棒な役者だからこそ出せるいい味を爆発させていて、この仲村を見ただけでも(実はかなり好きだったりするので)この芝居を見に来てよかった!と思わせてくれた。

役者はそれぞれよかったなあ。仲村以外のもう一人のお目当て、生瀬が意外とおとなしかったのがちょっと残念だったけど。

寝ていた部分は知らないが、おきていた限り、悪人がほとんど出てこないし、ハッピーエンドだし、ケラの作品としては物足りないほど楽しく見られた気もした。

どうしよう、寝てた部分が超ブラックだったらwww

 

もう一度、ちゃんと見たいような気もするけれど、まあ半分寝ながらでも十分だったかなあという気もする。そんな感じでぇ~~~~~す。

 


斬新さと過剰さと

2010-12-07 | spectacles

画像はロンドン公演のものらしい。

 

春琴、SEPTで見てきました。

再々演?もっと?だと思うのですが、近所なのにタイミングが合わず、これが初見。

初演再演あたりと、なにか変えてきてるのか、同じものを練り直してきてるのか、まったく知りません。すなわちあたしにとっては初演w

上演を繰り返されるだけあって、とても面白かった。特に前半は今年いちばん?と思ったくらい。

シンプルな舞台装置を、俳優の肉体を借りて次から次へと変換させる工夫、春琴を人形振り風、つまり主演の深津絵里を人形遣い、あるいは黒衣風に仕立てて見せる面白さ。
なにより感心したのは五次元状態の舞台でありながら(現在進行形の物語、年老いた佐吉の世界、三味線語り、作者谷崎の存在、そして現代の『春琴』朗読者)それぞれひとつひとつが決しておろそかにもされず、かといって物語の進行を妨げるでもなく、客はどのポイントに視線をより多く集めるか、でいろんな世界に遊ぶことができるという自由性がある・・・

演出の鋭さ、俳優人の鍛錬、三味線の技術、稽古を積み重ねたアンサンブルの見事さ、何一つ欠けても実現しなかった舞台の見事さにうなった。

残念だったのが、最後の最後に人形から代役の肉体、最後は深津自身の体を借りて春琴が具現化されてからの表現が、急に月並みかつ饒舌になりすぎたこと。

特にラストの現代朗読者のエピソードは余計じゃなかったかなあ。

深津目当てでいったのだけれど、幼いころの人形ぶり、黒衣でありながらの少女の声がいちばんすばらしかった。
ほかの役者は名前も知らない人がほとんどだったのだけれど、それぞれすばらしく、三味線の本條秀太郎の演奏と歌も感銘を受けた。

古典を換骨奪胎してすばらしいというと、すぐ思い出してしまうのが野田のTHE DIVERなのだが、野田も日本人でありながらロンドンで研鑽を積んだ人、そしてこの演出をてがけたマクバニーもイギリス人というのは何かの因縁だろうか。

面白かった。だけにラストにもう少し、あっさりとした味がほしかった。

 


リニューアルオープン・・・なんだよね?

2010-12-03 | kabuki en dehors de Tokio

金沢歌劇座というところの改装オープン記念、中村屋舞踊会に行ってきました。これでドサ周りストーキング終了。

全面改装終了杮落とし、と聞いていたので小屋そのものも結構楽しみにしていたのだけれど・・・え?どこを改装したの?と正直思ってしまうほどの「新しさ」感ゼロの客席、ロビー、売店、トイレ。
トイレなんていまどき洋式が1つか2つであとは和式ってどゆこと?金沢のお客様は和式がお好き?

いすのすわり心地は悪くなかったし緞帳はきれいだったから、部分改修だったのでしょうね。

撮影するほどのポイントが内部になかったので、歌劇座の写真はこれだけです・・・

 

で、目にも耳にもたこだらけの演目。

仇ゆめと棒しばり。

仇ゆめは・・・禿が鶴松から子役に代わった以外はほぼ同じ。
たぬきが死んでいくところで客が笑うのはどうかと思うが、初めて見ると、ストーリー展開についていけず、前半の笑いを引きずっちゃうんだろうな。
絶好調の時の勘三郎なら、そういう客の変な笑いを「笑うな」オーラで封じ込められるんだけど、ちょっとお疲れなのか手抜きなのか、声も変だし、なんだかななあって感じでした。

棒しばり

こちらは太郎冠者が亀蔵さんというところが新鮮。

七之助は深雪に専念なのかな。個人的には兄弟そろって盗み酒にチャレンジするロールプレイw的な展開が楽しくて好きなのだけれど(この舞踊は本来、そういう軽いものだと思う)、亀蔵さんのアダルティな太郎冠者も悪くはなかった。

勘太郎の次郎冠者はその軽さにおいて、父親をしのいだと思う。松羽目ものの風格も失わないままきっちり「かろみ」のだせる棒しばりの踊り手は今この二人以外にいないんじゃないのかなあ。

それくらい熟練の領域に達した感じ。お祭りもこんな感じでそのうち手の内に入ることだろう。

 

はい、おしまい。

手抜きですみません。


一泊朝食付き3500 円in金沢

2010-12-01 | voyage

立派なもんです。デフレに感謝!

セミダブルベッドに大きいソファ、ゆったりした空間でちゃんと薄型テレビ(アナログだったがw)やお茶のセット、無線LANの設備もある。新しくはないけど、ちゃんと清潔。

その上、いまどきシティホテルでも割安プランだとくれない無料新聞サービスもあるし、ロビーにエスプレッソマシンがおいてあり、深夜12時まで飲み放題。朝食バイキングは品数こそすくないものの、充実してたし。ちょっとしたホテルなら朝食だけで3500円取るよねぇ。

いや、感心しました。エコノホテル金沢アスパーさん。前に泊まった駅前のドーミーインも温泉浴場つきで5000円と、金沢のホテルは健闘してるなあ。てか、経済論的にいえば、苦戦してるのか、この安さは。

どんどん金沢に行ってあげましょう!