初歌舞伎は初台

誰かの初舞台やってくれたらもっと素敵なダジャレになったのに！ってことはともかく。

いやあ定式幕が似合わない小屋ですわ！

というわけで音羽屋さまご一行の恒例国立初歌舞伎もいささか様変わりでした。
本当は途中まで梅は満開というタイトルにしようと思ってたくらい梅枝大活躍！なぜやめたかを含め感想は後日。
早く書かないとなんでやめたのか、書き手本人が忘れてしまうお年頃なので気をつけよう！

→オデッサ！に感動しすぎてもはやほぼ感想忘れてるんだけど今日これから急遽浅草観ることになったのでとにかくやっつけました。1/15記。

石切梶原

私の中では播磨屋でも音羽屋でもなく、最後に観た成田屋のが印象強すぎて・・・いい役者になったなあ（上から）と感動したと思ったら逝っちゃったのでねぇ。虚心坦懐には観られない。その後も何度も石切梶原いろいろな役者で観てるし、多分芝居としての質は成田屋のより上だったのもあるんだけど、ワタシの中ではあの成田屋梶原が強烈。芝居って本当に面白い。

ってことも含めてなんだか薄味。これってワタシ的にはいつ見ても
石斬るなら大庭の前でやれよ！結局自分が名刀欲しかっただけちゃうんかい！
石斬るならだれか証人いる前でやれよ！父娘だけが観てたって証人にはならんやないかい！

と突っ込みたくなって、梶原実は悪人説！になっちゃうんですよね。それを覆してくれたのが成田屋さんの
めっちゃ懐深い、絶対悪いことなんて考えなさそうな梶原だったのですが・・・また元に戻っちゃった・・・やっぱり観なきゃ良かった。

以上ｗ

あ、梢とそのおじいちゃん（名前忘れた）はすごくすごく良かった。この二人は歴代でも１．２を争うほどよかった気がする。橘三郎は脇役国宝に選定されてもいいくらいの名優だし、梅枝くんは若い頃の「俺って巧いでしょ」感がすっかり消えて本来の意味の名優になりつつある気がする。顔するのも巧くなった？とても可愛かった。
囚人の亀蔵さん、巧いけど国立のせいか？酒づくしに商品名が入れられずいささか苦しい台詞で気の毒だった。

 

葛の葉

これもう名舞台でしょ。梅枝がとにかく巧い。ちょっと巧すぎて情が感じられなかったこれまでと比べて、本当にﾊﾊとしての情がこぼれ出しそうで良い葛の葉でした。曲書きがもったいないほど普通に達筆なのも梅ちゃんっぽい。

惜しむらくは「ケモノ感」がちょっと不足かな。あと、赤姫の拵えが「なんで？」と叫び出したくなるほどぶちゃいくだった。梢ちゃんで娘も可愛くなったなあと感激したのに・・・赤姫がぶちゃいくでは立女形への道は険しい・・・か。ってことで梅はまだまだ満開ではないｗ

立役に回った時蔵もとても良かった。

 

追い出し舞踊（外題例によって忘れた。初台が入ってたような）

ま、文字通り綺麗にめでたく追い出されればそれでいい、といった内容。たいした踊り名人もいないし、おやじさまは動けないし、ってことで薄目で観てました。子ども四人の区別（音羽屋の二人はわかる）がイマイチつかなくてどっちがどっちだ？ばかり考えてる内に終わった。ちっこいのが亀サブくん、でかいほうが大晴くんで正解でした！
大晴くんはそろそろ名前あげてもいいのに。萬屋さんは名跡少ないかもね。子だくさんだから。

丑之助が気持ち悪い！という前情報をインプットされてしまっていたので確かに気持ち悪いと思ってしまった。知らなかったらなんか気取ったヤツだなあくらいで済んだかもｗ
あと、昨今の子どもには珍しく顔がでかいから余計表情がめだつのかも。本来歌舞伎役者としては美点なのだけど、これからの役者としては人気出ないかもね。

表情が変ｗなので、ちっこい亀サブを呼び出していじめようとしてる番長に見えなくもなかった（これ、例の噂にも影響されてると思います汗）

子どもをどーこーいっちゃいかんですね。まだまだこれから（取り繕う）。

ってことで、ま、場所が変っても国立歌舞伎の生ぬるさは不滅でした！（両隣ずっと爆睡してたのも、後方座席ががら空きだったのもいかにも国立）

最後に出てきて扇広げただけの菊五郎おやじがいちばんカッコ良かったってのも、なんだかなあ、ではありました（両隣も目覚めた！）。

 

 

写真は初日に行った知人のものを無断でぱくりました。私は一枚も撮ってない・・・
Kさま、使用料はあたくしの心からの微笑みで！ありがとうございました。