laisser faire,laisser passer

人生は壮大なヒマつぶし。
楽しく気楽につぶして生きてます。

モイ!

2019-11-22 | la vie quotidienne

とある秋の日

こんなところに行ってました。

 

ん?何語?

どこ?

 

 

ムーミンの国。

フィンランド!

には日帰りではいけないので埼玉にあるムーミンパークです。正式名称はメッツァ(森の意?)というらしい。

個人的には一切ムーミンに思い入れがないのですが、ムーミン好きの友人に誘われました。

意外に楽しめた。

良い意味で不親切というか。あーた。標識フィンランド語表記オンリーって。誰も理解できない標識になんの存在理由があるというのか。

あと、中のレストランは高くてまずい。

それ以外は概ね楽しかった。

あまり遊具や有料施設がなくて基本自然のままというのが、いかにもフィンランドっぽくてね。でも、このままだと将来的に経営が不安じゃないかなあ・・・ムーミン好きの方はぜひ今のうちに!

 

タイトルはフィンランド語で「こんにちは!」

ちなみに二度繰り返して「モイモイ!」だとさよならになるらしい。なんか可愛いし、深い。こんにちはを繰り返すとバイバイになるって・・・哲学だわw

 

モイモイ!


人形に劣る生身の説得力

2019-11-19 | kabuki a Tokio

国立劇場で日向嶋の準新作?見て来ました。序章は冗長なだけで説明にもなっておらず不要。

ま、全体に冗長という説明句だけでいいかな、というような内容で。

同じ日向嶋なら、先月見た文楽の方がよほど説得力があって泣けた。生身の人間が演じるからこそ、当時の考え方に入り込めずにまったく共感を持てなかったということなんだろうか。

播磨屋老いたなあ、と見るたびに確認作業のようになっているのも(まだ巧いんだけどね)寂しい。

こういう中途半端な新作の台詞覚えてるヒマがあったら、古典の集大成にかかる時期なんじゃないのかなあ。などとふと思ったり。

花菱屋で爆睡してしまいながらもえらそうに上からの感想すみませんでした!はい、お後がよろしいようで。


西日本横断

2019-11-17 | voyage

はい、大げさです。11月4日から10日まで丸一週間。

4-5日南座で段ちゃん見て、6-8日小倉中村座で勘ちゃん見て、帰りになぜかまたまた京都に寄る旅。ついでに北野天満宮と太宰府天満宮で身内の合格祈願。

もっとついでにちょこちょこ観光。

京都前半

ベタな京都の路地(ろぉじ)。南座でいいお芝居を観て、北野天満宮でお参りした後、ほろ酔い気分で。京都久々ですがやっぱり良く出来た街です。

リニューアルして以来初めての堂本印象美術館。堂本、やっぱり好きです。

 

小倉と太宰府

太宰府天満宮は何年ぶり?令和の発祥の地は時間がない&人混み嫌いゆえ行ってません。絵馬書いたの何年ぶりだろう?

小倉城天守とそこから見た中村座

小倉城庭園から見た天守、そして小倉の夜景。小倉は二度目でしたけど、一度目よりずっと印象良くなりました。

 

京都後半 

小倉の帰りにわざわざまた京都に寄ったのはこれが目当て。年に数回しか内部公開されない新島襄旧邸見学。

同行の友人がこんな書斎があれば自分も新島くらいにはなってたかも、と言い張るのでいやいやいやいやと100回くらい否定してたら疲れたw

もう一軒町家見学。杉本家。こちらは今年いっぱいは週末公開してるようです。

 

今後の運勢が怖ろしくなるくらい、太宰府に行った7日にちょっと曇ったのを除き、一週間ずっとお天気続きでした。東京ではほぼ引きこもりなのに、旅行に出るととたんに5桁歩数歩く。身体はいい加減にしろよ!と言ってるかも。

 


世界一の小姓から世界一の義経へ

2019-11-15 | kabukiza

歌舞伎座夜の部見て来ました。もうまるるとは呼べないカンチャン三号(九郎、太郎に続き。字は違うけどね)をお祝いすべく、久々の一等席で。

ま、タイトル通りで、それはそれは美しくかつ行儀正しい後の義経ぶりでした。大人の義経を過不足なく演じるにはせめてあと5センチ身長がほしいかなあ。まあ史実の義経は超小男だったらしいからいいかw

感想は書かないかもしれないので(自分で自分を信じられないお年頃)、連獅子がトンデモ状態だったってことと、市松小僧の女(だっけ?)が意外に面白かったということを一応メモしておきます。補足はたぶんない(自分で自分が×2)。


なんでも許せるあの声が聞けた

2019-11-08 | kabuki en dehors de Tokio

 

小倉平成中村座、11月6-8にかけて京都から出かけて行きました。(4-5は京都で南座、そして9-10は京都に戻って観光という

へんな強行軍)

夜の部三回、昼の部は一回。まとめて感想ごく簡単に。もうすぐ書いとかないと永遠に書かないのでねw

 

結論から言って夜の部小笠原騒動は、いろいろ地元サービスやら不必要な入れごとはあったものの、大満足。

とにかくキレッキレの勘ちゃんが見られて楽しかったし。なんといっても岡田良助内の陰惨な世話場が圧巻。

歌女之丞はいたものの、中村屋兄弟と子役でここまでちゃんと(えらそう)世話場愁嘆場が成立してるのには成長を感じましたね。

古典歌舞伎としては実は破調なのかもしれないけれど、家族を全員失った後の良助の絶望のうめき声。天日棒とか赤目の転生で印象的だったあの「あぁー。あぁー」(実際にはあに濁点がある感じ)の声。絶叫でもなければ号泣でもない、静かなのだけれど、底知れぬ絶望を漂わせつつ、そのくせなにか美しい。あの声が聞けただけで小倉くんだり(失礼)行った甲斐がありました。

 

ってことで夜の部だけで大満足だったのですが昼の部も一応見たw

矢切渡は意外とw七之助のお舟ちゃんがよかった。これ、若い頃の勘九郎でずっと見たかった役なので個人的にはすねてたんだけどwまあ良かったのでいいです。お舟ちゃんが純粋一途なだけじゃなくて、実は他の男はちゃんと手玉にとってるちゃっかりさんなのが七之助だとよくわかったw。

問題は弥十郞の頓兵衛。裏の主役だと思ってるので・・・うーん。芝居はともかく、(お舟ちゃんの逆で、実はいい人ってのも見え隠れしたのがよかったかも)蜘蛛手蛸足の引っ込みがもう悲惨で。恐ろしさと滑稽さとかっこよさがなければ、なのにほぼどれもない。

この一座、一番の大問題は勘九郎以外所作ごとがちゃんとできる人がいないということだと思う。弥十郞の蜘蛛手蛸足もそうだが、小笠原騒動の獅童の狐の所作、後述する封印切での所作など、せっかくの芝居に水を差すことがたびたびあった。

 

お祭り

まあ勘ちゃん手抜きでw

猿ちゃんの踊りも最近そう思うのだけど、まあ軽く踊ってながら巧いのはわかるんだけど、ここまで軽く踊って色気が出るにはまだちょっとね。これなら正直顔と姿で踊る仁左衛門のほうが。。。とも思ったり。

まお客さんは勘ちゃんがほほえむと大拍手。後ろが外が見えると大喜び(小倉城は限られた席からしか見えない。小屋の角度とかもう少し工夫できなかったのか)だったのでいいか!

 

封印切

今月のワースト。てか今年のワーストかも。

獅童の忠さんがもう気持ち悪くて気持ち悪くて。

気持ち悪いポイントその1.なんといっても言葉。上方言葉が壊滅的に酷い。

気持ち悪いポイントその2.愛嬌を出そうとしてかにやつき過ぎ。客の半分くらいはこれ喜劇だと思っちゃったんじゃないか。

 

気持ち悪すぎて勘ちゃん@八つあんの出番終わりで出てしまったのですがツイッターとか見ると花道の梅川忠兵衛の引っ込みも爆笑と拍手の渦だったらしい・・・

出来ないものを断わる勇気を獅童さんには持っていただきたい。チャレンジ精神だけで通るお年ではないでしょう。勉強会でもないでしょう。

 

ここには書いてないものも含めて数々の不満もあったりしたのですが

とにかくキレッキレの所作と繊細な芝居と、なによりもあの「声」が聞けただけで幸せな三日間でした。


春団治が見えた

2019-11-05 | spectacles

道頓堀ものがたり、南座で見て来ました。藤山直美座頭だけど実質主演は段ちゃん、じゃなくて緑ちゃんだったと思う。

才能溢れてるけど、その才能をもてあましてる役者菊之助(そういう役名w)と彼を叱咤激励しつつ愛し支える女房。

脇も新喜劇・新派・その他入り乱れてですが、まとまったよいお芝居だったと思いました。

劇中劇で封印切が演じられるのですがそのときはよく考えてなかったけど数日後にまた別の封印切をみる羽目になろうとは・・・。

とりあえず封印切の八つぁんは先輩にダメだしされる設定なので、やりにくかったと思いますが。後半の対面五郎は文字通りででででっけぇ!かつ綺麗でいい五郎でした。何かのチャンスでこの人には暫や助六やってみてもらいたいなあ。もう無理だろうけど。

という繰り言は実は舞台みてるときにはほとんど感じなかった。

 

女房に愛される、才能溢れるクズ、というのはまさに春団治に通じるところがあって。彼の致命傷だった上方言葉の不自然さが、昨今関西公演が多いせいかかなり解消されて、これだったら近々春団治やれるのでは?と思ってしまいました。あれ、落語実際に演じる場面、たしかほとんどなかったよねぇ?

ジュリーでも出来た(つかかなり良かった)のだから絶対大丈夫だと思う!

直美さん、よろしゅうおたのもうします!