laisser faire,laisser passer

人生は壮大なヒマつぶし。
楽しく気楽につぶして生きてます。

そしてまた一足伸ばして

2017-06-27 | kabukiza

おとなしく帰るつもりだったのですが6月に祇園歌舞練場に出来た現代美術館が気になってちょいと一足伸ばして見て来ました。

外国人目当てのザ・ジャパン的なヤツかなあと思ってたんだけど、展示もコンセプトもなかなかしっかりしていて、見応えありました。10月まではプレオープンで草間彌生展。フォーエバー現代美術館って本体は秋田にあるらしいんだけど、こちらもちょっと行ってみたくなった。

祇園をぶらぶら歩いて、からしそば食べてw帰りました。祇園の街角にニザさまはとてもよく似合うと思った。やっぱり七月、松竹座見たいかなあ…


芝居以外に雑音多すぎ

2017-06-26 | kabuki en dehors de Tokio

平成中村座千穐楽一応w昼夜見て来ました。感想はいつか書くのかな。

画像は裏から見た中村座。昼の部終わりですでに機材が撤去→トラックで運び出されてました。仕事早いなあ。

来月?大相撲が来るとかで、早くも相撲櫓が建ってました。こっちのほうが興奮したりしてw

昼の部

対面

うわ、びっくりするくらい記憶がない。
確かに見てた(朝比奈の顔が初日と違ってた。虎が元気なかった)のに五郎十郎、特にファンのはずの五郎の印象がほぼゼロ。私は何をしていたのだろう・・・寝てたわけでもないのに。

 

封印切

個人的にはっきり「苦手なジャンル」に扇雀が入ったことを確認。七之助とともに「丸本物やらないでほしいグループ」にも。
勘九郎の八つぁんもダメ。この役に関しては染五郎に完敗だね。ちゃんと上方の芝居になってるのがほぼ歌女之丞だけという悲惨さ。

 

おまつり

勘九郎の鳶頭、イナセでかっこよくて色気があって・・・踊りも巧くて・・・言うことないんだけど。色気とか華とかありすぎる勘九郎が好きじゃないのは、これは私の個人的問題。完璧なのに盛り上がれなかったのは、それまでの2演目のせいなのか。名古屋の酷い大向こうのせいなのか。

 

夜の部

 

四の切

「丸本物やらないでほしいグループ」だって言ってるのに・・・台詞もダメ、動きもダメ、なんで扇雀は四の切やろうなんて思い立ったんだろう。勘九郎梅枝の義経静がいいだけに本当、なんで・・・勘九郎が忠信で義経を七之助か新悟がやればずいぶんいいものになっただろうに。いや、扇雀が義経ならまだ許せたか。

弁天小僧

…勘ちゃんも出てないし、気分下げ下げなので、気分転換に某所にあんかけスパ食べに・・・これがまたまずくてますます下げ下げに。
巧くいかない日は何やっても裏目に出るわ。

稲瀨川のツラネ、絵面は綺麗なんだけど、楽のせいか、役者がやけっぱちに近いほどの大げさな台詞回しで(特に七之助、亀蔵)逆に萎えた。通常運転の梅萬兄弟に好感。

あだ夢

結局この芝居が、バランス的に昼夜通していちばんまともだった。
とはいえ、何がどうという内容のあるわけでもない、ただ笑って泣けるというだけの・・・まあ、この地でのこの小屋での芝居としてはふさわしかったのだろう。と、嫌味たっぷりになってしまうほどの質の悪い客層、特に大向こうでした。タイトルはまさにこのことなのですが、悪い思い出を脳裏に刻みつけたくはないので詳細は控えます。

ただ、このままだと名古屋のこと嫌いになっちゃいそうだわ。大好きだったB級グルメも今回台湾ラーメンあんかけスパと2連敗だったし。って、これは歌舞伎とは関係ないのですが。

今回、周辺旅行がちょー楽しかっただけに、本来の目的の歌舞伎&周辺がつまらなかったのが痛恨の極み。

いや、最初から私の好きな勘ちゃんはおまつりと義経くらいしかないってわかってはいたものの。萬ちゃん五郎とか、扇さんの忠信とか、新鮮な役もあって、密かに期待していたのが全部裏切られたって感じで。唯一の期待以上が七之助の弁天小僧かなあ。それも二度みたいというほどのものでもなかったし。

このまま大衆迎合型を続けていくと、ただの際物でしかなくなっちゃうよ。あの、忠臣蔵3パターン通しという奇跡のような出し物をやってた小屋とは思えない…。今でも私の歌舞伎観劇歴ベスト3には絶対入る。いやベストワンかもしれないあの興行が夢幻にならないことを祈ります。

今の二人の実力・人気・立場で忠臣蔵の通しなんてことが無理なのは百も承知で言っています。ただ、目標は高く。ということ。適当に人気の演目並べておけば客が入る、みたいな興行を続けていたら、ジリ貧になっちゃうよ、と思うわけです。えらそうなことを言っていますが、そこには愛があるのでw

がんばれ中村屋。がんばれ中村座。

 


かっこいいは正義!

2017-06-24 | spectacles

黒蜥蜴千穐楽見て来ました。

三回見たわけですが最後がいちばん良かった、という納得の一ヶ月。タイトル以上の感想はいらないと思いますがwいつか書くかも。書かないかも。

しかし段ちゃんはどうして動かない絵だとかっこよさが90パーセント減なのだろうw


意外な充実

2017-06-23 | kabukiza

今月の歌舞伎座は昼の部に期待が大きく、夜の部はパスしてもいいや、くらいの気持ちだったのですが…

どうして、夜の部すごくよかったです。あちこちにいろいろな「意外な充実」があって。重い芝居三本立てだけど、終わったらハッピーになれました。

鎌倉三代記

何度見ても、最初の数分間は太十と物語がごっちゃになって、どんな話だっけ?と混乱する。ストーリー展開も舞台面も似すぎてませんか?
京屋の時姫。うーむ。なんかちっともすてきじゃなかった。所作がドタドタしていて汚い。初な可愛らしさがない。年齢のせいじゃないと思う。お父さんは80でも可愛かったもの。
なんだかがっかりしながら見てたら・・・絶対ダメだと思ってた(ごめん)松也の三浦之助が・・・いいじゃないですか!台詞回しがきちんとしていて、三浦の状況がはっきり飲み込めた。今まで、なんかこすい計略家でうぶな時姫たらし込んで父親討たせる!みたいなイメージだったのだけど、台詞をちゃんと聞いてみたならば、彼には彼の道理あり。当たり前か。ちゃんとした男だと、遅ればせながら理解しましたの。松也さんありがとう。
秀太郎の老母も良し。以前は武家の母は似合わない役者だと思ってたのだが、さすが年の功か、毅然とした風情も出てきたねぇ。
幸四郎の高綱。前半の滑稽ぶりはわざとらしかったけど見顕し後の存在感はさすが。

…ってわけで雀さん以外はほぼ好演。特に松也がここまでこてこての丸本物ちゃんとやれるのには感心した。子供の頃名子役と言われていただけあって、義太夫節はちゃんと体のどこかに残っているのだろうね。

 

 

御所五郎蔵

先に写真売り場でニザさまの舞台写真を見てしまって。あまりのかっこよさに衝撃を受けた。ひょっとして20年くらい前の写真の再販じゃないの?と疑うくらいw

で、半信半疑でナマニザさまをチェックしたのだが・・・ナマもかっこよかった。奇跡の70代ですね。たぶん何もいじってない天然物だと思うし。

もうこの芝居は五郎蔵がかっこよければそれでいい、と思う。そういう芝居だし。かっこよくないと、皐月を逆恨みしたり、皐月と間違えて逢州殺しちゃったり、早とちりつか、アホに見えちゃう。いや、かっこよくてもアホだとは思うんだけどさ。
勘ちゃんが五郎蔵やったとき、正直イナセではあったけどニザさま的「なんでも許せちゃうかっこよさ」はないから、似合わない、と思っちゃったもんなあ。皐月に縁切りされたときの怒りって「この俺様を振るだと!ありえん!!」ってことでしょ。助六と五郎蔵だけは芸の巧拙じゃなくて、役者を選ぶと思うんだわ。

ってことで、今の歌舞伎界で五郎蔵をやっていいのは仁左衛門と菊五郎、百歩ゆずって海老蔵だけ、だと言ってしまいます。
皐月が雀さん。玉さんがセミ引退状態。福ちゃんもいなくなってからの雀さんはもう完全に立女形だね。
逢州の米吉。大抜擢ですね。顔も芝居も正直どこがいいのかよくわからん。わたしゃお父さんのほうが100000倍好き。お父さんによく似てた弟が廃業しちゃったのが残念無念。

三階席だったのでツラネがほとんど見えなかったが萬ちゃんの美声は聞き分けられたわ。

 

一本刀土俵入

いやあ意外と言えば松也の丸本物よりびっくりしたのがこれ。

幸四郎さん書き物は巧いのはわかってたんだけど、駒形は違うだろう?と勝手に決めつけてました。
本当、すみません。すっごくすっごくすっごく(∞)良かったっす。中村屋二代、播磨屋、ほかに誰かいたかな・・・とにかく今まで見た駒形のなかでいちばん良かったのよ。本当びっくら。

冒頭の空腹でへろへろな駒形が、下手すると足りない人に見えちゃうことがほとんどだったのだけれど、幸四郎の駒形はメリハリが利いていて、駒形の誠実な人柄とそれまでの人生までが透けて見える。後半の粋な旅人さんは、ちょっとお歳を召した感がなくはなかった(特に立ち回りのあたり、ちょっとキツかった?)けど、とにかく前半の駒形の秀逸さが脳裏に残っていて、唐突とも言えるお蔦へのお礼も、この人ならそうするんだろうなあ、と説得力があった。

前半秀逸といえば猿之助のお蔦。これがまだ、これまで見たどのお蔦よりいい。猿之助自身が何度かやっているのと比べても格段の進歩。人生を投げている女の妙な明るさ。だからこその他人への無造作なまでの施し。わざとらしくはすっぱに見せるのではなく、軽い、あくまで軽い芝居からにじみ出る絶望感。うーん。巧いなあ。うまさがいやらしくないのが大進歩だな。

取手の渡しの船頭トリオのシーン。大好きなのだけど今回の錦吾由次郎巳之助トリオもよかった。若船頭がちゃんと若いのがすごく良かったwみっくん、こういうちいさな役も手を抜かずにきちんと造形していて、好感持てるわ。
やー公の猿彌がいささか可愛らしすぎ(赤坂の郷太を思い出した)とか、おきみちゃんの右近くんが割と普通(天才だと思ってたw)とか小さい不満は探せばなくはないのだけれど、いい芝居でした。

萬ちゃんも出てないし、幸四郎さんだし、実は帰っちゃおうかしらとちらっと思わないでもなかったのだけれど、頑張って居残って良かったです。

それにしても、夜の部、重量級の芝居三本立てって・・・終了時刻も久々の21時過ぎだし。どれか一つ抜いて踊り入れるとか、手立てはなかったのでしょうかね。三つとも悪くなかったからまだ良かったものの、これが出来悪かったら悲惨の極みですよん。

 


てんこ盛りの二日間 vol.3

2017-06-15 | kabuki en dehors de Tokio

6月14日続き

 

新装オープンした大名古屋ビルヂングで台湾ラーメン食べて。

そういえば味仙、駅周辺で三件も出来てた。なんかありがたみ薄れたし、大名古屋ビルヂングのは味も落ちてたような・・・

最終目的、つかもうどーでもよくなっちゃった中村座試演会です。

対面

メジャーじゃないw?お弟子さんが主だったし、なんせ疲労困憊だったので、ものすごーく気楽に見てました。

いや、気楽というより適当。

五郎の富彦さんが天王寺屋さんに見えたり、十郎の仲弥さんはなぜか勘ちゃんに見えたり。みんな一生懸命師匠を写してるんだなあ。

やっぱり彌風さんは巧い。

竹蝶さんの虎もなかなかの貫禄。

椰七さんは。。。進之介さんを思い出しました。。。お察しください。。。

仲助くんの朗々たる口跡、一生懸命の仲持くん。中村屋立役ヤングも頑張ってた。

いてうくんは本役の横滑りなのだけれど、さすがの貫禄。近くでおじいちゃんとおばあちゃんが「あれ勘九郎さん?」とおきまりのささやき合いをしてたのに苦笑。

五郎の後見を仲四郎さんがやっていて、天王寺屋の裃つけてるのが珍しいなあ・・・とか。

ワタクシ、あちこちきょろきょろしてるくせに、なんとものすごい見落としをしておりました。

黒衣さんたちがことごとく、役者さんの旦那的な人たちだったのですね。

確か

虎→萬ちゃん

化粧坂少将→しんごくん

扇雀さんも彌十郎さんも黒衣だったらしい。

何が悔しいって・・・朝比奈の後見黒衣が勘ちゃんだったことを見逃した!!!

いやあああああああ

実は桜席だったので、幕がしまって、素顔になってやっと気づいたワタクシ。

ま、素顔の黒衣すがたを堪能できたのでいいんですけどね。かっこえがった。実はどの衣装よりかっこいいかも!と思ってしまったw日本一黒衣の似合う男!(褒めてる)。

朝比奈が冠はずすところとか、初役一日限りなのに手際いいなあ、さすが彌風さん!とか思って見てたのに、どうして手際のいい黒衣に気づかなかった自分。あごは長かっただろう、太ももは太かっただろう。

ぐやぢいいいいいいいいいいいいい!!!

黒は見えない!という歌舞伎のお約束が体の芯まで身についてるってことだよね。と悔し涙を流しながら言い聞かせましたとさ。

超ひさしぶりに強調フォントつかったくらい、実は悔しかったのよw

しかし、本当、桜席にしておいてよかったよ。萬ちゃんの黒衣もちらっと見られたし。(ほかの三人は最後まで気づかなかった。後付け情報です。しんごくんや彌十郎さんなんてあんなに大きいのにw)

教訓。あまり疲労してから芝居をみると、普段観察できるものもできなくなります。

 

座談会

…黒衣で出てくればいいのに!みんな浴衣でした。

虎ちゃんと扇雀さんがファッション談義しすぎてw
しんごくんは一言もしゃべらなかったんじゃないだろうか。歌女之丞さんと亀蔵さんは一言ずつ?

お弟子さんたちの挨拶では彌紋くんが可愛くて、礼儀正しくてすごくよかった。仲助くんは本当、かっこいいなあ。勘ちゃんの影武者にするには惜しいw

 

ま、最終的には行って良かったです。楽しかった。

 

二日間で印象に残ったベスト3

 

1不法侵入の中国人

2天守閣の上を飛び交う戦闘機

3美観地区の隣の廃墟

番外 黒衣が世界一似合う男

 

…本筋観光・芝居と関係ないじゃんw

いかにもワタクシ的楽しみ方でした。いや、本筋も楽しかったのですがね。


てんこ盛りの二日間 vol.2

2017-06-15 | voyage

6月14日(水) 快晴

 

温泉で旅の疲れが取れ・・・たかどうかは微妙ですが、この日は朝から快晴。無風。

というわけで木曽川がまるで湖のように鏡になっています。景色としてはこのたびいちばん感動したかも。この写真は平板でなんか悪い意味で絵はがきですが。

朝一で犬山城へ。そこそこいろんな天守閣に登ってますが、ここの階段の傾斜は1.2を争うかも。もう少し覚悟して臨むべきでした。いや、知ってたら登らなかったかもw

登ってしまえば風が吹き抜けて、気持ちいい!昨今外に出られない天守も多いですがここは360度一周出来ます。(2周半しちゃったけどw)

 

 

こちらが天守。カラスがいっぱいいて、ここカラス城だっけと思って調べてみたらそれは松本城。カラスの泣き声もさることながら、昨日鵜飼の前にも思ったのだけれどおびただしい数の戦闘機が行ったり来たり、ここ、自衛隊基地が近いのよね。のほほんと暮らしてると忘れがちっだけど「有事」が本当に近づいてるのかなあとなんか肌で感じてしまった。沖縄とかここの比じゃないんだろうな。

お城を堪能した(午前中にすでにへろへろ)後は犬山城下町をぶらぶら、というかよちよち。数年前に綺麗に整備された、というまあ、いってみればテーマパーク的な。復元された町並み、横から見るとすごい安そうな建材だったり、ちょいとしらけたのですが

整備された町並みから一歩外れるとこんな廃墟ビル。廃墟好きとしては興奮したのですが、それにしてもわかりやすすぎる。(と思ったらこの後その謎が解けます)。

 

犬山最後に訪ねたここがなかなかすごかった。いわゆる観光地からちょいと外れてる(といっても徒歩10分以内)ので、誰もいませんw

文化財としてもたいした意味はなく(明治初期の建物で10年ほど前まで普通に住まれていたそうです)。ので、無料!

はい、無料に惹かれて棒と化した足を引きずって行ったらば・・・

めっちゃすてき!おばあちゃんのおうちにお邪魔したみたい!

中庭にあるお風呂場にはケロリンの湯桶!井戸はモザイクの大正ロマン!
元お武家さまの名残で、武家屋敷として建てられているのに、中はお蚕の作業場があったり、なんちゅうかカオス。でもそこがとってもジャパネスク。

客がほかにいなかったのが幸いしてか、学芸員?のおばさまがすごくいろいろ解説してくれて。はーい。書院造りのこの床の間なのに、壁がぶち抜かれてないのはなぜだと思いますか?はーい。この廊下、奥に行くほど床板の幅が広くなっているのはどうしてでしょう?はーい。整備された町並みのすぐ先にいきなり廃墟の一角があるのはどうしてでしょう。

プチブラタモリの世界でした。

第一問。もう武士じゃないのに武家屋敷作りにしたので遠慮。
第二問。奥ほど格式が高い。天井や欄間の作りだけじゃなくて、廊下の床板の幅まで奥の方が広いというのが決っていた。
第三問。整備された観光区画と、一般区画の間に防火区域を作った。つまり、大火事のときにそこで延焼を食い止めようという「犠牲区域?」たぶん住民はいない?

…楽しかった。lavie子曰、知は大人の最大の娯楽。

堀部家住宅、犬山にお越しの節は是非!超おすすめです。

 

…本当は犬山で遅めのランチをする予定だったのですがなにしろ疲れすぎていて、ここでくつろぐと反って名古屋まで行く気がなくなる、と思い、とりあえず名古屋まで行ってから昼食、に予定変更。

13時7分?8分?の名鉄特急で名古屋へ。あ、もちろん特急券いらないヤツですw


てんこ盛りの二日間 vol.1

2017-06-15 | voyage

 

中村座試演会、なんとなくチケット取っちゃったけどそんなに行きたいわけでもないw

てことでついでだから近所で行きたかったところいろいろ回ってみた。中村座にたどり着く頃には疲労困憊だあ。の一日目。

 

 

6月13日

朝一新幹線で、そうだ、京都いこう

瑠璃光院の特別公開があさってまでと知り、名古屋のご予定の前にくっつけることにした。

床もみじならぬ卓もみじ。ここだけ人でごった返している。はしっこでも隣の人の手がw

それ以外のところは平日のせいもあってか、そこまでの人出ではなく、ゆったり青もみじを楽しめました。キヨブタの拝観料(2000円!)のおかげかも。最初ぼったくりかと思ったけど、この景色と見事な庭と、そして併設のイカール美術館(イカールわりと好きなの)入場含めて、と思うとまあ仕方ないかも。ケチでは人後におちないワタクシが妥当だと思うのだから、たぶん妥当w

イカール美術館、初めて行きましたがなんと春秋の特別公開に合わせてしか開館しないのですね。住職さんの個人的持ち物なのかしら。展示方法がこじゃれてて、年間数週間しか開けないのはもったいないと思いました。撮影禁止じゃなかったのになぜか写真を撮ってない。

天気もいいしここまで来たら、八瀬ケーブルで比叡山上っちゃえ!ってわけで

 

 

で、目的地は延暦寺かというとそうではなくてこんなところ。

印象派の絵画とガーデニングが調和してなかなかここも良かったです、の比叡ガーデンミュージアム。ガッラガラで、同じ親子と10回くらいすれ違ったw
庭の手入れほか、入場料1030円ではとてもまかないきれないと思うので、興味のあるかたはなるべく早く行った方がいいかも、いろんな意味でw

ちなみに一軒しかないカフェレストランはあまり魅力的なメニューがないので、おべんと持ってって木陰で召し上がる方がずっといいです。

そうそう、ここでぼーっとしてたらいきなり比叡山中から柵を乗り越えて不法侵入してくる輩が。なにこれ、怖いと思ってたら堂々の中国語!
○○人って。という偏見はいかん、絶対いかんと思ってる私のような人間でさえ、こういうことが度重なると○○人か、やっぱりね、となってしまうのだよなあ。いや、日本人にもこういうことする人はいるだろうけど、数人の目撃者の目の前で堂々と、母語(たぶん自国語)しゃべりながら不法行為をする度胸(ほめてない)がすごいなあ、と。

気を取り直して、旅はまだまだ続く。

帰りはバスで京都駅まで一直線。道も混んでないし、本当、オフシーズンの京都は快適。

新幹線代をけちって、在来線乗り継いで愛知県まで。名古屋には行きません。この日の最終目的地はこちら。

鵜飼ははじめて見ます。動物虐待云々言われ始めてる今日この頃、今のうちに見ておかなきゃと思ったの。

タブレットのぼろカメラではぶっれぶれでこんな写真しかありませんが。そして鵜飼そのものはまあ一度見ればいいかなあという程度のものでしたが。

鵜って、すごく好き嫌いの激しい鳥で、仲良しと一緒にかごに入れればなんともないのに、相性の悪いもの通し入れると、すぐに喧嘩始めて大変なんだって、なかなか繊細な鳥なのね、という事がすごく印象に残りました。

この日は犬山温泉でゆったり。てか犬山温泉さびれすぎ。おかげで温泉露天風呂入り放題で5000円ちょっとで泊まれました。いいご時世なのか、悪いのか。

 

zzzz


#歌舞伎みたよ

2017-06-09 | kabuki a Tokio

歌舞伎座昼の部に引き続き国立劇場で「社会人のための歌舞伎鑑賞教室」見て来ました。

うーん。

 

歌舞伎の見方

隼人が頑張ってる。ミニ撮影会までして、SNSで宣伝してくださいね!というのは初めてかも。

ここまで若い人に媚びることもないんじゃないの?と思いつつ、でもこのまま年寄り客だけ相手にしてたら滅んじゃうしね、などと。
どうせ媚びるなら、着物じゃなくて普段着で出てきてもよかったんんじゃないのかな。今の歌舞伎界で若い人目線で「かっこいい」と言える唯一の人材なのだからw

我が安タブレットでは撮影会の暗さ&距離ではまともな隼人画像が撮れなかったので、せっかくのお申し出ですがブログには上げません。てかほとんど誰も見てないから宣伝にならないし。
その代わり、タイトルをお申し付けの#歌舞伎みたよ
にしてみました。ブログでやっても意味ないけどねw

毛抜

 

錦ちゃんの毛抜、赤面とか最近いいからちょっと期待してたのだけど・・・まじめすぎるのかなあ。同じまじめなイメージの役者でも團十郎がやるとすっとぼけた味があったのだけれど、なんか本当にまじめな名探偵みたいで。、面白みに欠けた。
この役は巧い必要はないと思うのだけれど、愛嬌と味がねぇ・・・

脇もそれぞれひと味もふた味も薄い顔ぶれで。いちばんまともっぽい橘三郎が出てきたところで残念なことに寝てしまったのでwつまらない芝居のまま私の中では終わってしまいました。

梅丸の赤姫を愛でたのが唯一の収穫かなあ。

一日歌舞伎三昧だった割に疲労感だけが残った感じだったのでした。

 


「ふ」在

2017-06-09 | kabukiza

歌舞伎座昼の部見て来ました。

 

「ふ」は福助のふ。

一つ目と三つ目、どちらも好きな演目なのだけれど、圧倒的に物足りなくて。その大きな要因が「ふ」在なんだなあ。勘三郎とか三津五郎みたいに100パーセント復帰が無理ならあきらめるしかないけど、まだどこかで待ってる私がいる。

縮屋新助

 

松緑くんはそこそこ頑張ってたし、ニンだと思う。脇がねぇ・・・どうして澤瀉チームと組まされたんだろう。仲良しチームで梅枝くんと亀蔵くんでやったほうがずっとよかったんじゃないのか?

特に美代吉姐さんの笑也さんが。笑也さんが。笑也さんが(これ以上は自粛)。
罵倒は自粛するとして、致命的なことを一つだけ。田舎者恋情が一ミリも江戸の粋な姐さんに伝わらない、というところが主眼なのに、美代吉さんがまったくかっこいい深川芸者に見えない、というかなにより聞こえない。江戸っ子芸者の啖呵がまったくダメ。

お馬鹿なファムファタルぶりは似合うかとおもっていたのだけれど、そこまでのレベルになってなかった・・・

…お父さん、「ふ」在です。(ひよっこ風)

美代吉があまりにあまりなので、つい忘れてしまいましたが、猿之助も必死でいなせに見せてはいるものの、美代吉がおぼれる色気、かっこよさが致命的に足りない。先月の浪江といい、今月の三次といい、色悪もやれるように修業中なのかしら。修業を歌舞伎でするな!といいたくなった。

浮世風呂

 

こちらは猿之助の本領発揮。梨園一の足つきのかろやかさを堪能しました。
ま、私はどちらかというとなめくじ姐さん(種之助・キモカワイくて好演。もそっと色気があれば完璧)と若い者(京純くん)を見つつ、たまに湯番を眺めてたんですがねw

 

弁慶上使

 

10何年前に羽左衛門の弁慶・福助のおわさ・勘太郎のしのぶで見て以来だと思う。なんでも忘れちゃう私がなぜかこのストーリーはちゃんと覚えていて、好きだったのですっごく期待したんだけど。

うーん。

またしても「ふ」在。

勘太郎ばかり見ていたから?おわさがここまで重要な役どころだと今回初めて気づいたのだけれど。その重要なクドキが、長くて長くて・・・つまり長く感じる退屈さだったということ。
雀右衛門は別に悪くないのだけれど、特に母の部分はいいけど、弁慶と再会してほとばしる「女」の部分がどうにも物足りなかった。福ちゃんって、時々気持ち悪かったり、やりすぎたりしたけど、やはり歌舞伎の女形としては本当に貴重な人材だったのだなあ。

米吉のしのぶは、可愛いけどなんか存在感ゼロ。卿の君に至っては寝てるの?と思うほどやる気なし(に見える)

吉右衛門の弁慶、もちろん悪くはないのだけれど、声が弱ったなあ。三階でぼーっとしてるとあれ?今なんて言ったの?ってことがしばしば。まさか私が耳遠くなった?w

ま、両方かもしれませんが。

大詰めの泣き落としはさすが。出せば声出るんじゃないw

 

…というわけで、今月ものすごく期待して、早めに見て、買い足そうかと思ってた昼の部なんですが。ま、一回でいいか、って気分で帰ってきました。


おもろかっこいい

2017-06-07 | spectacles

黒蜥蜴@三越劇場見て来ました。

段ちゃんかっこいい!はもちろんのこと、なんか+アルファがあって楽しかった。

昔ながらの新派ファンは「こんなの新派じゃない」とか言うかもしれない、とも思ったりしたけど。ニワカ新派ファンなので、楽しければいいのだ。

こんなんとか

こんなんとか

あって、どこが新派やねん、どこが黒蜥蜴やねんと思ったけどそれも含めて、はい、よかったです。

これ以上の感想は気が向いたらいずれ。

エグザイルさんと松也妹さんは死ぬほど頑張ってくださいね!


たかがカンヌのグランプリ

2017-06-06 | cinema

…じゃなくて

たかが世界の終わり

を見て来ました。ま、いかにもカンヌでグランプリ取りそうな映画でした。面白かったけど。で?という。

画像は映画のワンシーンではなく、主役?のギャスパールウリエルのインタビュー写真。なんせこの人かっこいい!と思ってしまったので。ね、かっこいでしょ!

感想はいずれ。

…と思ってたのだけどすっかり忘れた。のですげーてけとーです。

えっと。

不治の病を得た主人公が12年ぶりに実家に帰り、母、兄夫婦、妹たちに自分のことを打ち明けようとするが・・・

って話で、日本映画だとしっとり人情的に収まりそうなストーリーなんですが、さすがはフランス人w

この後味の悪さはなんだ!てな展開を見せました。

都会で成功して帰ってきた主人公に対して、残された田舎の家族がまあ、どれもこれもエキセントリックでなんでそんなにいらいらしてるのって感じで。

特に兄のヴァンサンカッセルがすごい。鬱屈と怒りとコンプレックスと・・・すべてのいらいらを抱え込んでる感じで。こんなのと一緒にいたらさすがの美貌を誇るマリオンコティヤール(妻役を好演)も老けるわ。って納得しましたw

母役のナタリーバイ、妹役のレア・セドゥ含め、家族たちの芝居がものすごい。その嵐の中で本当は一番悲劇的なはずの主人公があっけにとられているのがまた面白くて。

あまり色のついてないギャスパールくんだからこそ、濃い家族の中でかえって引き立ったかも。

結局何も言えないままにまた都会に帰って行く主人公。田舎に残される家族。

この映画を見て、楽しくなったり、人生が豊かになったりは絶対しないと思うのだけれどwでも、なんかいろいろ考えさせられたのでした。

きわめて卑小な感想ですが

生きてくって死ぬより大変なんだなあ・・・


すべてが不完全

2017-06-05 | spectacles

…という宗教哲学観も興味深かったけど、芝居としても、そして宣材としての舞台写真もwみんなちょいとずつ不完全だったかな。

黒塚家の娘

個人的には芝居の中で風間俊介が論じるスピノザとデカルトの宗教思想の違い、特にスピノザさんに興味を惹かれましたけど。でもウィキペディアで読んだだけでも難しくて無理っぽかっったのでこれ以上の理解は進まないと思うw

そもそも、興味深かったのは宗教哲学的な内容であって、それがこの芝居の本筋や、黒塚の鬼婆伝説にどうつながってくるのか、それこそ大詰めに「不完全な存在」という一言で終結させるには、内容詰め込みすぎた?という気がしなくはない。
深遠な哲学的台詞とあちこちにちりばめられたボケが乖離している印象も否めなかった。ま、ボケでは素直に笑える場面もあったのですけどね。

歌舞伎舞踊の黒塚しか知らないものとしてはまったく別物の芝居としてとらえるしかなかったのだけれど、ひょっとすると本家の能とはちょっと似てるのかもしれないな、などとも思ったり。アホだから深遠っぽいと能ちっくと思っちゃうんです、はいw

物語のキーウーマンとなる趣里の役が趣里にはいささか荷が重かったね。がんばってはいるのだけれど、基本としての発声がダメなので、肝心な魂の叫びがものすごーく耳障り。

風間俊介も好きな役者なのだけれど、肝心な台詞をとちったり、若い二人がなんだかなあだったのに比べて渡辺えりと高橋克実はさすがの存在感。冒頭の舞台写真に欠けてるのは風間くんの舞台姿。こんなとこまでジャニーズの掟が!てか、風間くんの舞台姿がないことでそういえば風間ってジャニーズだったな、と思い出す程度なんだけどなあ彼の場合。もういいだろ、肖像縛り。

冒頭のナレーションがとても印象的で誰がやってるんだろうと思ったら作家自身だそうで。北村想って役者もやってたのか?無知ですまんことです。

 

宗教哲学入門としてはなかなか楽しかったのだけれど、芝居としては、そして歌舞伎舞踊の黒塚の世界をイメージしてきたものとしては、肩すかしというか、不完全というか。

それこそこちらが「不完全」な客だったから、かもしれませんが。


尾張名古屋は…

2017-06-01 | kabuki en dehors de Tokio

城で持つのか。小屋で持つのか。相撲で持つのか。

手前から順に相撲で有名な愛知県体育館、平成中村座、そしてもちろん那古屋城。撮影場所は秘密w

中村座初日の感想は・・・一言で書くといろいろ違和感。いい感想1.七之助大きくなったなあ。2.東京でやってたらお祭りだけ見に立ち見で通いたい。3.まんちゃんは本当、声がいいなあ。以上。ってそれ以外は悪い感想なのかい!

細かく書くことは。あるのかな。