laisser faire,laisser passer

人生は壮大なヒマつぶし。
楽しく気楽につぶして生きてます。

…だから楽はやめられない!

2024-05-26 | kabuki a Tokio

歌舞伎町大歌舞伎(正直どこが大なんだ!と思ったけど)楽日。昼も夜も見ましたよ。ああ見ましたよ。流星の踊り一つに13500×2払うお大尽じゃなくて大馬鹿。

…と夜の部始まるまでは思ってた。

全体的な感想は初日に見たときとほぼ同じ。
草刷引 浅草レベル

流星の牽牛織女が学芸会レベル(勘太郎は浅草レベルかも)

いくら素人観客向けとはいえ、役者が素人レベル(失礼)であって良いわけはないだろう。と腕組んで見てるといきなり役者舞踊の最高峰が出てくる・・・レベちすぎて客も戸惑ったんじゃなかろうか。

 

貧乏神歌舞伎(外題覚える気はないらしい)

これは普通に楽しいし虎之介七之助ともにはまり役。天守物語に比べてずっと安心して見ていられたw
かなめのおきゃぴちゃんは特筆物だし、お弟子さん達が楽しそうなのもなにより。

けど二度見たいとは別に思わないよね。あれ。ああ楽しかった。でそれ以上何もない。

 

…こんな感じ。実際安い席でもう一度見てるのですがそのときは素寒貧(勘ちゃんのお役)の出番終わりで帰っちゃったw

楽の夜の部。

奇跡は起きた。いや別に奇跡でも何でもないのですが。

 

流星

はいはい。身のこなしの軽さ。ちょっと無理目の愛嬌。これで勘ちゃんの流星見納めなのかな。などと平常心で見ていたのですが・・・

あれ?

あれれれれ?

仲助君小道具渡すの忘れた?

と最初は思ったの。

雷一家の踊り分け。

澤瀉だと面を換える。坂東だと角を換える。中村流なのか猿若流なのか勘ちゃん流なのか知らないけど今回は小道具(それぞれ稲妻を象った?金色ののアレイ的な物。手ぬぐい。でんでん太鼓。煙管)を持ち換えることでキャラを表現していたのだけれど。

小道具ゼロ。なにもなし。

役者踊りならではの顔芝居。そして何よりも雄弁に物語るプロの踊り手としての身体能力。

なんとまあ素晴らしいものを見せていただきました!これ、後世に語り継ぐべき快挙?じゃないのだろうか。
舞踊家には絶対できない顔芝居。今のほとんどの歌舞伎役者にはない身体能力。この二点を併せ持つ踊り手はおそらく世界にただ一人だと思う。誇張ではなく。

いやあ本当にええもん見せてもろた。昔の人なら「冥途の土産」というところだろうか。ワタクシはあっちの世界を信じてないので「生きてて良かった」と思ったけど。

しかし、楽にこれ出すならずっとこれやって欲しかったわ。毎日同じ料金払って見ている客に対して差別じゃないのか、これ。とふと思ってしまったのも事実。

小道具に頼らず身一つで踊り分けるって、踊る本人はそれほど負担が大きい物なのか。あるいは突然思いついた勘ちゃんオリジナルで、実験的にやってみたのか。はたまた小道具が紛失あるいは破損してしまった結果としての緊急避難的産物だったのか。

巡業でのトークで誰か聞いてくれないかなあ(自分で聞くつもりはないらしいw)

 

あまりに満足しすぎて貧乏神歌舞伎途中で帰らずに最後まで見てしまった。うーん。見ないで感動したまま帰った方がよかったなあ。

 

来月勘ちゃんが登場予定の花園神社はまだテントの影も形もなく、お祭りで大混雑でした・・・

こちらは久しぶりに積極的にぼったくられたwコラボドリンク。もちろん流星です。綺麗。中味はまあ普通に美味しかった。カバーがなかなかの優れもので水滴が表面に滲出してこない。これからも使うぞ。


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