
日が暮れて辺りが暗くなってきたのに、庭のバラの、花の周りがほんのりと明るかった。
このバラは、ザ・ピルグリムという花びらの多いバラ。
写真に撮ってみると、まるで花の内側から灯りがともり、外に光を発しているよう。
写真撮影は周囲が明るければいい、というものでもないらしい。
光の加減によって、カメラは被写体のさまざまな表情を引きだす。
ここがきっと、写真のおもしろいところなのでしょう。
ところでこのザ・ピルグリムは、花びらがすぐに散ってしまうバラだ。
ニ、三日もすれば、この花もパラパラと花びらを落とし始めてしまうことだろう。
みずから輝き、潔く散る。既得権益にへばりついたりしない。見習わねば。