My Home Town(旧風力発電と子育て日記)

観光と風力発電と子育ての日記です。

当日記の内容については風車ファン以外の無断での転載転用を固くお断りします。

バイオエネルギーセミナー

2007-02-25 00:12:34 | 独り言
一昨日(金曜日)は静岡に行ってきました。自宅から電車で往復でおよそ4時間半ほどかかります(熱海⇔静岡は新幹線)。
バイオエネルギーセミナーへの出席が目的だったのですが、県庁所在地までこれだけ離れているのはやはり大きなハンデですね。

セミナーは静岡工業技術センターが行っている給食残渣を利用した小規模バイオガスプラントと天然ガス併用型燃料電池発電システムと京都市が行っている廃食用油燃料化事業、そして(株)りゅうせきが宮古島で実施しているサトウキビを使ったバイオエタノール実証試験についてそれぞれ、講師の話を聞きました。

目的は京都市のBDFだったのですが、バイオエタノールの話もとても興味深いものでした。バイオエタノールの製造には様々な原料があるのですが、エネルギー収支でいえばサトウキビがもっともすぐれているそいうです。

宮古島では現在、E3と言ってガソリンにバイオエタノールを3%混ぜたもので実験をしているそうですが、サトウキビをあと3割増産すればE10で島内の車をすべてまかなえるそうです。

講師の方がおっしゃっていたのは、技術はすでに確立されているのだから、あとは社会の体制づくりだということでした。要するに国がどの程度本気で取り組むかだということです。これは新エネルギーはもちろん、現在確立している温暖化対策のすべての技術に言えることですね。


最新の画像もっと見る

11 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
異論有り(笑) (安藤@ご無沙汰です)
2007-02-25 14:06:43
バイオ燃料は、とても重要ですね。それと新エネもご指摘のとおり国の本気度が問われます。

他方、BDFは、天ぷら油の廃油活用ですから、基本は、「地産地消」ですので、自治体の役割が大きいのです。京都市も吉田課長が奮闘されていますし、静岡トラック協会の菜の花プロジェクトでの取り組みは全国的に有名です。

新エネ導入でも、千代田区や大阪の取り組みは注目に値します。新設ビルに新エネ義務を課したり、あるいはヒートアイランド対策で緑化義務を太陽光パネルで代替するという強烈な「規制&インセンティブ」を課しています。

こういうことは、国レベルではおそらくかなり困難です。

新エネ導入もお上からの発想だけでなく、自治体よりも更に草の根の発想も重要です。

鹿島アントラーズが県営球技場を指定管理者として運営受託をした際に、事業部長の方が、「エコスタジアム」にしたいという強い思いに、例えば、有名な飯田哲也さんや進藤勝昭さん(明電舎)が呼応して、金をかけない新エネ・エコスタジアム化を目指しています。(これは、小生も個人的にお手伝いしました。)

このように、単に国任せだけでなく、個々人の意識の持ちようから、基礎自治体、広域自治体、国といった各層での重層的な取り組みこそが重要なのかもしれません。

如何でせう?

追伸 バイオエタノールは、エネルギーセキュリティ(供給安定性)や食料との競合、投入産出エネルギー比、国民負担など、見かけの美しさの陰に潜む様々なパラメータが結構あって、慎重に考えて進める必要があります。
返信する
食い物と森林伐採 (カリブの海賊)
2007-02-25 20:20:20
技術は確立している、なのになぜそれに取り組まないのか。これはいろいろな方面に言えそうな話です。

燃料電池や水素社会などのように、ノーベル賞があと何十個も必要なものでは無く、すぐに出来ることは多く有ります。
廃食油や、宮古島のような地産池消可能なエリアでは、がんがんこれを推進すべきだと思っています

ただ、グローバルではBDFとバイオエタノールは、本当に気をつけないと大変な事になります。
経済でも、政治の問題でもなく、倫理の問題になるからです

仕事で再生可能エネルギー先般を扱っていますが、アメリカのとうもろこしバイオエタブームなどを見ると非常に恐怖を感じます。エネルギー企業の一員としては、基本的に一般人の食料にもなる(主にとうもろこし)もの、あるいは森林伐採を拡大させるもの(一部のパーム油等)には絶対手をつけるべきでは無いと考えています。
特に昨年のオーストラリアの歴史的大干ばつで小麦の収穫が減少しているなか、同じ穀物であるとうもろこしなどが高騰して、今後深刻な問題を起こしかねない状況です。既にメキシコのトルティーヤ向けの価格が高騰していますし、近々、日本向けの穀物も価格が高騰するかも知れません

BDFにせよ、バイオエタノールにせよ、あくまでも地産地消をベースに、倫理的に正しいのかを考えて使う必要があると感じています。

っていうより、やっぱり自動車用エネルギーは、プラグインハイブリッドですよ(笑)
返信する
サトウキビが好きになりました (kynthm)
2007-02-25 21:56:48
安藤さん、お久しぶりです。
沖縄のバイオエタノールに興味を持ったのは、島の中で完結させる(地産池消)ということと、その根底に最終的には農家の人たちにに喜んでもらいたいという気持ちがあるというところです。あと、それからもう一つ、宮古島で風車が壊滅的な被害にあった、風速90m/sの台風が来ても、サトウキビの収穫量は1割減っただけだったそうで、それだけでもなんだかサトウキビが好きになりました。

現在は国プロとして100%委託という形で実施されていますが、最終的にはE3の製造、流通も含めて、レギュラーガソリンより安価な水準にもっていく必要があります。それには国のやる気が必要なのではないかというのが私の感想です。

それは補助金をくれということではなく、税制の問題や、規制緩和とも関連してくることではないでしょうか。

それから廃食用油を利用してのBDFは、特に収集のシステム作りという観点から草の根的な発想や取り組みが非常に重要だと考えています。

確かにゲリラ的な取り組みであれば田舎の自治体でも十分可能ですが、日本全体が同じ方向に進むためにはやはり安藤さんにがんばってもらわねばなりません。(あくまで、方向性ということです。もちろん全部の自治体が同じ事をするという意味ではありません)。

あっと、それから千代田区や大阪の例ですが、規制&インセンィブは、当町のような経済力の弱い個人事業者が集まっている田舎の自治体には難しい面があります。住民と役所の距離が近すぎるというのも思い切ったことをやり辛い要因の一つだったりするのです。

カリブさんいつもありがとうございます。
安藤さんのコメントの最後にもあるように、バイオエタノールの難しさは理解しているつもりです。というか、個人的には温暖化でもっとも最初に私たちに降りかかる問題は、水不足と食糧危機ではないかと思っているので、バイオエタノールについては明るい見通しはもっていません。

最近我が家のファミリーカーは3回目の車検をとったのですが、プラグインハイブリットが出るまでにお金を貯めなければいけませんね。
返信する
地産地消? (jaway)
2007-02-26 15:32:50
>天ぷら油の廃油活用ですから、基本は「地産地消」ですので、

テンプラ油の多くは輸入だと思いますよ。
返信する
そういう突っ込みは(意義あり) (かいぞく)
2007-02-26 17:53:02
jawayさん
そういう突っ込みはナシ!!
それ言っちゃうと、鶏糞発電も、下水汚泥燃料化も、輸入食品、輸入飼料だし。
原子力だって、純国産エネルギーっていうじゃないですか。特にぷるさーまるとか。
あくまでもゴミを有効利用するという観点では、その食廃油は、地域で産出するものであり、輸送のエネルギー消費を伴わないので、地産地消と解釈しましょうよ。
返信する
自然は巡る!? (安藤です)
2007-03-03 01:44:46
みなさん、色々有り難うございます。

再生エネルギーというコンセプトは、言う
までもなく重要ですが、巡り巡ってという
のは興味深いですね。

天ぷら油も元を質せば、、、ご指摘のとお
りです。パーム油なんかも結構、日本の食
品会社が使ってますね。

この前、驚いたのは、廃タイヤによる発電
は化石燃料系の廃棄物発電かなと思ったら
かなりの植物原料が入っているので、これ
も立派なバイオマス発電になったりします。

知らず知らずに循環しているのが興味深い
です。

バイオエタノールも、本当に奥深いです。
トウモロコシも、投入エネルギーがどうな
のかとか、水を大量に必要として、地力を
劣化させるというような難しい問題もあり
ますし、そもそもバイオエタノール騒ぎも
食物メジャーの陰謀ではというような話も
あります。

話が飛びますが、サトウキビは打たれ強い
植物だそうです。いったんなぎ倒されても
復活できるんだそうです。まさに七転び八
起き。普通の植物では、台風銀座では、倒
れたらそれまでとなってしまいます。

ざわわ、ざわわ。。。八代亜紀も泣けるか
もしれませんが、こちらも泣けます。

追伸 カリブさん、プラグインハイブリッ
ドなんて言ってしまってよろしいんですか?

そういえば、今日はフランス原子力庁の幹部
に日本のプラグインハイブリッドの最新状況
をインプットしておきました。結構、ぐっと
きてましたよ。。。彼はカメラマニアで、
どうしても小生のオフィスで写真とらせろと
いうので、やむなく雑然とした室内で記念写
真を撮られてしまいました。意趣返しかな(笑)

追伸2 税制のあり方は、国のかたちそのも
のです。コヤクニン一人ではなんともなりま
せんが、逆に、国民一人一人の思いで変えて
いけるのではないかと淡い期待を持っていま
す。諦めたら終わりですし
返信する
悪魔の燃料 (カリブの海賊)
2007-03-03 18:33:55
僕は現在の状態のバイオエタノールブームにおけるエタノールは「悪魔の燃料」になりうると考えています。
日経ビジネス2007.1.22に大変興味深い記事がでていました
『エタノールメジャー ADMが食料も燃料も支配する』
ADMという会社は日本では知名度がありませんが穀物メジャーで、カーギルに付く2番手。
アメリカのとうもろこし農家及びADMは、これからは、原料とうもろこしは、食料と燃料、高い方に流す、という方針です。そのためのトレーディングルームがある。まるでかつてのエンロンを彷彿させる。
そしてADMは、新しいCEOとして、石油メジャーシェブロンの元副社長を招聘した。

この記事を読んだとき、レスターブラウンの予告は現実のものに。背筋が寒くなりました
特に3大穀物のとうもろこしである事が怖い

昨今、さとうきびエタノールについてはブラジルから積極的な売込みがあるようですが、こちらは新規土地開拓(雇用対策)ですので状況は若干異なりますが、やっぱり食料というのが気になります

安藤さん
あはは。もしリアルでお会いするときは別人になってるかも(笑
しかし、公的立場であっても、バイオエタノールとプラグインであれば、後者を取ります。

エタノールについては、許容できるとすれば、地産地消であること、原料が食糧事情を悪化させないこと、特にセルロース系ならいいですね。ただし、大量の補助金(農水系バラマキ式等)などで非常にお金をかけなければ成立しないという燃料であれば、やはり、国産でも推奨できなくなるかもしれません


返信する
諦めたらおわり (kynthm)
2007-03-03 20:54:24
今日の日経朝刊では英BPのバイオエタノール工場建設の記事が掲載され、夕刊1面はトウモロコシ急騰、食品悲鳴、バイオ燃料需要が影響との見出しが躍っています。当コメント欄的にはタイムリー?なのですが、原因はバイオ燃料向け需要の拡大に期待したヘッジファンドがトウモロコシへの投資を増やしているのが原因とのことですから・・・

サトウキビはなぎ倒されても、倒れた先からまた太陽に向かって立ち上がるそうです。「諦めたら終わり」というのはいついかなる場合でも当てはまりますね。
温暖化対策もまさに諦めたら終わりです。
諦めそうになったらサトウキビを見習います。

カリブさん、しかし「バイオ」ばやりです。あちこちの省庁がバイオに名を借りて予算を獲得する算段をしているように私の目には映ります。
私もセルロース系に期待しています。トウモロコシも実は食糧専用としてそれ以外の部分をエタノールにできればより良いですね。それから、山林の荒廃や住宅の寿命が短いという日本の特徴から木質系、廃材系のセルロースも何とかなるといいのですが。



返信する
バイオをやる前に (カリブの海賊)
2007-03-05 00:15:44
現実問題として、日本国内でのバイオエタノール製造のコストは現実的でしょうか。
最近、それがとても気がかりです。エネルギーセキュリティ(エネルギー自給率)と、地球温暖化対策というメリットを考慮しても、十分かどうかの検証が必要だと思います。
現在、日本で検討されているのは、米(古米)、規格外小麦、とうもろこし(モンスターケーン等)、さとうきびあたりだと思いますが、沖縄のモンスターケーンのような地産地消モデルで、やっと採算的になりたつかどうかです。
ただ、ブームだからといい、膨大な補助金でバイオエタノール工場を作っても、その後、莫大な赤字を抱えてしまう可能性も否定できません
特に、コストという観点だけで考えれば、国産エタノールは、地球の反対側から運んでくるブラジル産エタノールとは勝負にならないと思います
なぜ、その中で国産バイオエタノールなのか、もっと他にやるべき事はあるのでは無いか。もしかしたらもう一度太陽エネルギーを見直してみるとか、根本的なモーダルシフト(ソフトウェアで解決)など、できそうな事はいっぱいあります
明確なポリシーと戦略の上で国産にこだわるのなら、それでも良いでしょう。しかし、現状の政府や官庁から、将来ビジョンは見えてきません

※なお、アメリカの場合は、もっと簡単なはずです。
バイオエタノール対応のFFV自動車を開発するよりも、まず、新車(高級車)の5割を占めるとも言われる大型SUV(例えば人気のハマーH2だと重量2.9トン、燃費4~5km/L)をどうにかすれば、あっという間にCO2排出は減ると思うんですが・・・
返信する
排気量 (kynthm)
2007-03-05 22:28:33
車の排気量についてはいつも疑問を感じています。アメリカはもちろんなのですが、日本でも4人で乗るなら2000cc、2人で乗るなら1300ccもあればたくさんです。最高速だって100キロ出れば良いという前提で車をつくればいいのではないでしょうか。その方が重大事故も減るのでは?
返信する

コメントを投稿