余白のメモ

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鞠子はすてきな役立たず

2023-02-08 23:57:27 | マイブック(や~わ)
「鞠子はすてきな役立たず」
      山崎ナオコーラ 著

夫、小太郎と妻、鞠子の物語。
小太郎は働かざるもの食うべからず、という父の教えを受けて今がある。
鞠子の性格は人付き合いは苦手で、おおらかに広々と世界を俯瞰している。
そしてなにより主婦という仕事を生業にしたい望みがある。
アルバイトの仕事をしながら趣味に自分を見出そうとしている。
子供は授かりたいとは思う二人だが・・・。
人が生きるということはなんなのだろうか。
働くとはなんなのだろうか。
趣味とはなにをさすのだろうか。
やわらかく問いかける。
ふたりの掛け合いがなんというか心地良い。
対等の、性をなんとなく省いている感じが心を添わせる。
そういえば”美しい彼女”の夫婦の掛け合いもそうだった。
来たか、来たよ。
ふたりの会話が好きだった。

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