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余白のメモ

詩と短歌と好きな本
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性的人間

2024-10-23 23:08:31 | マイブック(あ)
「性的人間」
      大江健三郎 著

性の観点から人間を見詰める。
Jという男。
妻に自殺された男の見詰めるもの。
痴漢という行為により、欲望とともに破滅を追い求める。
セブンティーンの男。
自瀆(じとく)という快楽でしか慰められない心を、
もって行き場のない精神のいき場を自身の性器に向ける。
やがて男は政治へと陶酔していく。右へと。
猿と暮らす男。
部屋の四隅にいる猿。
男は猿に見詰められるため、自由に過ごすことができず・・。
それぞれの男たちは揺さぶられ揺すられて生きている。
性をあいだに挟みながら。


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