「春と修羅」
宮沢賢治 著
天沢退二郎 編
宮沢賢治と太宰治からはじまった、
本の旅。
言葉に接して想像し、
そこから繋がる創造が寄りそえるやさしさになる。
やさしさはときに激しく、ときに触れる。
言葉はつねに寄り添っていた、
会話によって。
しかしその会話は、
宇宙をさ迷わせてしまう危惧をはらませている。
宇宙は膨張をし続けて、永続を空に見る。
永遠は恋を結びつけ、性の龍は穴に潜む。
愛しいと、
時代と時間の逆光に、肌が一瞬触れあう、
眠りながらも覚えているよ、
うた、なんのうた、
蝉の声、木々のざわめき、光りのぶつかり、
あなたの声、泣かないで。
静かな空間できこえる花が咲く。
花は実をつけ、語って、いること。