余白のメモ

詩と短歌と好きな本
指の上で四季はほほえむ

日付のない日記

2021-01-25 00:03:29 | 雪の島の詩
はなれていく思い出の数々は
ほおっておく
つまらないからとおいていく
それはどうなの
形がないから
色もなければ感触もない
微かにあるのは匂いと声
それも時折よみがえる程度
手の平からするりとおちる気持ち
気持ちの名前はカケラにした
そう
失うのは中心が折れている
どんなものにもあるというのに
日記
日付のない日記
自身の声は日記に吸い込まれ
もうどこにもない

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