誰も僕の名前を知る人はいない
誰も僕の名前を呼ぶ人はいない
名前は何故か存在と結びついている
心と結びついている
体と
そして魂と結びついている
「名前を呼んで」
名前のない僕は今何処に立っているのだろう
名前を呼んでくれたひと
遠い記憶
記憶のつながり
あなたの名前
名前があなたと僕をつないでいる
僕は記憶の中のあなたの声を聞く
僕は自分の名前をおもいだす
生まれてきたことへの罪
隠された泪
溜まっていく泪は濁っている
渦になり呑み込まれていく
不思議の感覚
燃え続ける業火
何が罪
正しいことや過ちは
サイコロの中で決められる
出る目は決まっている
何が罪かも
泪の訳も
泪は魂を削ってゆく
波うつのは罰
きっと罰
この渦に飲み込まれ
境界線がなくなっていく
あやふやな光線が透明な姿を照らす
うっとうしすぎるほどの
マイナス思考?
ていうより おかしな孤独
寂しさに甘えたい
私の寂しさは冷たくて
気持ちいいよ
あなたじゃなきゃ
誰にもできないことなんだよ
私の手つめたいでしょ
つめたくしておいたの
わざと
トぉー
びっくりした?
あなたにとびついても
許してくれる?
僕がいなくなって
あなたが強くなれればそれでいい
僕がいなくなって
あなたが笑顔でいられるならそれでいい
僕がいなくなって
あなたが安らかに眠れるならそれでいい
そっと息を吐くように話しかける
通り過ぎる雲に向かって
誰に言うでもなく
対話
悲しみの属性をみる
悲しいけれど
あなたは僕を忘れてゆくのでしょう
寂しいけれど
あなたは僕を忘れられるでしょう
切ないけれど
それで僕が強くなれるなら
いいのだけれど
横に丸まって寝転がり
隣にいたかわいさに手を伸ばす
微笑みの可笑しさが
猫の顔になっていく
きれいな毛並みの猫顔に
きれいな毛並みの猫顔に
渡り鳥が
飛んでいく頃
ふれていたい
鼓動のふれる
きみのあいまに