先人がいる
愛を語る
マナーを知る
柔らかな肉体と
逞しい精神を持つ
誇り豊かな健全を
物語れる
知ることを感じられる
二人がいる
自らくさびこんだ
魂を打ち込み
計算され尽くした幾つもの作品群
床に散らばるイメージと
無意識のさばきを
そこ一点に創造する
周りを囲むシャボン光り
集約されるゆるやかな咆哮
あらゆるものに通ずる
涙にある感動がゆり動かされ
込み上げてくる
満ちあふれる心地の連動
美しき孤高の生業
それは寿命を分け与え
生み落とされた一瞬の閃き
証しは血を巡り
息をのむ
喜怒哀楽
その他もろもろは柔らかな感触へと
響き続ける
頭は猿、胴は狸、尾は蛇、
手足は虎、声はトラツグミ
空の彼方
奈落の淵から突然に出現
灰の空がピカリと光り
ギロロギロロと唸りが響く
沈み込む不安の色香
それは妖気が孕んでいる
ギャロロ雄叫び
内の奥を疼かせる
淑やかに煙にまく
猛りは揺れ動き
無尽の風が吹いている
あれはなんだとクエスチョン
獣かあの世か
咆哮は多重に木霊する
ついぞの祈りはどこへやら
雫がすぅっと頬を伝う
山鳴り
海鳴り
雷を引き連れ
妖獣 ヌエ
魂の欠乏
心の穴ぼっこ
耐久性のない体
究極に欲望が天質している
毒されていく
口の中の中の途中
傷は垂れ流される
残酷
絶望はそれだけ
支離滅裂は繋がれず
理解は準備できていないものには
できない
不安と不満の黒目
混じり、入り混じり、
翼らしきものは折れて
食うことはする
毒されていく
はたまた毒のようなものだが
苦味とは違う
準備は何故か怠らず
自己破壊は夢現
道は続いていた
はずだった続いている
魂の欠乏
身体の虚無
抵抗のない空がおちる
目張りは夜が活躍する
自己愛からなる叫び演技
震える傍観者は求める
伝道師
伝え伝えるストリップ
膨らむ自己の檻は拒む
虚脱する、拒否する赤
そして血、血縁を
あの時とは断定できず
いつの世も変わらない
命はマイスーナに預けたが
例えば光が降り注ぎ
例えば風がなびいて
繋げる
手を繋いでみた
目は瞑ってみた
波は様々な顔をする
扉は閉まる
鍵は開く
伝染したストッキング
話す言葉の世界
愛はそこに存在するが
触れられるとは言えない無限
救いは神すら見いだせない
それを鴉に喩えてみる
眠る眠れる柔らかさ
煙はらしきものになる
毒らしさになる
間違えて永遠の螺旋とする
甘いお菓子はそこにある
右に左に花々
まるでとね
カッコウが鳴く
くりかえす
カッコウカッコウ
カッコウと鳴く