余白のメモ

詩と短歌と好きな本
指の上で四季はほほえむ

ホテルローヤル

2021-01-25 22:46:31 | マイブック(さ)
「ホテルローヤル」
      桜木柴乃 著

住む場所によってそのひと個人の、
身に付いたものはやはり違ってくるのだろう。
雪降る町や暖かいところや。
雪の輝きをみた経験、雪に接する毎日。
桜木柴乃の眼差し。
さて、ラブホテルという日本独特の空間が舞台の、
訪れる様々な人々。
7編からなる物語の時間軸が過去へとながれる、
異空間。
穴の内奥と、矢印が生活の中の性へとなる、
肌のぬくもりは凍えた一部分を確かにあたためる。
信じるつながりがある。
性は日常を迷いもさせ、愛しさにもなる。
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動物

2021-01-25 00:14:22 | 雪の島の詩
動物ごっこ
動物に一色の色をつけて
人間にたとえて感情を表現する
鳴き真似は純粋に鳴く
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雨と月

2021-01-25 00:11:10 | 雪の島の詩
月の雨
雨は夢
夢は月
光はどこにも存在し
闇もどこにもある
表裏する着古しに
もう勘弁してと口にする
水に浮かぶ月と夢
交じり合う雨と月
甘い香りにふわりと誘導されて
泣き虫になり水の中へ
笑い上戸に水の外へ
それもいいし
これもいい
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2021-01-25 00:05:19 | 雪の島の詩
物語は陶酔
詩は不思議

雨は花に
花は雨に
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日付のない日記

2021-01-25 00:03:29 | 雪の島の詩
はなれていく思い出の数々は
ほおっておく
つまらないからとおいていく
それはどうなの
形がないから
色もなければ感触もない
微かにあるのは匂いと声
それも時折よみがえる程度
手の平からするりとおちる気持ち
気持ちの名前はカケラにした
そう
失うのは中心が折れている
どんなものにもあるというのに
日記
日付のない日記
自身の声は日記に吸い込まれ
もうどこにもない
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