梅雨が明けて東京は急に真夏の様相になった。
頭の片隅がチリチリとする。ボクは、頭を抱え、東大の赤門をくぐった。
強烈な日射しの中をずっと歩き続けてきた。とにかくビールが飲みたい。
今日も暑かった。
けれども、背中にうっすらと汗をかくのも心地いい。
三四郎池を横目に、安田講堂へと続く歩道の木立には蝉が競って鳴いている。
木立から見え隠れする西日はまだ高く、黄昏にはまだ早い。
東大の校舎。
長い歴史を刻んだ壁とともに知の集積をそこに感じさせる。
建築のことなど分からない。だが、校舎の歴史と文化を刻むその古びた建物のあちらこちらに数え切れないドラマをも感じさせる。
その威厳はやや挑発的ですらある。
東大農学部はどこにあるのだろう。わたしはただただでたらめに歩いていた。
そうするうちにモダンな建物が目に入ってきた。
西洋建築の黎明期を感じさせる美しいフォルムの建物である。中に入ってみると、お城のような豪壮な階段が美しく伸びている。その階段をあがって農学部の学食へと続いている。
ティコさんから教えて貰った東大農学部のビール祭り。ティコさんとは約3年ぶりの再会である。
少し緊張しながら自動ドアを開けると、なるほど眼前にはいかにも学食らしい風景が現れた。
明るい蛍光灯の下に白いテーブル。こざっぱりとしているが、素っ気ない。でも品がある。
どうしても早稲田のそれと比較してしまうのだが、戸山よりも大隈講堂裏手のカフェテリアよりも、所沢よりも断然いい。
メニューの豊富さと絶好のロケーション、そしてこのモダニズム溢れる建築がとても羨ましく見える。
食堂の中を一回りしてみたが、ティコさんの姿は見えない。
まだ来ていないとみて、わたしはまずビールコーナーに並び、生ビールをいただいた。
ビールコーナーには、西洋人の美しい女性。流暢な日本語を操り、ボクにビールを注いでくれる。
おつまみは「ソーセージの盛り合わせ」をチョイスした。
プラスチックの容器に注がれたビールは指先にまでその冷えた感覚を伝えてくる。
窓際の席について、まだ強い陽射しが降り注ぐ農学部キャンパスを見ながらビールをいただいた。
おいしい。
梅雨が過ぎて、本当にビールがおいしい季節になったことを実感する。
「ソーセージの盛り合わせ」も申し分なかった。農学部とこの学食で供される食材に関連性があるのかは門外漢の自分には分からない。だけど、食という人間の生の根源的なものに紐づいていなければ、アカデミックな研究は発展していかないとも思う。
生ビールの他に、地ビールも販売されていた。これも研究成果の結晶なのかもしれない。
生ビールをおかわりしようとして、食堂内を1周してみた。
だが、ティコさんの姿は見えない。
そうこうするうちに食堂内は満席となった。
普段はいつも一人で酒を飲んでいるのに、急にさみしい気持ちになった。そのうち、居たたまれない気持ちにすらなった。
この場にいるのが何故か不自然で、何故かひどく場違いのような気持ちになった。
2杯目のビールを飲み干し、ボクは逃げるように食堂を後にした。
頭の片隅がチリチリとする。ボクは、頭を抱え、東大の赤門をくぐった。
強烈な日射しの中をずっと歩き続けてきた。とにかくビールが飲みたい。
今日も暑かった。
けれども、背中にうっすらと汗をかくのも心地いい。
三四郎池を横目に、安田講堂へと続く歩道の木立には蝉が競って鳴いている。
木立から見え隠れする西日はまだ高く、黄昏にはまだ早い。
東大の校舎。
長い歴史を刻んだ壁とともに知の集積をそこに感じさせる。
建築のことなど分からない。だが、校舎の歴史と文化を刻むその古びた建物のあちらこちらに数え切れないドラマをも感じさせる。
その威厳はやや挑発的ですらある。
東大農学部はどこにあるのだろう。わたしはただただでたらめに歩いていた。
そうするうちにモダンな建物が目に入ってきた。
西洋建築の黎明期を感じさせる美しいフォルムの建物である。中に入ってみると、お城のような豪壮な階段が美しく伸びている。その階段をあがって農学部の学食へと続いている。
ティコさんから教えて貰った東大農学部のビール祭り。ティコさんとは約3年ぶりの再会である。
少し緊張しながら自動ドアを開けると、なるほど眼前にはいかにも学食らしい風景が現れた。
明るい蛍光灯の下に白いテーブル。こざっぱりとしているが、素っ気ない。でも品がある。
どうしても早稲田のそれと比較してしまうのだが、戸山よりも大隈講堂裏手のカフェテリアよりも、所沢よりも断然いい。
メニューの豊富さと絶好のロケーション、そしてこのモダニズム溢れる建築がとても羨ましく見える。
食堂の中を一回りしてみたが、ティコさんの姿は見えない。
まだ来ていないとみて、わたしはまずビールコーナーに並び、生ビールをいただいた。
ビールコーナーには、西洋人の美しい女性。流暢な日本語を操り、ボクにビールを注いでくれる。
おつまみは「ソーセージの盛り合わせ」をチョイスした。
プラスチックの容器に注がれたビールは指先にまでその冷えた感覚を伝えてくる。
窓際の席について、まだ強い陽射しが降り注ぐ農学部キャンパスを見ながらビールをいただいた。
おいしい。
梅雨が過ぎて、本当にビールがおいしい季節になったことを実感する。
「ソーセージの盛り合わせ」も申し分なかった。農学部とこの学食で供される食材に関連性があるのかは門外漢の自分には分からない。だけど、食という人間の生の根源的なものに紐づいていなければ、アカデミックな研究は発展していかないとも思う。
生ビールの他に、地ビールも販売されていた。これも研究成果の結晶なのかもしれない。
生ビールをおかわりしようとして、食堂内を1周してみた。
だが、ティコさんの姿は見えない。
そうこうするうちに食堂内は満席となった。
普段はいつも一人で酒を飲んでいるのに、急にさみしい気持ちになった。そのうち、居たたまれない気持ちにすらなった。
この場にいるのが何故か不自然で、何故かひどく場違いのような気持ちになった。
2杯目のビールを飲み干し、ボクは逃げるように食堂を後にした。
いまは昔、彰義隊がこもった上野山を攻撃するときに此処加賀藩に大砲を据えて撃ち放ったことを思い起こしました。
時代は移り、その地を機動隊に落とされました。その構内では平和利用のスパコンを話を聴きました。↓
http://blog.goo.ne.jp/iinna/e/ee68091c521c9a5da21433460f2f1c77
居酒屋さすらいにおすすめのお店をご案内します。横浜の野毛にある三杯屋こと武蔵屋がおすすめです。
もちろん、吉田類も訪ねています。↓http://blog.goo.ne.jp/iinna/e/4ea4e3d641fda8990e0c3f5a24a9ac18
赤門の歴史から、70年安保を経て、スパコンの講義まで、時代の流れはいつも我々にアイロニー的な意味を与えてくれます。
「労働者の皆さん、我々の闘いは決して終 わったのではなく、我々に代わって闘う同志の 諸君が、再び解放講堂から時計台放送を真に再 開する日まで、一時この放送を中止します」
安田講堂の最後の放送はいつ再開されるのでしょうか。
さて、「三杯屋」の情報、ありがとうございます。
以前もこの話題になりましたね。
今から5年ほど前に一度うかがいましたが、あいにく長期休業中のさなかでした。
早く行かなきゃと思いつつ、もう5年も経ちました。
店主のご姉妹はお元気でしょうか。
早々にうかがいます。